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【もう迷わない!合わせの秘訣】ヒラメ

隔週刊つり情報編集部

銚子外川港の福田丸を取材した10月中旬は、平日にもかかわらず乗船者14名とほぼ満船。
 
銚子沖の水深30m付近をエンジン流しで狙い、育ち盛りの0.5~1kg級のヒラメが頻繁にアタリを送ってくれて、折り返しの9時ごろには2~3kg級を交えて大半の人が4枚前後を釣り上げた。
 
しかし、船内ヒラメが順調に上がるなか、アタリが遠い初心者もいた。

そんなとき福田稔船長は、優しく声をかけて、エサの付け方や釣り方をていねいに教えている。
 
すると、船長から教わった方が、すぐにヒラメを釣り上げオデコ脱出。

さらに2枚目、3枚目と立て続けにヒラメを手にした。
 
福田船長は、いったいどんな魔法を使ったのだろうか?

「イワシエサを泳がせて狙うヒラメ釣りは、大事なことが3つあります。1つは〝エサの付け方〟2つめが〝タナ取り〟3つめが〝アタリからハリ掛かりに持ち込む駆け引き〟です。この一つ一つをていねいにやれば、必ず1枚につながります」と、船長は言う。
 
ここでは、ヒラメではできるだけオデコを出さないことがモットーの船長が初心者にアドバイスする、福田丸流ヒラメ必釣法を紹介しよう。

ヒラメ釣りのコツ①

【エサの付け方】口から刺して鼻に抜く「口鼻掛け」がおすすめ

「イワシエサの付け方は、親バリはハリ先を口に入れて、上アゴの鼻の穴の間の硬い所に刺す口掛けが理想です。しかし、硬いとはいえ軟骨なので、慣れていないとハリを刺したときに骨が崩れてハリが抜けやすくなります。初心者には、ハリ先を口に入れて、上アゴの鼻の穴の片側にハリ先を抜く方法をすすめています」
 
親バリの刺し方は、口掛けか鼻掛けが一般的だが、福田船長が初心者に推奨する付け方は、口掛けと鼻掛けを合わせた「口鼻掛け」と呼べる方法。
 
下の写真はハリ先を右側の鼻の穴から抜いているが、左右どちら側からでもいいとのこと。
 
孫バリを打つ位置について船長は背掛けを推奨。

腹側に刺すとハリが根掛かりしやすいうえ、親バリと孫バリの間のハリスが泳ぎを妨げイワシが弱りやすいと言う。

「イワシを弱らせないように手早くエサ付けできれば一番ですが、ヒラメが食いつく前にエサが外れてしまっては元も子もありません。慣れるまでは、ていねいにハリを打つことを大事にしてください」

福田丸流・イワシエサの付け方

仕掛けの写真

(上)親バリのハリ先を口に入れ、上アゴの鼻の穴の片側にハリ先を抜く。このとき、イワシの目を隠すようにつかむとイワシが暴れにくい(中央)口鼻掛けを上と横から見るとこのようになる。口掛けよりハリが刺しやすく、鼻掛けよりハリが外れにくい。エサ付けが苦手な人におすすめ(下)ハリを打ったイワシを投入した後、海面でイワシの泳ぎを確認。孫バリが外れていた場合は、いったんイワシを上げてハリを打ち直そう

仕掛けの写真

背ビレの後方に孫バリを打つ。腹側に刺すと、底からエサを見上げるヒラメからハリが見えるためかアタリが減る傾向があるそうだ

仕掛けの仕様は下図のとおりで、親バリは刺さりがいい細くて強度も十分なチヌ7号、孫バリは掛け損ねが少ないトレブルフックの8号。
 
捨て糸は50cm、ハリスは6号70~80cmが基本で、これ以上長いとイワシが動く範囲が広くなり過ぎてアタリがボヤけるうえ、ハリスが受ける潮の抵抗でイワシが弱りやすいそうだ。

福田丸のヒラメ仕掛け例

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釣行の写真

竿の長さで、短めと長めで迷ったら、ウネリをかわし、食い込みをうながす長めの竿がおすすめ

仕掛けの写真

福田丸の船宿仕掛けは船で購入できる。標準オモリは60号、速潮時は80号を使用

魚の写真

酸欠で弱らせないため、海水循環させたオケに入れるイワシは2~3匹程度に

釣り人の写真

釣り座に用意された小さなオケでイワシをすくい、船ベリの下に置くと水の中でエサが付けやすい

船内の写真

福田丸は船オモテとトモの2カ所にイケスを設置。仲乗りさんが不在のときは各自でイワシを取りにいく

ヒラメ釣りのコツ②

【タナ取り】仕掛けの位置を安定させてヒラメの食い気を誘う

ヒラメは海底に潜みエサを待ち伏せする魚。

釣り方は、エサのイワシを底から1mくらい上にキープするイメージでタナを取るのが基本。
 
タナの取り方は、竿先をやや斜め下に構えてオモリを着底させて糸フケを巻き取り、50cmほど竿先を持ち上げて完了。

一定のペースでオモリを底に着けてタナをキープする。

「アタリを待つとき、海が穏やかなときはしっかり竿先を止めて集中します。逆に波などで船が大きく上下動するときは竿を操作してかわし、仕掛けの位置を安定させます。いずれにしても、大事なのはエサに気づいたヒラメに違和感を与えないように、できるだけ一定のタナでイワシを泳がせて食い気を誘うことです」と船長。

一方で、潮が濁っていたり活性が低いなどアタリが遠いときは、ヒラメの鼻先にイワシを泳がせるイメージで、オモリが底に着いたり離れたりする状態にする。
 
また、澄み潮で活性も高くアタリが頻繁にあるときは、徐々にタナを上げていくのも一手。

タナを上げるとアタリは減るものの、エサを食い込んだあとヒラメが底に戻ろうとして反転するためハリがガッチリ掛かるそうだ。

釣行の写真

待つときは竿先を頭の高さに合わせて構える。余裕を持って竿を上下に動かせるため、船の揺れにしっかり対応して仕掛けを安定させられる

【タナ取りの勘所】仕掛けの位置を安定させる

ヒラメ釣りのコツ③

【アタリからハリ掛かりに持ち込む駆け引き】アタリに合わせない〝向こう合わせ〟

「ヒラメはアタリがきても合わせないでください。じっくりイワシエサを食い込ませてから巻き上げれば高確率でハリ掛かりします」と船長。 

アタリに合わせずハリ掛かりに持ち込む。

つまり、〝向こう合わせ〟が福田丸流ヒラメ必釣法のキーポイントだ。
 
釣り方の手順は、竿を水平に構えて待ち、アタリがきたら竿を下げ、オモリを底に着けて仕掛けをたるませ、ヒラメがエサを食い込みやすい状態にする。

仕掛けが張っていると違和感を感じるのか、ヒラメはくわえていたイワシを放すことがあるという。
 
再びアタリがきたら竿先を30cmほど下げて待つ。

オモリを底に着けて待つと、船の流れにともない仕掛けが張っていくため、オモリを引きずりそうになったらアタリがなくても徐々に竿を下げていく。
 
待つ、竿を下げて仕掛けをたるませる、これを繰り返して十分にエサを食い込ませる。

その間に強く引き込まれる、もしくはこれ以上は竿を下げられない体勢になったら、ゆっくりリールを巻きながら竿を水平まで起こしてハリ掛かりに持ち込み、一定のペースで巻き上げる。

「できるだけヒラメを刺激しないで巻き上げるのがコツです。この釣り方に慣れると大きなヒラメもすんなり上がってきます」と船長。
 
しかし、潮が動かず活性が低いときは食いが浅くなるためか、向こう合わせの釣り方でハリ掛かりしないことも増えるそうだ。
 
そんなときは、逆に食い込みを待たず、最初のアタリで合わせて勝負する。

合わせの動作は、竿全体をギュッと引き上げハリ掛かりさせるイメージ。

竿先を大きく持ち上げて合わせると、ヒラメが上を向きスッポ抜けることが多いそうだ。
 
アタリに合わせず、十分にエサを食い込ませてハリ掛かりに持ち込む〝向こう合わせ〟を基本とし、その方法が効かなければ〝最初のアタリに即合わせ〟して勝負するのが福田丸流のヒラメ必釣法。

ヒラメの合わせ時が分からない・・・と悩んでいる方は、ぜひ福田丸を訪れてトライしてほしい。

竿の写真

ドラグ調節は道糸をつかんで引くとズルッと出る程度、およそ1kg弱が目安。ドラグがきついと魚が暴れたときにバレやすい

釣行の写真

ヒラメを掛けたら一定の速さで巻き上げる

釣行の写真

ヒラメを船に寄せたら竿を立て、海面下をスライドさせるようにタモへ誘導する

アタリに合わせずハリ掛かりに持ち込む〝向こう合わせ〟のヒラメ必釣法

合わせてバラすときのイメージ例

独特の駆け引きがクセになる〝向こう合わせ〟のヒラメ釣り

各地のヒラメの釣況をリサーチすると、トップ10枚以上と安定した釣果が続いていたのが銚子~飯岡エリア。

そこで今回訪れたのが銚子外川港の福田丸。
 
10月15日、集合時間の4時半には続々と14名のお客さんが集まり、各自の準備が整った5時に福田稔船長の操船で岸壁を離れる。
 
40分ほど走って到着したのは銚子沖の水深30m付近。

空は晴れ渡り、北寄りの風がそよそよと吹く程度。
 
しばらくポイントをリサーチしたのち、「潮が速いのでオモリは80号にしてください。準備ができた方からどうぞ」とのアナウンスでスタート。
 
最初に竿を曲げたのは左トモ3番。

さらに同ミヨシ2番、3番と続けてアタリ、500~700g級が取り込まれる。
 
その勢いは右舷にも飛び火してミヨシ2番、1番と続けて2枚のヒラメが上がる。

サイズは左舷と同じく600g前後。

このサイズは食欲旺盛な育ち盛り、エサのイワシが海底に送り込まれると、われ先に飛び付くのだろう。
 
アタリが一段落すると船長は移動を告げ、水深30m付近に点在するポイントをエンジン流しで攻めていく。
 
日が上るにつれ活性はさらに高まり、船内各所でヒラメが上がる。

サイズも徐々にアップして1~3kg級が取り込まれる。
 
しかし、アタリはあれどバラシが多いのもこの釣りの悩ましいところ。

左トモ3番の方は人一倍アタリを出させていたが、巻き上げ中のバラシが目立った。
 
操船しながら船内の様子に目を光らせていた船長も気になっていたのか、再び左トモ3番氏がバラしたときにやってきて、「リールのドラグを調節してますか?」と声をかけ、道糸をつかんで引き出しドラグを確認すると、「これじゃ締めすぎです。ヒラメが暴れたとき滑るくらいにしておけばバラシが減りますよ」と言って締め具合を調節。
 
それをドラグチェッカーで計測させてもらうと900gほど。

その後は、船長のアドバイスが効果を発揮しバラシが激減。

結局左トモ3番氏は12枚を釣り上げ竿頭となった。

釣り人の写真

船長にドラグを調節してもらい、バラシ地獄から脱出した左トモ3番氏が12枚釣り竿頭

ヒラメが暴れない?

ころ合いを見て私も竿を出す。

前章で紹介した船長直伝の口鼻掛けでエサを付けて投入。

着底後、糸フケを取り、底から50cmほどオモリを持ち上げてアタリを待つ。
 
すると、すぐにアタリ。

竿先を下げてオモリを底に着け、仕掛けをたるませ食い込みをうながし、次のアタリを待つ。
 
ココン、スッと竿先を30cmほど下げる。

ココン、下げる、ココン・・・引き込む気配はなく、竿先が海面に届いたところでリールを巻きながらゆっくり水平に竿を起こす。
 
すると引き込みはないものの、オモリ以上の重さを感じつつ巻き続けると1kg級のヒラメが上がってきた。
 
アタリに合わせてハリ掛かりさせたヒラメは断続的に引き込むことが多いが、福田船長が推奨するアタリに合わせない〝向こう合わせ〟でハリ掛かりに持ち込むと、ヒラメは釣られていることに気づかないのか、まったく暴れなかった。

なんとも不思議な感覚だ。
 
ちょうどヒラメの着き場の上を船が流れていたのか、続けて同じパターンで3枚追加。

初めて福田丸流ヒラメ必釣法を体験して目からウロコが落ちた。
 
12時に沖揚がり。

当日の釣果は0.3~3.3kgが2~12枚、平均は一人5枚ほど。
 
その後も銚子沖のヒラメは調子を上げており、トップが20枚以上の好日も見られる。

とにかくアタリが多い今がチャンスだ。

釣行の写真

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隔週刊つり情報(2021年11月15日号)※無断複製・転載禁止

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