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松本圭一と行く! 実践・コマセキハダ【前編】

隔週刊つり情報編集部

シーズン終盤を迎えた相模湾のキハダは50~60kg級が続出。

ベテランですらキャッチ率が低い状況だ。

今回の沖釣りカレッジは、その対策を松本圭一さんに学ぶ。

【大型狙いのタックル&仕掛け】道糸は最低でも500m以上。テンビンはビシ遊動式

「ボク自身も、まだ答えが分からないんです。記事の冒頭にそう書いておいてください」
 
のっけからモヤッとするコメントで申しわけないが、これまで何本ものキハダを釣り上げてきた松本さんですら、9月中旬から相模湾に回っているキハダのデカさに翻弄されている。

50~60kg台がコンスタントに上がり、ハリス切れも頻発。

おそらく8kg以上のキハダもいるだろう。
 
そんなわけで今回の沖釣りカレッジは、松本さんが模索しているモンスターキハダに近づくための仕掛けや釣り方のヒントと考えていただきたい。

松本さんの道具拝見

「現況から見て一つだけはっきり言えるのは、PE8~10号を最低でも500~600m巻いたリールじゃなければ不安ということです」
 
松本さんともども編集部も驚いているのは、今シーズンの大型キハダが疾走する距離の長さ。

400m以上、ときに500m前後走る個体もいる。

もちろんすべてではないけれど、おそろしくスタミナのある巨大なキハダがいるのは間違いない。
 
それを踏まえて、松本さんが使っているタックルと仕掛けをチェックしてみよう。

大型キハダ用タックル&仕掛け例

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竿とリール

キハダ専用のバンディットキハダと、ビーストマスターかフォースマスターの6000番。

スタンディングファイトが可能なキハダ用の電動タックルである。

道糸はPE8号が600m巻いてあり、500m走られても余裕あるキャパシティ。
 
道糸の先端にはPRノットでナイロン40号のリーダーをつなぎ、長さは道糸の10m目印に合わせるように2~5mの範囲で調整している。

目的はショックリーダーそのもので、ハリス切れやハリ伸されを少しでも軽減するため。
 
スナップサルカンへの接続は7~8cmにカットした強化チューブで補強し、深海結びとしている(これは上図のとおり、ハリスとサルカンの結びも共通)。
 
リールのドラグは手感で測っているが、数値としては、竿先から道糸を引き出して3kgくらいが目安。

「3kgくらいのテンションを背負ってキハダを走らせればそこそこ疲れてくれるだろうし、道糸の出具合も抑えられるでしょう。もっと強め、いや弱めと、実際は人によって意見はバラバラなんですが、ボクはこれくらいを基準にしてます」とのこと。

ハリとハリス

軽量でシンプルな形状のたたきバリが好みで、閂キハダXなどの15~16号を多用する。

これより大きなハリはオキアミエサのサイズとフィットしないのでほぼ使わない。
 
ハリスは26号あたりまでが適合。

結びは手早く結べる外掛け(巻き5回)が主体で、自己レコードの56kgも釣り上げている。

最近はそれ以上のモンスターサイズ対策としてチモトにフロロ7~8号を添えた編み込み補強を試している。

ほか南方延縄結びでハリを結ぶこともあるそうだ。
 
ただ、特大のキハダが食ってきそうなこれからの終盤戦は、「オキアミマグロ20~22号あたりの環付きバリに、ハリス30号で勝負してみるつもり。坂本結びなどでしっかり結べば、環付きの強度は抜群ですから」 

大型狙いの期が熟し、松本さんも勝負に出るようだ。
 
オキアミエサは身がプリッと張った大きめのサイズをコマセの中から拾うこともあれば、3Lサイズの市販パックを持参することもある。
 
付け方は丸掛け、抱き合わせなど色いろ試してキハダにアピール。

身が緩んで頭が落ちやすくなる前に、エサ締め液に漬け込むこともある。

エサの写真

オキアミのエサ付けは、右のシンプルな丸掛けか、左の2匹抱き合わせのパターンが多い。色いろ試してキハダがアタれば正解、という臨機応変な考え方

テンビンとコマセカゴ

コマセカゴはオキアミ対応のプラカゴかステン缶。

オモリは100~120号あたりが主流のようだが、速潮が差す日は150号で対応するケースもあるので、船宿に確認してほしい。
 
テンビンはビシ(コマセカゴ)が遊動するスーパーランナーを愛用。

遊動リングに付けられたスナップにコマセカゴをセットすると、テンビンから道糸へとコマセカゴが遊動するユニークな構造だ。

でっかいキハダが瞬発的にガツンと突っ込んでもコマセカゴが遊動するので、抵抗によるショック切れやハリ伸されを防ぐ効果がある。
 
松本さんはキハダのキャッチ率を少しでも高めるために使っているが、「一つだけ欠点がある」と言う。
 
仕掛けを投入してタナまで沈める間に、コマセカゴが道糸側へスライドしてしまう。

結果、そのまま下ろすと仕掛けが手前マツリしてしまうのだ。
 
それを防ぐには道糸を張ってテンションを保ちながら、テンビンからコマセカゴが離れないようにゆっくり落としていくしかない。

「それがまどろっこしいので、遊動リングをテンビンの玉(ストッパー)に輪ゴムでくくりつけて仮止めすることにしました。これだけで投入は楽になるし、キハダが走ったときに輪ゴムが切れて遊動式に戻ってくれます」
 
なるほどいいアイデア。

ただし今回撮影したシリコンのヘアゴムは実験失敗、抵抗がかかっても伸びるばかりでパチンと切れなかった。

「巻き付けるのは普通の輪ゴムが一番ですね」と松本さんも反省しきり、真似する場合はお気を付けて。
 
もう一つ忘れてはいけない松本さんの必携アイテムが探見丸CVーFISH。
 
魚探画面に映し出されるキハダ反応を読み取って、コマセ振りや誘い、仕掛けの調整を考えていく大切なツールになっている。

テンビンの写真

写真のシリコンゴムは実験失敗。おなじみの輪ゴムで巻き止めたほうがいい

ビシ遊動テンビンの手前マツリ対策

【コマセワークと食い渋り対策】ハリ近くにコマセを効かせ浮かないときはハリス延長

次に松本さんの釣り方の手順。

ここではシーズン終盤に主流となる、エンジン流しで漂いながら船下にキハダが回ってくるのを待つ「流し込み」のケースで見ていこう。
 
まずはコマセの振り出し方。

「付けエサの上1~2m上あたりをイメージして、コマセを振ります。例えばハリス8mならタナ下6~7mまでビシ(コマセカゴ)を下ろす。そこから1m刻みで2~3回振り出し、手早く巻き上げてタナに合わせる。付けエサの少し上にコマセの塊を作って、かぶせていく感じですね」
 
この方法を松本さんは「自分の場を作る」と言い、付けエサのそばにコマセを集中させてキハダにアピールし、自分の仕掛けに寄せる狙いがある。
 
また、コマセは一度でまき切らず半分くらいは温存。

群れが短時間でも船下に止まるチャンスがきたら、もう一度コマセワークを繰り返してキハダにアピールするためだ。
 
群れが入ってこなくても残ったコマセは待ちの途中ですべて振り出し、「5分間隔で手返しするよう努めています。コマセを効かせて付近を泳ぐキハダを船に寄せなければ、この釣りは始まりません」
 
無理強いはしないけれど、全員がそれを心がければ必然的にチャンスは増していくことになる。

釣行の写真

エサバリを包み込むようにコマセをまくのが、松本さんの基本スタイル

松本さんのコマセワーク一例

探見丸でキハダの活性を読み解く

もう一つ、松本さんのキハダ釣りに欠かせないのがモバイル魚群探知機の探見丸。

キハダの活性や遊泳層を読み取りながら対策が打てる。

例えば下の魚探画像は、船下に2~3分とどまったキハダ反応。

数尾の群れが上下に動き回り、活発にコマセを食べている様子が分かる。

「当然こんなときはチャンスタイムだから、積極的にコマセを振って食わせる勝負どころ」とのこと。

キハダの遊泳層もよく分かる。

この画像で見ると、最も上ずった反応はビシダナ位置(水深50mの軌跡)から6~8m下にあり、ハリスも同等の長さがあれば十分食ってくると判断できる。

魚探画像

タナ下8m付近に上下に動くキハダ反応がバリバリ出ている。コマセを効かせて食わせるチャンス!

一方、下の魚探画像は食い渋ったときの反応。

タナ下10mにポツンと映っているのがキハダで、コマセをまいても上昇してくる気配がない。

「こんなときは全長10mにハリスを延ばして、付けエサをキハダに近づけてやる。時どき仕掛けを持ち上げてゆっくり下ろす、落とし込みの誘いを入れてアピールしてみてもいいですね」
 
ちなみに松本さんはハリスを延長するとき、30号のフロロカーボンをハリスとテンビンの間に付け足す手法を取っているのだが、「これは現場で仕掛けを作っちゃうことが多い自分流のやり方。色んな長さの仕掛けを作って持参する人は、真似する必要はありませんよ」と笑った。

魚探画像

タナ下10mから反応が浮いてこない。こんなときは長さ10mのハリスで様子を探ってみる

ハリスの写真

松本さんは2/0サイズのサルカンを介して30号ハリスを付け足し、ハリスを延ばす。ノットは強化チューブをプラスしての深海結び

食い渋り対策と誘い

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隔週刊つり情報(2021年11月1日号)※無断複製・転載禁止

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