【釣れたら大吉!めでたい1枚をこの手に】マダイ
コマセを効かせてマダイの摂餌欲を刺激するのが通称「コマセダイ」。 冬期は水深40~90mまで深浅のポイントを幅広く探る乗合船が多く、好ポイントに当たると比較的コンスタントに釣れる長…
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「お久しぶりです」
12月10日の朝5時過ぎ、湘南片瀬港・萬司郎丸の受付で声をかけてきたのは、キハダやマダイ釣りの取材で数回お世話になった常連の五島さんだった。
2年ぶりの再会を喜びながらごあいさつして、心の中でガッツポーズ。
これまで五島さんと同船した取材は、すべてうまくいっているからだ。
「おはようございます」
幸運の神に続いて到着したのは早野さん。
オオニベ調査企画で料理作りの協力をあおいだ二宮駅前の料理店「うおぴの」のご主人で、無類の釣り好き。
今回もお正月向けのマダイ料理を引き受けてくださった。
さらに萬司郎丸に長年通うマダイの名手、野口さんも駆けつけ、計8名で朝6時に出船。
同宿の基本仕掛けはFL~Lサイズ80号のコマセカゴ、ハリスは3~4号を全長6~8m。
タナは底からハリス分プラス2mを基準に、上下に食いダナを探っていく。
北村匡司船長によると最近は江ノ島沖の水深70mと水深95mの2カ所を流し、数こそ出ないが2~5kgが上がっているという。
まずは水深70mのポイントで開始。
コマセが効いてくると全員の竿がゴンゴン曲がり、1.5kgクラスのイナダがドカスカ上がり始める。
各自10本近く釣ってもイナダの勢いは衰えず、マダイが食いつく暇もない。
そして9時過ぎ、船長は水深95mのポイントへ移動を決めた。
この深場で、ようやく1.5kgのマダイが浮上。
釣り上げたのは右舷ミヨシの五島さんで、やっぱり頼りになる人だ。
続いて背中合わせの野口さんのロッドも曲がって、長いヤリトリが始まった。
「たぶんワラサでしょう」とご本人は言うが、海面下に見えてきた魚体は銀でもなく、赤でもなく、黄色・・・?
「タイだよこれ!金色だ!」
デッキに横たわる魚体が陽射しを浴びると全身のウロコが金色に輝く。
しかも6kgジャストの大ダイ。
めったに見られない色素変異のマダイだ。
これはご利益があるだろうと魚体をナデながら、お二人に詳しい釣り方を聞くと、そろって「タナの2m上から落とし込んだ」とのこと。
「反応は出てるけど、食わないなぁ・・・って船長がアナウンスしてたでしょ。そういうときはマダイが真下にいるから、付けエサをスッと落とし込むと反応することがありますね」
そう語る五島さんはリール前方から50cm刻みで道糸を引き出し、1秒間隔の早いテンポでスッ、スッと落とし込んでいた。
一方の野口さんは頭上まで竿先を上げ、ジワジワと下ろしていくスタイルだ。
仕掛けは二人とも全長6mのテーパー式。
モトス5号4m、ハリス4号2m、接続はサイズ5番前後のスイベルを使用している。
話を聞いて自分の釣り座(左舷胴の間)に戻ったころにはアタリが遠のき、11時ごろ水深70mのポイントへUターン。
朝方いたイナダは消えて、マダイと向き合える状況に変わっていた。
五島さんを真似して基準タナの2m上からスッ、スッと落とし込む。
実験的にハリの30cm上に6Bのガン玉を打ってハリスを垂直に張ってみたが、効果のほどはどうだろうか。
5~7分手返しで釣り続け、ほぼ毎回落とし込みを繰り返していると、1m落としたところでグッ、ズン。
上がってきたのは2.7kgの美しいマダイ。
このお昼前後が時合だったようで、隣の早野さんともう1名も1kg級を食わせ、そのまま13時過ぎに沖揚がり。
船中5枚と数こそのびなかったが1~6kgのサイズがそろって黄金鯛のおまけ付きとは、やはり五島さんとは相性がいいようだ。
【隔週刊つり情報(2021年1月15日号)※無断複製・転載禁止】
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