赤いマダイと金ぴか大ダイ!落とし込みでドーンと吉兆!
「お久しぶりです」 12月10日の朝5時過ぎ、湘南片瀬港・萬司郎丸の受付で声をかけてきたのは、キハダやマダイ釣りの取材で数回お世話になった常連の五島さんだった。 2年ぶりの再会を喜…
隔週刊つり情報編集部PR
コマセを効かせてマダイの摂餌欲を刺激するのが通称「コマセダイ」。
冬期は水深40~90mまで深浅のポイントを幅広く探る乗合船が多く、好ポイントに当たると比較的コンスタントに釣れる長所がある。
イナダやアジなどのお土産を何かしら確保できる安心感も魅力だ。
目次
まずは12月中旬現在の各地の釣況を見てみよう。
●房総エリア=南房は依然シマアジの食いが活発で、マダイと両狙いの看板を掲げる船宿が多い。
水温が安定していれば、1月もぜいたくなシマアジ&マダイ釣りが続きそうだ。
内房はワラサ優勢の展開が続いているが、間もなく産卵場への南下回遊が始まるはず。
ワラサが抜けた直後のマダイ狙いは例年好況なことが多いから、年始の大穴的存在。
●三浦半島エリア=東岸、西岸ともイナダの猛攻が減ってマダイが主役になりつつある。
とくに上向きなのは剣崎~城ケ島沖。
3~5kg級を交えて船中20枚を数える日も散見され、1月のイチ推し釣り場の一つといえる。
●相模湾エリア=こちらもややイナダが減って、マダイ狙いに適した潮になってきた。
数はトップ2~3枚ながらヒットすれば小型でも1kg前後が多く、数日置きに2~5kgクラスが浮上中。
●伊豆~沼津エリア=南房と同じくシマアジが沸いているのが、東伊豆と南伊豆。
東伊豆は川奈沖、南伊豆は石廊崎沖でシマアジを狙い、マダイポイントへ転じているようだ。
温暖な海なので1月もシマアジは釣れると予想され、西風さえ吹かなければシマアジ&マダイ乗合で出船するだろう。
沼津方面は1~2kgのマダイがトップ2~3枚といったところ。
ただし朝夕のマヅメ時に5kg前後の大ダイがドカンとくるので気が抜けない。
冬の北風に強い穏やかな湾内で、富士山を見上げて過ごす心地よさも当地ならではの特色。
いずれにせよ釣り場の状況は刻こくと変わる。
最新情報を見て、最後は自分の勘を頼りに好みの釣り場へ走っていただきたい。
参考までに南房や伊豆半島で話題のシマアジは、ハリス6号3.5~4.5mのシマアジ用ウイリー仕掛け(ハリ数2~3本)で誘い上げて釣る。
朝方がチャンスタイムで、食いが落ちるとマダイ狙いへチェンジするようだ。
サイズはともかく1枚でもいいからマダイを手にしたい。
それが新年を迎えた釣り人の心境だが、コマセダイの仕掛けでいつも悩むことがある。
ロングハリスの構成をスタンダードな1本通しにするか、近年流行しているテーパー式にするかだ。
1本通しのハリスは潮に乗ってフワリと自然に漂うメリットがある一方、底潮の速さや船の挙動(エンジン流しにおける前・後進)によって、付けエサが想定外の位置に浮いてしまう可能性がある。
テーパー式はスイベル(サルカン)にガン玉のような役割を担わせ、モトスを立てて狙った位置に付けエサを送り込めるのが長所。
ただしナチュラルなフカセ効果は失われてしまう。
ちなみにスイベルのサイズは4~5番あたりを使う人が多く、もっと大きく重たい1~2番を愛用する釣り人に会ったこともある。
個人的な好みで本音を言えば、付けエサの位置をイメージできるテーパー式に心は傾く。
例えば最近主流のテクニックに落とし込み釣りがある。
指示ダナの2~3m上から30~50cm刻みで付けエサを落とし込み、マダイに飛び付かせる釣り方だ。
この手法も、どこに付けエサが浮いているかが不明瞭な1本通しより、仕掛けを立たせるテーパー式のほうがイメージに近い位置に付けエサを落とし込んでいける。
冬期、食い渋るマダイは底近くから離れないこともあって、対策としては鼻先に付けエサを落とし込んで食わせるしかない。
テーパー式はその「タナ探し」を的確にコントロールできるメリットがある。
テーパー式のモトスとハリスの比率は色んな説があって正直よく分からないが、萬司郎丸の取材でお世話になったベテランの五島さんは「比率ではなく、ハリスの部分を2mで固定している」とのこと。
モトスとハリスの比率を考え始めると頭の中が混乱するが、スイベルの2m下に付けエサがあるという基準を作ればイメージしやすく、釣りやすくなるようだ。
さらに個人的に気になっているのが、スイベル同様にハリスを立てる効能があるガン玉。
昔からある手法だが、今回の取材では特大の6Bサイズをハリから30cm上に付けて落とし込み、なんと2.7kgが食ってしまった。
その効果らしきを描いたのが下の図。
マダイの鼻先に素早く落とし込むことができ、短時間のうちに繰り返し誘える。
ガン玉上側のハリスもほぼ垂直に立っているだろうから、マダイの摂餌層を的確に狙えるところも気持ちいい。
偶然かもしれないけれど試してみるのも一興と思う。
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現在、どの釣り場でもテンヤ船やタイラバ、タイジグの同船がOKという流れ。
それぞれの仕掛けを持ち込み、状況に合わせて楽しむことが可能です。
まずは各地の釣況から。
●茨城=絶好調のヒラメの陰に隠れてしまっているが、日立方面ではトップ10枚を超える好日も。
サイズは小型から1kg前後が主体ながらオデコの確率が低い釣り場だろう。
水温が下がってきて水深40~60mの深みを攻める日が増えてきたので、テンヤは重めの15号まで用意。
●九十九里~外房=飯岡や大原で、小型中心に好日トップ5~7枚。
水深は20~40mといったところで、1kg前後のマハタがよく交じるユニークな展開が続いている。
イワシも回り始め、大原のヒラメ乗合で良型マダイが上がった船も。
イワシパターンで大ダイが釣れる日も出てくるか?
●東京湾=トップ2~3枚の日が多いものの1~4kg級がそろっており、中大型狙いなら現時点で東京湾が一番だろう。
また、必ずというわけではないが一つテンヤよりもタイラバのほうが大型のキャッチ率が高い。
冬期の釣り場は湾口部の水深40~80m。
テンヤは15号前後、タイラバは80~100gを用意する。
一つテンヤの誘いはリフト&フォールを基本にした、底層狙い。
船と潮に押されて道糸の入水角が45度まで傾いたり、あるいはアタリなく3~5分経過したら回収して入れ直す。
冬であれ夏であれ、まめな手返しが釣果をのばす秘訣。
テンヤの位置が変わって自然と広い範囲を探ることになる。
それでもアタリが遠いときは、テンヤを着底させるボトムステイが有効なことも。
テンヤが動かないように道糸のテンションを抜いて数秒待ち、そっとアタリを聞く。
この繰り返しだ。
マダイの活性は高いものの小ダイばかりの日は、底上10mから刻むように落とし込む宙層狙いもおもしろい。
えてして小ダイの上方に、悠然と大ダイが遊泳していることもある。
また、イワシのナブラに遭遇したらその周りの宙層にマダイがいるかもしれない。
そんなときに備えてテンヤにセットするソフトワームや、30~40gのタイジグなどをバッグに忍ばせておけば万全。
ナブラにキャストして宙層を横引きするだけで、大ダイが食い付くかもしれない。
パラシュートアンカーで流す茨城~外房でタイラバを行う場合は60、80、100gのタイラバを用意して、船がどんどん流れてもしっかり底が取れるサイズを使うこと。
タッチ&ゴーがスムースに行え、結果的に根掛かり防止にもつながる。
潮に沿ってエンジン流しする東京湾は、水深の深浅にかかわらず80gか100gが定番。
糸を立てて釣るのでもっと軽くても底は取れるが、このサイズで統一することでオマツリを防ぎ、快適に釣ることができる。
また、いずれも宙層まで巻き上げて落とす操作の繰り返しとはいえ、定期的に回収してネクタイとフックが絡んでいないかをチェック。
たとえ問題がなくても、再投入することでフレッシュな場所にタイラバが落ちてマダイにアピールできる。
何度もアタリがあるのに掛からないときはハリ先を確認。
刺さりが甘いようなら迷わずフック交換だ。
それでも掛からないときは、ネクタイとハリが図のように同調していない可能性がある。
以前はフックを細く小さいものに交換して同調させようとしたけれど、今はソフトビーズやワームをフックに付け足して潮を当てることで、ネクタイと同調させる対策が流行している。
ビーズやワームは集魚効果もあるから一石二鳥ということだろう。
参考までに東京湾におけるタイラバの実績カラーは、ヘッド、ネクタイともにレッドかオレンジ。
澄み潮にはレッド、濁り潮にはオレンジが効くように感じる。
冬期の東京湾は潮が澄んでいる日が多いから、まずはレッドを基準にスタートするといいだろう。
おせちに飽きたら、マダイを使ってお正月っぽい洋食を作ってみては?
釣り好きシェフ、早野さん直伝のこの一品は赤いマダイの皮目と真っ白なクリームソースのコントラストがめでたい紅白。
隠し味はクリームソースに入れるマダイのあらダシ、マダイのうま味が凝縮した釣り人流フレンチだ。
材料
●クリームソース用
タマネギ1/4個とニンニク1片のみじん切り、ホワイトマッシュルームとゆでたカリフラワー適宜、マダイのあらダシ100cc、白ワイン大さじ2、牛乳50cc、生クリーム30cc、粉チーズ大さじ1、塩、コショウ
●ソテー用
マダイの切り身2つ、塩、コショウ、タイム、小麦粉、バター1片
【隔週刊つり情報(2021年1月15日号)※無断複製・転載禁止】
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マダイ●内房のコマセダイ狙い目
ヒラメ●茨城県南部海域解禁
ワラサ●剣崎沖は今度こそ本格化!?
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