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プロが検証!タイラバでアマダイは釣れるのか?アマラバのタックル・仕掛け・基本釣法も徹底解説!

隔週刊つり情報編集部

【新春ウワサの検証①】アマダイのウワサ~タイラバはビッグサイズが釣れるのか?~

でっかいアカアマダイや憧れのシロアマダイを高確率で釣る方法はないものかと、過去20年のうちに色いろと試してきた。

例えばエサ。

エビタイ用の大きな冷凍エビ、イワイソメ、極太アオイソメの房掛け・・・などを使ってみたこともある。
 
しかしサイズを問わず、とかく頻繁にヒットしてくるのはオキアミ。

結局はこのエサに勝るものなし、アマダイの大小は運にまかせるしかないよなぁとあきらめていた。
 
そんなところへ3~4年前、「絶対じゃないけれど、比較的大きいサイズが食ってくる」という気になるウワサが耳に入った。

発信地は関西~九州方面のタイラバ船。

早い話が、タイラバに掛かってくるアマダイは型がいいということらしい。
 
以降「アマラバ」なる造語も散見されるようになって、マイナーながら関東で試し始めた人もいる。
 
その一人が隔週刊つり情報のボート釣りコーナーで活躍している、橋口レポーターだ。

彼は休日にカヤックを車に積んであちこちでタイラバを楽しんでいて、とくにここ1~2年、西伊豆でアマダイを盛んに釣っている。

「アカアマダイはもちろん、シロアマダイも何尾か釣りました」と言い、マダイ狙いで交じったのかと問うと、「潮がよければ、狙って釣れます」との返事。

関東のアマダイ乗合で試してみたいと思っていたこちらとしてはこれほど心強い存在はなく、渡りに船と取材に付き合ってもらうことにした。

シンプルなタイラバにワームをプラス

アマラバの明確なメソッドはまだ確立されておらず、仕掛けやタックルはタイラバ製品の流用となる。

とはいえ西日本の情報と橋口レポーターの経験に基づいて、仕掛けと釣り方の要点を押さえておこう。
 
タイラバ本体のウエイトは100~150gあたり。

浅場でシロアマダイを狙う場合は80g前後でも釣りになるものの、水深100m前後まで攻めるアカアマダイ狙いで確実に底を取り、周りとのオマツリを軽減するには重めのタイラバが必要。
 
カラーは赤、金、緑などの定番色のほか、深場のポイントや底潮が暗いときは夜光タイプが効果を発揮することもあるようだ。
 
ネクタイは2本程度を色違いにセット。

赤系、ケイムラ、オレンジ系、海藻カラーなどを組み合わせ、カーリーやストレートなど形状も変化させてアタリの出方をチェックする。
 
ボリューム感が強過ぎるとアタリが減るとの意見もあって、ラバースカートなどは不要。

大きすぎて口に入らないと感じるのか、動きが奇妙で警戒するのか・・・こればかりはアマダイに聞いてみないと分からないけれど、深場のポイントで潮の抵抗を減らす意味でもシンプルかつスリムなネクタイだけで十分と思われる。
 
また橋口レポーターによると、フックにワーム類をチョン掛けするとアタリが増えるそうだ。

これは甲殻類に加えてイソメ類も活発に食べるアマダイの食性に合致する。
 
フックはS~SSサイズ。

アマダイはエサをスッと吸い込んで捕食するため、小さく軽いハリのほうがアタリは多くなるのだろう。
 
タックルはPE0.6~0.8号を巻いた小型両軸リールに、ルアーウエイトの上限が150~200gのタイラバロッド。

要するに深場用タイラバタックルの流用だ。
 
ただしマダイとアマダイは合わせ方が違う(詳しくは後述)ことから、ロッドは再考の余地がある。

ひょっとすると竿先が軟らかなタイラバ専用ロッドより、硬く張りのある先調子のロッドのほうが掛けやすいかもしれない。

これは今回の取材で試せなかったので今後の課題としたい。

魚の写真

橋口レポーターがカヤックで釣ったシロアマダイ(西伊豆松崎沖にて)

道具の写真

水深80~100m台を流すアカアマダイのポイントでは、100~150gのタイラバヘッドを使用。確実に底が取れる重さを選ぶ

タイラバの写真

ネクタイ2本のシンプルなタイラバに、ワームをプラスする

道具の写真

ネクタイは赤やオレンジのアピールカラー、緑茶やブラウンのナチュラルカラーの2系統をローテーションしてみるといい

道具の写真

フックはSSサイズなどの小型をセット。フッ素コートが施された貫通力に優れた製品がいい

リールの写真

タイラバ用の両軸タックルを流用。深場を攻めるので、道糸は潮の抵抗が少ないPE0.6~0.8号を推奨

アマラバタックル&仕掛けの一例

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ワームあれこれ

アマダイに有効というウワサがあるワーム。

二段フックの場合はハリスが長いほうのハリにチョン掛けする。
 
アマダイ専用のワームはないので各メーカーからリリースされている多様な製品の中から選択。

形状はアマダイが吸い込みやすいイソメ型、あるいは2inサイズのグラブ型などを試す人が多いようだ。

ただ、これという決まりはないので当たりワームを模索してみるのも楽しそうである。
 
カラーも多岐にわたるが、橋口レポーターによれば「使う頻度が高いせいかもしれませんが、平均するとケイムラ系の実績が高い」とのこと。

道具の写真

イソメ型のワーム。ケイムラ、グロー(夜光)、濃色のシルエット系などをローテーション

道具の写真

小刻みに振動するアジング用のグラブ型ワームもおすすめ

道具写真

匂い&アミノ酸などのうま味成分が配合された製品も試してみたい

ワームの写真

ワームの端にハリを引っ掛けてセット完了。ローテーションも容易だ

底狙いに徹しつつアタリ即合わせ!

タイラバを「巻いては落とす」を繰り返す基本操作はマダイもアマダイも同じ。

しかし底から10~20mの間を幅広く探るマダイに対して、アマダイは底から3~5mくらいの狭いレンジを探る。
 
アマダイは砂泥底に巣穴を掘って付近に縄張りを作る底生魚であり、主な摂餌層も底付近。

底から1mの間にオキアミが漂うようタナ取りするエサ釣りのセオリーから見ても、よほど活性が高い場合でもせいぜい底から3mくらいまでしかエサを追わないのではなかろうか。
 
橋口レポーターも「アマダイ専門で狙うときは、底から3mの間をゆっくり上げ下げしています」と言うから、底近くをしつこく攻めていく釣り方が正解なのだろう。
 
釣り方の一例としては、

・大きなストロークで底を数回小づいてアマダイにアピール。

・ゆっくりジワジワ(1秒50cmくらいが目安か?)と3~5m巻き上げ、再び落とす。
 
この繰り返しがベース。

アタリが遠ければ海底に転がして船が流れるままに泥底を引きずってみたり、底から20~30cm浮かせてしばらくドリフトさせてみたりと、アマダイの興味を引く演出を織り交ぜて反応を探る。
 
そして通常のタイラバと真逆なのがアタリから合わせまでの手順。

アタリを感じたら即合わせするのだ。

「アマダイは吸い込んでは吐き出すを繰り返して捕食するので、吸い込んだ瞬間に合わせを入れたほうがハリ掛かりしやすいと感じます。つまり、コツンとアタった瞬間に合わせを入れる。マダイ狙いのタイラバではタブーとされている即合わせがアマダイにはかなり効果的で、実際にカヤックフィッシングでは、このパターンでアマダイを釣っています」
 
橋口レポーターのアドバイスは、大きくうなずける。

というのもかれこれ7~8年前から隔週刊つり情報で度たび書いてきたように、オキアミエサのアマダイ釣りも同じ理屈で「アタリ即合わせが有効」と感じているからだ。
 
余談ながら、エサを吐き出される前に掛けるためには吸い込んだときの微妙なアタリをキャッチできたほうが有利。

そのために私は近年、ボートのアマダイ釣りをカワハギ竿で楽しんでいて、これがなかなか良好。
 
竿のタメが効かないので慎重に巻き上げる必要はあるものの、小魚を含めてアタリを見逃すケースが減り、張りのあるブランクスのおかげで即合わせもしやすくハリ掛かり率は向上した。
 
前段でアマラバには硬く張りのある先調子ロッドのほうがいいかもしれないと提起した理由も、そこにある。

釣行の写真

ハリを吸い込んだ瞬間に積極的に掛けていく「アタリ即合わせ」が効果的

アマラバの釣法イメージ

結論・初釣りまで先送りさせていただきます!?

さて、アマラバでビッグサイズのアカアマダイやシロアマダイが釣れるか否かの検証に出かけた先は、相模湾平塚港の庄治郎丸。
 
アマダイ乗合は基本的にエサ釣り専門なので混雑している日は邪魔できない。

そこで比較的空いている平日を狙って乗船し、橋口レポーターともども船宿と船長の了承を得てからタイラバを下ろす。
 
この日はエサ釣りの方がたがアカアマダイとシロアマダイを釣り上げた良日。

にもかかわらずなんと我ら二人だけ、アマダイはオデコだったのである。

「やっぱりダメ?実はうちのお客さんも何人か試してるんだけど、ホウボウとかしか釣ってこないのよー」とおかみさん。

エサ釣りにはかなわないことは承知の上で乗船したものの、まさか1尾も釣れないなんて・・・。

よって「タイラバで型狙い」の結論は先送りとさせていただきたい。
 
原因らしきを考えると、関東のアマダイ乗合(エサ釣り)は糸を立てながらのエンジン流しという点にあるのかもしれない。
 
西日本はドテラ流しのタイラバ専門船で広範囲を流しながらマダイ、アマダイ、ハタ類などを多様に狙っていく。

橋口レポーターが楽しんでいるカヤックフィッシングも、結局のところドテラ流しのスタイルだ。
 
タイラバの上下の動きは、エンジン流しがほぼ垂直、ドテラ流しが斜め引き。

タイラバの移動速度や水中姿勢も変わってくるから、その違いがアマダイへのアピール力の差を生んでいるのだろうか?
 
いやいや、宙層を遊泳しながらタイラバを追いかけるマダイならまだしも、一定の場所に住み着いているアマダイの場合はそうとばかりも限らないのではないか?
 
海況によっては、ガンガン流れるドテラ流しよりも、ゆっくりと移動していくエンジン流しのほうがアマダイの目に止まりやすくてアタックしやすい場面もあるのでは・・・?
 
釣れなかったおかげで、どんどん疑問が湧いてくる。

ならばやることはただ一つ、再トライするしかない。
 
タイミングのいいことに数日後には、毎年恒例の初釣り取材が控えている。

船宿は別になるだろうが、そこでもう一度アマダイ船に乗り込んで試してみるつもりだ。

魚の写真

「西伊豆のカヤックでは、こんなに釣れた日もあります」と橋口レポーター。活性が高い日は大小入り交じって釣れるようだ

釣り人の写真

過去、筆者がタイラバで手にしたのはこのシロアマダイのみ。沼津沖のボート釣りだった

庄治郎丸のアマダイ乗合

平塚港・庄治郎丸のアマダイ乗合は、片テンビンの2本バリ仕掛けにオキアミを付けて狙うエサ釣りが基本。

道糸3号以下(1.5~2号を使う人が多い)、オモリ60号のライトタックルで楽しむことができる。

内容もユニークで、朝の2時間は浅場でシロアマダイの夢を追い、後半は深場に転じてアカアマダイを狙う二段構え。

いずれもハリス長の半分くらいオモリを上げてゆっくり誘う、セオリーどおりの釣り方だ。

タイラバを試す場合は事前確認が必須で、混雑する週末は断られる確率が高い。

オモリの写真

オモリ60号で水深40~100m強の範囲を攻めていく

庄治郎丸のアマダイ仕掛け例(エサ釣り)

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