異例の早さで梅雨明けとなった関東地方だが、その後これまた異常ともいえる猛暑が突然やってきた。
まだ真夏の暑さに慣れていない体に連続9日間の猛暑日は命の危険さえ感じる。
しかし、この暑さが増せば増すほど生き生きとしてくるのが東京湾のマゴチだ。
ハリ掛かり直後からの強引きと海面で縦横無尽に突っ走る暴れっぷりは一度体験すると病み付きになる面白さ。
昔からファンの多いターゲットというのも納得だ。
本来、照りゴチと呼ぶシーズンはもう少し先だが、この暑さならマゴチも勘違いしてしまうかも!?
エサのケアが釣果に繋がる?
7月3日、東京湾奥鶴見の新明丸へと出かけた。
当日はいつも訪れる時間より1時間早く着いたにもかかわらず、大半のお客さんがすでに乗船しており道具の準備に余念がない。
19名の予約者がそろったところでエサのサイマキが配られ、定刻の7時半に河岸払いとなった。
鶴見川を下り海に出たところで船はいったん停止。
ここで海水をくんでサイマキ(小さめのクルマエビ)を大きなバケツに移し替えるのが、同宿のマゴチ船の一つの手順となっている。
エサは生きていることがとにかく大事。
エサのサイマキをていねいに扱うことがマゴチの必釣法の一つと言える。
夏場はとくにこまめな海水の交換も重要。
エアーポンプを持参している方が多いのもうなずける。
準備が整ったところで新明慶樹船長から、「大貫方面に走ります」とアナウンス。
まずは千葉県側から攻めていくようだ。
30分ほど走ったところで船がスローになり釣り場に到着。
ほどなくして釣り開始の合図が出され一斉に仕掛けが投入される。
ミヨシに立ってお客さんの釣りの様子を見ていると、左舷胴の間で本日第一号のマゴチが顔を出す。
釣り上げたのは本日がマゴチ釣りデビュー戦の女性の方。
カップルでの乗船だったようで、少し遅れて彼氏さんも小ぶりながらまずは1本ゲット。
2人ともいきなりマゴチの強引を堪能して見事な初陣を飾った。
その後、間が空きながらも常連さんやルアーマンにヒットするが活性はちょっと低い様子。
たまにアタリがあってもエサ取りのフグのいたずらのようで、ハリにエビの頭だけが残って上がってくることもしばしば。
釣れるマゴチのサイズも40~45cm前後が中心。
食べてはおいしいサイズだが、できればもう少し良型のイカつい画がほしいところ。
何度か流しを変えてみたものの状況は変わらない。
そこで少し走って今度は富津沖へと移動となった。
こちらの釣り場も名の知れたポイントだが、肝心のマゴチはたまに顔を見せる程度。
条件としては悪くないはずなのだが・・・。
昼過ぎに潮止まりを迎えたのを機に船長は神奈川県側に戻ることを決断。
場所変えが奏功
戻った釣り場は東扇島一帯。
好ポイントが点在する同宿の庭先とも言える場所だ。
到着してすぐに釣り開始の合図が出る。
水深はどこも浅く10mを切っており、この水深だと掛かってから取り込むまでがあっという間。
ただアタリから食い込むまでに多少の時間があるので、合わせの構えになった方の側に張り付きシャッターチャンスを待つ。
暑さよりもアタリのなさに痺れっぱなしだった常連さんもにわかに動きが活発になってきて、頻繁にタナを取り直している。
そして左舷トモ2番の方が大きく竿を曲げファイト開始。
取り込まれたのは待ちこがれた58cmの大型だ。
これが呼び水となったのか、船中でアタリが頻繁に訪れるようになった。
午前中沈黙していた常連さんもここぞとばかりに連釣する。
サイズは40~45cm前後の中型メインだが、時折50cm超えも釣れてきて船上は俄然にぎやかになってきた。
マゴチ釣りでは入れ食いといっても過言ではない食いっぷりで、タモを持ってアシストする船長も右に左にと大忙し。
午前中の静けさはなんだったのだろうか?
ニュージーランド出身の女性にも待望のアタリ。
しっかり食い込ませてからガッチリ合わせる。
海面に出たところで45cmクラスをブッコ抜き、ベテランも驚く豪快さを見せる。
写真が本に載ったら母国にいるママに自慢するんだとうれしそう。
その後も流し変えのたびにマゴチは顔を見せる好調さだったが、午後3時を迎え沖揚がりとなった。
残念ながらオデコの方が2~3名いたようだが、36~58cmを2名の方がトップ6本。
午前中苦戦したベテランさんも午後の好機に数をのばし平均3~5本は釣っていた。
第一号を釣った女性も終わり際に1本追加し、ゲストにマダコまで釣り上げていた。
照りつける陽差しのもと浅場で盛り上がる夏は始まったばかり、マゴチの強引で暑さを吹き飛ばそう。
当日は40cm級が多かった。
出典:
東京湾のマゴチは絶好調。トップが2ケタに到達する好日も。
出典:
知っ得!マゴチのコツ
オモリを1m程度上げるのが基本的なタナ合わせの動作です。
エビが海底を移動している様子をイメージしてみると理解しやすいでしょう。
水深が頻繁に変化するので、こまめに底ダチの再確認が重要です。
エサの付け方にはコツが必要なので、初めての人や不確かな気持ちの人は、船長に教えてもらうことをおすすめします。
合わせが決まった後のヤリトリは焦らず慎重に。
出典:
Tackle Guide
竿はマゴチ専用のほかゲームロッドも使いやすい。
タナ合わせがしやすい両軸タイプのリールに、道糸PE2号が基本。
エサはサイマキと呼ばれる小さめのクルマエビ。
最初の5匹は乗船料に含まれ、追加は1匹100円。
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