クリオネって知ってる?カワイイ姿から一瞬で変身する海の生き物を飼育してみよう|FISHING JAPAN(フィッシングジャパン)
クリオネという名前を聞いたことはありますか?海に棲む生き物で、3cm前後にまで育ちます。形だけ見ると、まるでファンタジーに出てくるような妖精そっくりなのですが、ひとたび捕食対象を見つければ、一瞬で変身してしまうとのこと。いったいどんな豹変ぶりなのか、生態も含めてチェックしてみましょう。
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冷たい海の中を漂うクリオネは、その見た目から「流氷の天使」「氷の妖精」と呼ばれ、多くの人に愛されています。
しかし、クリオネがどのような生き物で、何を食べているのかなど、生態を詳しく知る人はごくわずかです。
筆者はそれを非常にもったいないことだと感じます。
というのも、クリオネの生態は驚きに満ちており、見た目以上の魅力を秘めているからです。
そこで今回はクリオネを大特集し、新たな一面を皆さんにお伝えしたいと思います。
また、あまり知られていないことですがクリオネは自宅で飼育することも可能です。
飼育方法も詳しくお伝えしているので、興味がある方はぜひチェックしてください。
目次
クリオネはハダカカメガイ(裸亀貝)科に分類される巻き貝の仲間です。
巻き貝の一種ではありますが、成長すると貝殻を失う習性があります。
生息地は日本海や北極海などの寒流の水域です。
体長は0.5cmから3cm程度ですが、北極近くの海では10cm前後に育つこともあるそうです。
体は透明な部分が多く、内臓が透けて見えます。
クリオネが翼足(=胴体に付いている翼のような部分)で泳ぐ姿は天使を彷彿とさせ、「流氷の天使」や「氷の妖精」と呼ばれています。
しかし、捕食時にはバッカルコーンと呼ばれる6本の触手を出して獲物を捕らえます。
その姿は非常に不気味で恐ろしく、悪魔にたとえられることもあります。
クリオネは自宅で飼育することが可能です。
ペットショップのほか、スーパーや鮮魚店で販売されていることもあります。
1匹につき約1,000円と、比較的安価に購入することができます。
クリオネは容器に入れて密閉し、それを冷蔵庫で保管することで飼育できます。
クリオネは北の海に生息しているため、0℃前後の水温で飼うのが最適です。
また、クリオネの健康状態を維持するためには細菌の繁殖を防がなければなりません。
以上の理由から冷蔵庫での飼育が推奨されています。
頻繁に冷蔵庫から出して鑑賞すると水温が上昇してクリオネの健康に悪影響を与えるため、冷蔵庫を開けたときに鑑賞するのがおすすめです。
飼育する容器はフタのあるビンやペットボトルでかまいません。
水の容量を増やして環境を安定させたいのであれば、大きいペットボトルを選ぶのが良いでしょう。
野生のクリオネはリマキナという巻貝の仲間を捕食します。
しかし、クリオネの飼育においては餌を与えないスタイルが主流です。
かわいそうだと感じる人もいるかもしれませんが、実はクリオネは餌を食べること自体が稀で、捕食しなくても1年から2年は生き延びることができます。
クリオネの寿命は2年程度と言われているため、飼育期間と寿命はほぼ一致するのです。
そのため、クリオネを飼育する際には、水槽の水をこまめに入れ替えるなどの環境整備で永く生きられるような工夫をするようにしましょう。
海水の交換は定期的に行う必要があります。
クリオネには餌は与えませんが、水は排泄行為によって少しずつ汚れていきます。
排泄物がクリオネに付着すると寿命を縮めてしまう恐れがあるため、水の濁り具合は常に確認しましょう。
通常は2週間に1回の交換が適切とされています。
水を交換する際は、全体の3分の1の入れ替えを目安にしてください。
一度に全部交換すると、水温や環境の急変によりクリオネがストレスを受けてしまうため、注意が必要です。
また、水温は5℃以上に上昇しないように注意しましょう。
今回はクリオネについて紹介しました。
天使のような見た目が特徴的なクリオネですが、その生態は見た目以上に魅力があります。
ペットボトルや冷蔵庫を利用することで簡単に飼うことができるので、ぜひ実際に飼育しながらクリオネの真の姿を観察してみてください。
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