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[帰ってきた沖釣り探偵K(第17回)]マダコのおいしいゆで方を探せ!

隔週刊つり情報編集部

「タコで~すっ!」の台詞でおなじみだったコメディアン「たこ八郎」がお茶の間で人気を博していたころ、少年だった探偵Kはタコが嫌いだった。

硬いし、水っぽいし、味がしない。

タコなんてどこがうまいんだ?

そう思っていた。

そんなオレがタコ好きになったきっかけは、ある寿司屋の板さんが出してくれたミズダコの刺身。

甘くて瑞みずみず々しいミズダコの薄造りとゆでた吸盤はスゲーうまかった。

そしてタコとの距離がグッと縮まったオレは、東京湾で釣ったマダコをゆでて食べ、「うっ、うまい!」と衝撃を受けたのだった。

今年も東京湾ではマダコが好調。

これまで5杯も釣れれば御の字だったマダコが時に2ケタ釣果。

昨年同様の大フィーバーといっても過言じゃない。

ところでたくさん釣れたマダコ、みんなはどうやってゆでてるんだろう?

ヌメリは塩で取る?

ゆで時間はどれくらい? 

ゆで汁にお茶を入れる?

ゆで上がったらどうやって冷ます? 

はて、どうするのがベストなんだろう?

だれか模範解答を教えてくれそうな人はいないかなっと……あっ、いたいた!!

思い立ったが吉日。

釣ったマダコのおいしいゆで方を探るため、東京湾奥船橋の内木へ出かけることにした。

【基本データFILE01】マダコとは?

マダコは八腕形目マダコ科マダコ属と分類されている。

カニやエビなどの甲殻類、貝類などを捕食する。

大型のタコには10kg以上に成長するミズダコ、ヤナギダコもいるが、マダコの成長はせいぜい5kg程度まで。

吸盤が整然かつ規則正しく並んでいるのがメスで、雑然かつ不規則に並んでいるのがオス。

オスの脚の1本は生殖器で、その先端には吸盤がなく、交接腕と呼ばれている。

マダコはこれまでカニやサンマなどを縛り付けたテンヤで釣るのが一般的だったが、近年は餌木で釣るマダコ釣りが各地でブームとなっている。

マダコの吸盤の写真

マダコは吸盤を見ればオスとメスを判別できる。

沖釣り探偵「K」

釣り人になりすまし、遊漁船で秘密調査を敢行する調査員。

独自の情報網を駆使して、難調査を解決・・・予定。

釣りの腕前はヘッポコな永遠の23 歳。

監察官「K」

カメラマンになりすまし、遊漁船上をふらつく探偵Kの目付役。

面倒な調査にはノータッチ。

濃厚抹茶ハイとホッピーをこよなく愛するエディター。

食べごろサイズを9杯ゲット!9月も楽しめそう

あいにくの雨模様でテンション下げ下げの監察官Kとやる気満まんのオレは、満船の餌木タコ乗合に乗り込んだ。

仲乗り惠木さんのレクチャーが終わった7時に出船。

釣行の写真

出船前に船長もしくは仲乗りの惠木さんが釣り方をレクチャーしてくれるから初めてでも安心。

航程40分ほどの羽田沖でスタートすると、1kg級の良型が上がったのを皮切りにポツポツとマダコが乗ってくる。

サイズは中小交じり。

見ている限り餌木の色や数などお構いなしで釣れている。

とにかくオレもゆでるタコを釣らなきゃってんで海底をトントン小づいていると、ズイーンとマダコのシグナル。

そのまま数秒小づき続けてからエイヤッと竿を起こすと、ズンッと乗ってまずは小型ながら1杯ゲット。

その後もリリースサイズ交じりでポツポツと釣れてくれた。

中盤以降は横浜沖で600g級の中型にニンマリし、移動した川崎沖では再び小型がポツポツ。

監察官Kと二人で9杯のマダコをキープできた。

釣行の写真

(左)東京湾の餌木タコ人気はしばらく衰えそうにない。(中央)餌木に豚肉を巻くのも流行っている。(右)根掛かりしなければ餌木は2本付けでもOK。

オレたちのマダコは300~600gの食べごろサイズばかりだったけど、船中では1.6kgの良型を筆頭に1kgオーバーも数杯顔を見せた。

この日リリースしたような小ダコも今後成長するから、まだまだ楽しめそうな気配濃厚。

内木では9月ごろまで出船していくという。

(左上)この日は400~500g級が多かった。(右上)餌木1本でも十分釣れる。(左下)1kgを超えれば手応えはズッシリ。(右下)この日のトップは9杯。

さてさて、釣り上げたマダコをどう処理するか。

オレと同じ飲兵衛かつうまいモノ好きで、元々料理人だった仲乗り惠木さんに釣ったマダコの下処理の仕方からおすすめのゆで方、ゆで加減などを聞いてみると、

「釣ったその日に食うなら、切り落とした足を塩もみしてヌメリを取ってさ~、1本丸まる串に刺して、何カ所か切れ目を入れて焼くんだよ。

そうやって作る焼きダコ、マジでウメ~から」

って、ゆでダコ完成が待ちきれない人に向けて、即席の楽しみ方まで教えてくれた。

お~し、ひとまず惠木さんのアドバイスどおりにマダコをゆで上げて食べてみっぞ~っ!!

【基本データFILE02】内木の餌木タコ

内木のタコ釣りは餌木専門。

西は羽田~横浜沖、東は千葉~木更津沖に広く点在するポイントを状況に応じて攻め分けている。

狙う水深は5~15mほど。

根掛かりが頻発する場所もあれば、ほとんど根掛かりしない場所もある。

根が荒い=タコがよく釣れるということではないそうだ。

仕掛けを投入したら、オモリで海底を小づくように誘い続ける。

根掛かりが少ない場所では少しキャストして、手前へ誘ってくると広範囲に探れていい。

小づきを押さえ込むようなモタレがタコの乗り。

乗りを感じたら、小づき続けつつ数秒待った後にしっかりと合わせを入れる。

掛かったら竿を起こし、一定のスピードでリールを巻いてタコを海面に浮かせる。

大型は仲乗りや周りの人にタモですくってもらおう。

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内木の仲乗り惠木慎一さんに聞いたマダコのおいしいゆで方!

まずは惠木さんおすすめのマダコのゆで方を説明しよう。

タコをおいしくゆでるためのキーポイントは、「いったん冷凍する」、「こだわった煮汁でゆでる」、「適度なゆで時間を知る」の3つになる。

①釣ったマダコをジップロックに入れてしっかり冷凍する。

レシピの写真

何も処理しないでそのまま冷凍すればOK。

②後日、流水で解凍して、内臓を取り除く。

レシピの写真

内臓は流水で解凍してから取り除く。

③タコを手でもみしごき、汚れとヌメリを取り除く。

レシピの写真

とくに脚の付け根は念入りにヌメリを取る。

④「水:酒:しょう油:塩=5~7:1:少量:少量」の煮汁を沸騰させて、マダコをゆでる。

レシピの写真

煮汁にお茶っ葉を入れる人も いるが、酒、しょう油、塩を加え るのが惠木さん流。

⑤500g以下なら2分、それ以上~1kg以下なら5分ほどゆでる。

レシピの写真

ゆで時間は好みだが、おおよそ2~5分くらい。

⑥ザルに揚げ、風を当てるなどして冷まし、冷めたら冷蔵庫へ。

レシピの写真

ゆで上がったら風を当てるなどして冷まし冷蔵庫へ。氷水で締めるのもあり。

工程に補足すると、①はヌメリを取りやすくするためにもしっかりと冷凍すること。

惠木さんは家庭用冷凍庫なら2日間以上をすすめる。

③はもみしごくだけで汚れやヌメリが取れるので、塩は使わなくていい。

④のしょう油と塩は、マダコに軽く塩味が付く程度でいい。

酒はマダコのうま味を増してくれる上に臭み消しになる。

⑤はあくまでも目安で、生っぽい刺身で食べたければゆで時間はその半分くらいでいいといったところ。

このアドバイスどおりにマダコをゆでてみたら、刺身にしても、料理の素材に使っても、とてもおいしいゆでダコに仕上がった。

やっぱり、飲兵衛のこだわりは間違いないね!

惠木さん、ありがとうございました。

(左)ご存じタコキムチ(中央)タコとトマトとバジルの おいしい酢漬け(右)マダコのナムル風

【今回の調査結果】

臭みの元となるヌメリをちゃんと取り去ってゆでれば釣ったタコなら大抵はおいしくなる!

探偵「K」の報告書

調査結果としては惠木さん流のゆで方を紹介したが・・・これまで見聞きしてきたマダコのゆで方も気になるので、惠木さんのアドバイスをベースにして、表に示した6パターンの条件でゆでたゆでダコを食べ比べてみた。

その結果、

・お茶の有無による仕上がりの差は分からなかった

・酒としょう油の有無の差は言われてみないと気付かないほど微か

・ゆで時間が短い浅ゆでとゆで時間が長めの深ゆででは、食感が大きく異なる

・ゆで上げ後、空気中で冷ましたものと氷水で締めたものを食べ比べると、空冷のほうが多少締まってる気がした

というのが個人的感想。

あくまでもオレのバカ舌によるものだが、食味を最も左右するのはゆで時間。

そのほかの影響は僅差に感じた。

そもそもうま味の強いマダコを臭みの元となるヌメリをちゃんと取り去ってゆでているから、ゆで方に多少の差はあっても、おいしくゆで上がる。

刺身で食べる場合は、処理うんぬんよりも切り方(ブツにするかスライスにするか)が食味に影響する気がするから、異なる切り方を食べ比べてみるのも楽しい。

ゆでダコの写真

6パターンのゆでダコをブツとスライスで試食 してみたが、結局どれもおいしかった~。

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隔週刊つり情報(2020年9月1日号)※無断複製・転載禁止

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