アイゴの特徴・見分け方 | 写真から探せる魚図鑑
アイゴの図鑑ページです。アイゴの特徴がわかりやすい写真を掲載!アイゴの特徴、生息場所や釣り方、アイゴの美味しい食べ方など、アイゴについて詳しく解説しています。
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皆さんは、アイゴという魚を知っていますか?
グレやチヌを釣っているとき、特に目にする機会の多い魚でしょう。
アイゴは毒を持つためあまり好まれず、一般的に外道として扱われています。
ところが、中にはアイゴの美味しさに虜になる釣り人もいるようです。
今回はそんなアイゴにフォーカスし、生態から釣り方、料理法まで一挙にご紹介します!
アイゴはスズキ目アイゴ科に属する海水魚で、主に岩礁域や藻場に生息する魚です。
日本では青森県から九州南部にかけての沿岸部、特に温暖な太平洋側に広く分布しています。
体長は25~30cmほどに成長し、茶褐色の平たい体と、体表にある横縞や白い斑点が特徴です。
アイゴは背びれや尻びれ、胸びれに鋭いトゲを持ち、その部分にタンパク質系の毒があります。
そのため、刺されると激痛が数日~数週間続き、ひどい場合にはしびれや麻痺を引き起こす原因にもなります。
万が一アイゴに刺されてしまった場合は、熱に弱いという毒の性質を考慮し、やけどしない程度のお湯に患部を浸して毒素を分解するようにしましょう。
ある程度は痛みが和らぎますが、これは応急処置に過ぎないので、必ず病院に行って医師の診察を受けてください。
7月から8月の産卵期に産まれたアイゴは、稚魚になると動物性プランクトンを捕食し、流れ藻などに付いて移動します。
成魚は甲殻類など動物性のエサの他、藻類など植物性のエサも好みます。
沿岸の浅場に移動してきた成魚のアイゴは、群れになって岩礁やサンゴ礁などに生えた海藻を食べ尽くしてしまいます。
このアイゴの捕食行動が、近年問題視されている磯焼け(=藻場の海藻が消失してしまう現象)の一因であるという指摘もあり、漁師から敬遠されているようです。
アイヌ語で「アイ」はトゲのある植物の一種・イラクサを、「ゴ」は魚を表しており、その名はアイゴが持つひれのトゲに由来するとされています。
そんなアイゴには地方名が多く、たとえば島根県ではアイノウオ、長崎県ではヤノウオ、三重県ではアイなどと呼ばれており、これらは元の名前から派生しています。
また、アイゴはアンモニア臭のような独特な臭みを持つため、西日本ではバリ(尿)とも呼ばれています。
バリにちなんで、和歌山県にはアイノバリ、福岡県にはイバリ、九州地方にはションベンウオという地方名もあります。
その他、和歌山県のシブカミ、富山県のイタイタ、沖縄県のエーグワーも面白い地方名として知られています。
アイゴは、強い引きや磯場から簡単に狙えることから、釣りでは特に関西で人気のターゲットです。
釣り方としては、フカセ釣りやウキフカセ釣りがおすすめです。
フカセ釣りはハリとエサの重みだけで誘うため、ゆっくりと潮に乗せながら誘いをかけると良いでしょう。
しっかりとウキを引き込んでくれるアタリなので、フッキングのタイミングは取りやすいですよ。
ただし、アイゴは口が小さく歯が鋭い魚なので、大きなサイズのハリや細いハリスを用いた仕掛けは使用しないようにしましょう。
太いフロロカーボンラインのハリスと、1.75~2号以上のラインを選んでおけば、ランディング直前でラインブレイクしたり、いきなり切られてしまったりといったトラブルは避けられるはずです。
また、ウキフカセ釣りの場合は棒ウキや円錐ウキを使用すると良いですが、繊細なアタリを取りたければ、視認しやすい棒ウキの方がおすすめです。
アイゴ釣りに用いるエサは海藻やオキアミが主流ですが、食い付きの良さで選ぶのであれば、酒粕を用いると良いでしょう。
チヌ釣り用の撒き餌パックには酒粕が含まれたものもあるため、併用できますよ。
アイゴ釣りに用いるタックルは、一般的な磯釣り用のもの、すなわちグレ釣り用タックルを用意すれば対応できます。
ロッドに関しては、フカセ釣りやウキフカセ釣りにも使用できる、延べ竿や磯竿がおすすめです。
リールは小型のスピニングリールであれば、十分使い回せるでしょう。
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先に述べた通り、アイゴのひれには鋭いトゲが付いています。
怪我をしないためにも、アイゴを釣り上げたらその場で、背びれや尻びれ、胸びれはカットするようにしましょう。
その際、下で紹介するようなランディングネットやフィッシュグリップ、魚バサミを必ず用意して、直接触れないように気をつけてください。
活け締めした後でも毒の効果が残るアイゴは、持ち帰ってからも十分注意する必要があります。
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産卵期後の秋~冬にかけて旬を迎えるアイゴは、脂のりが良く身が引き締まっていて美味しくいただけます。
歯ごたえのある食感と、独特で濃厚な旨味が特徴的で、熱を通しても固くならないことから、様々な魚料理に向いています。
新鮮なものであれば刺身でも食べられますが、磯臭さが気になる方には加熱調理することをおすすめします。
アイゴは東日本では食用としてあまり流通していませんが、瀬戸内海や四国、九州の一部地域では好んで食べられています。
ただし、スーパーマーケットや鮮魚店で一般的に販売されている魚ではないため、自分で釣り上げて食べる方が多いようです。
アイゴの特徴である磯臭さは内臓によるものなので、さばくときの下処理が肝心です。
まずは毒のあるトゲを取り除く必要があるため、背びれ、尻びれ、胸びれを切り落としましょう。
次に頭を落として内蔵を除去し、水で綺麗に洗い流したら三枚に下ろしていきます。
詳しいさばき方については、下の動画を参考にしてくださいね!
人気の魚料理専門YouTubeチャンネル『きまぐれクックKimagure Cook』では、アイゴの捌き方について具体的に説明しています。
アイゴ特有の磯臭さを消すための重要な下処理から、丁寧な捌き方まで順番に詳しく指導されています。
初めての方でも簡単に真似できるようになっていますので、ぜひこの動画を見て、自らアイゴを捌いてみてください!
アイゴの煮付けは、磯臭さが苦手な方に特におすすめの料理です。
さっと湯通ししたアイゴの身を、酒、醤油、砂糖などを合わせた出汁で煮込みます。
生姜などの薬味と一緒に煮付けると、アイゴ特有の臭みを消すことができますよ。
ちなみに瀬戸内海や四国の一部地域では、内臓を取らずにそのままアイゴを煮付けにして食べる文化があるようです。
また、関西では卵や白子も珍味として好まれるため、アイゴの味を堪能したい方は、丸ごと煮付けにするとより一層楽しめるでしょう。
毒があったり磯臭かったりと、アイゴは普段釣り人の間であまり人気が高くありませんが、意外と釣りにも食用にも楽しめる魚です。
しっかり下処理をしたアイゴの味は絶品で、一度食べると虜になってしまう方も多いですよ。
これまで釣れても外道だからとリリースしていた方は、ぜひその美味しさを体感してみましょう。
きっと新しい発見になること間違いなしです!
この記事に関するよくある質問
アイゴには地方名が多く、たとえば島根県ではアイノウオ、長崎県ではヤノウオ、三重県ではアイなどと呼ばれており、これらは元の名前から派生しています。その他、和歌山県のシブカミ、富山県のイタイタ、沖縄県のエーグワーも面白い地方名として知られています。
アイゴは背びれや尻びれ、胸びれに鋭いトゲを持ち、その部分にタンパク質系の毒があります。そのため、刺されると激痛が数日~数週間続き、ひどい場合にはしびれや麻痺を引き起こす原因にもなります。釣りの最中やさばく際には、ひれに触れないように注意しましょう。
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