いまだに多い大阪湾のフグ。被害を最小限にするための方法。
今年に限ってなぜフグはなぜ多いのか、調査をしてみることに。
今年の大阪湾はフグが異常に多い・・・大阪だけなのかと思い少し調査をしました。
大阪湾と対面になる三重県紀伊長島の長島湾。
魚種も豊富で釣り人には有名なところです。
調査をすべく船外機付きボートでサンマの切り身などで確認。
やはり居ました。
結構早い時点であたりがあったのでかなりの数がいるものと思います。
同じタイミングで和歌山の由良湾、田辺湾も同様です。
やはりいつも以上に多いフグ。
種類は圧倒的にクロサバフグ、次いで、サバフグ、毒サバフグ、コモンフグ・・・などです。
毎年8月から9月後半まではいるにはいるのですが、ここまで多いことはありません。
大量発生の原因としてよく巷で言われていることは、まず温暖化。
実際に海水温が何度上がったらフグが多くなるのか・・・などのデータを調べたわけではありませんが、それまでの産卵が多かったうえに天敵が存在する時期を生き延びることが例年より多かった・・・つまり卵、幼魚の間、数を減らすことがありませんでした。
そして今年は天候が安定していて、台風も少なく、穏やかであるため海の住環境もよかったということも原因として考えられます。
はたまた黒潮の影響か・・・いろいろ推測は立ちますが、どれが正しいのか分かりません。
確かに温暖化という考えもあるかもしれません。
そのためCOP26の開催においては日本は多少悪く見られた感がありますが、実際に世界気温が0.1度上がったのでしょうか。
また、果たして北極の氷の崩落でみなみのしまツバルが沈むのでしょうか・・・つじつまの合わなさに疑問を持ちますが、世界の地殻変動、海底火山、などの影響は人が営む上で出し続けるCO2の比ではないと思います。
これで温暖化になっているとは思いにくいです。
わずかには関係するかもしれませんが生態系が著しく異なってくるとはおもえません。
同じくして、大阪湾に青物もたくさん接岸してます。
ベイトとなるうるめイワシが今年も大量に入ってきました。
しらすの漁獲量も減ったように言われてますが、市場に影響をもたらすほどではありません。
青物は釣ってよし、食べてよし・・・つまり好ターゲット、フグは糸は切る、毒があるなどで好まれない・・・という言う意味で大きく厄介者扱いになる。
とはいえ、確かにフグは例年より多いので、フグの対策をして釣りに挑む、つまり釣り人が工夫するしかないでしょう。
目次
PEラインをもう一度見直そう。
今年の8月の初釣行の際に向かった場所は、友が島の北側アカマツというポイントです。
多少フグはいましたが小型の太刀魚の活性も高く気になるほどではありませんでした。
この時のテンヤのロストはなく、順調にコンスタントに釣れました。
細かい誘いにしか乗ってきませんでしたが・・何とか格好はつきました。
次に9月になって月初めに神戸沖に向かいました。
このころからかなりフグが多くなった気がします。
この時のラインはPE2号でマーカー付きのままでした。
舳先にいたのであまり影響がなかったような気がしましたが、艫(とも)のお客さんがいくつかPEが切られたと聞きました。
その時は私個人の被害は、太刀魚の食い上げでのロストが1回あったきりでした。
その翌週も神戸沖に行きました。
この時は大会なのでくじ引きの結果入りたかった船の艫に居座ることができたので、状況を見ることにしました。
使用したのはマーカー付きのラインです。
1m置きに明るいマークが付いていて目立ちます。
船が移動してポイントについて釣りをはじめ、最初はましでしたが、流されて潮目に近づいたとたん切れました。
このポイントは太刀魚も活性が高く、舳先の方ではポンポン上がっています。
潮筋に舳先側からつけているのか、艫の方はトラブル続出、切られる人が多くなりだしました。
舳先側の手返しはいいので不要なイワシエサの残骸が流れてきますが、それがPEに絡むこともあるのでしょう。
仕掛けを投入してすぐ切られることもあります。
当然遠投しても、フグに見つかる機会が多くなるので、かえって切られてしまいます。
リールの糸はどんどんなくなるし、テンヤもどんどんなくなるし、予備の糸もなくなります。
他のお客さんに「マーカーついてますが予備遣いますか?」といっても「どうせ切られるからいいですよ」・・・とあきらめるしかない状況。
午前9:30には釣りを辞める艫座(私の背面)のお客さん。
仕掛けも全部なくなったそうです。
気が付けばテンヤのロストは12個になっていました。
糸も500m使いまして、フグの脅威にさらされます。
10:30を回ったころからフグの動きが一気に穏やかになって、中層で太刀魚がかかるようになりました。
10:00でまだたったの5匹しか釣れてなく、10:30を回ってから12:00までに16匹追加できました。
ロストも4個足して16個。
もしかして大阪湾の記録ではなかったかと思います。
必然的に海を汚していることにつながるため、やや嫌悪感にさいなまれながら、仕掛けを見直しました。
PEライン、テンヤ40号が日本中品薄の状態に陥る。
早速、釣具屋、通販を利用して 単色の糸を1000m巻きを2本色違いで購入。
ディープグリーン、グレーです。
電動リールにそれぞれ巻、予備用に200mのシマノピットプルを2つ用意しました。
さてこれで同じ神戸沖に出陣。
相変わらずのフグの活性が強いです。
釣り座も前と同じ位置に近い艫前(ともまえ)です。
眼下に群れを成したフグがいます。
仕掛けを真下ではなく3~5M前方に入れ一応イメージで群れを避けるようにします。
確かにフグから糸が見えていないのか追いかけていきません。
前はマーカーの部分が逃げるしらすに見えるのか、入れただけですっと追いかけていきました。
今回はそれがありません。
フグの棚も太刀魚の棚も同じなのか、あたりがあるタナでステイさせると同時にふっと軽くなります。
食い上げで出なくテンヤにフグが群がっているのです。
エサも針金もばらばらになるだけではありません。
フロロ10号のリーダーを噛み切っていきます。
そこに太刀魚も残りエサに食いついてきます。
せっかくタチウオが掛かって、竿に重量感が来ても、フッと軽くなります。
隣の人がワイヤーリーダーにしていた理由がわかりますが、お隣の方が、電動微速ダダ巻なので、太刀魚がかかっても高速入れないので、周りの仕掛けに絡まってしまいます。
当然私も必死にほどきますが、仕掛けをカットするのはこちらの仕掛けなので、中乗りさんが「ワイヤーはあかんで~」と言ってました。
その方には私のリーダーをつけなおしてやりましたが、次の投入で、さっそくロストしていました。
「あんたがリーダー変えるからや」にちかいまなざしでしたが、そこで色なしのテンヤを一つプレゼントしました。それがこれです。
PEラインだけでなく、テンヤも工夫しよう
これは「釣研 TSURIKEN」から出ているテンヤです。
ショアと違って水深のあるポイントでは目立つ仕掛けが釣りにはいいような気がしますが・・・。
特に以前から神戸沖はグロー系のテンヤは最もおすすめとなっていました。
しかし、逃げる魚のえらの膨らみなどから赤い色が見えたり、イワシの肌の色のキラキラもあってラメ入りのが売られたりしています。
しかしこの写真のテンヤは鉛の色そのままです。
そうなんです。
魚釣りでは目立たせてアピールするところ、逆にモノトーンにして目立たなくすることでフグからの攻撃の回数を減らすことがあります。
元来、テンヤの釣りが始まったとき、漁師さんは鉛を番線で縛って釣っていました。
その原点から考えると決しておかしいものではありません。
このシェイプの色付きのものもありますが、今のこのフグ攻略には圧倒的なパワーを示します。
付けエサにも配慮する。
PE を単色にして、テンヤをモノトーンにして、次に必要なのはエサです。
食い込みが悪い時、あたりが小さい時、活性が低い時は冷凍イワシの解凍品で今にも腹の割れそうなくらいにやわらかいものを、はらわたごと、しかも頭を切り落として匂いを放つものを使用します。
逆にフグの活性が高く、エサ持ちをよくするためには逆の準備の仕方になります。
皮が硬くて、エサ残りがよく、テンヤにさしても型崩れしない、かつ光物特有の反射もあってアピールもあるものを選びます。
それがこの「生コノシロ」です。
均等な厚み、針のある表面の皮のためテンヤにきれいに装着できます。
私はフグが多い時は2枚重ねで太目の巻針金で割と密巻します。
針金を太くするのはフグの刃で簡単に粉々にされないためです。
蜜巻にするのは、強く負けることと太刀魚の針掛かりだけになることを防ぐためです。
少しでも長い時間テンヤに仕掛けてくる間をつくるようにします。
あとは小刻みに常にあわせを入れる釣り、バイブレーションはその最たるものですね。
というわけでフグ対策の参考になればと思います。
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