秋は多彩な魚が釣れるシーズン。
ここ外房小湊寄浦港の小沢丸では、シマアジ五目とアジエサの泳がせ釣りが楽しめるユニークな乗合船で出船中。
釣り場は港から15分ほどの小湊沖8~12mダチ。
出船したらまずサビキ仕掛けで泳がせのエサとお土産確保を兼ねたアジを釣る。
メインのシマアジ五目のポイントも同じ場所なので、片テン仕掛けのコマセ釣りでシマアジを狙うか、アジを泳がせてカンパチなどの青物、ヒラメやハタといった根魚を狙うかは釣り人の自由。
シマアジ五目は、1~2㎏級のシマアジがいい日はトップ3尾前後で、イシダイやマダイ、メジナ、カワハギなどが交じり賑やかな五目釣りが楽しめる。
マハタとメジナが一荷で釣れた
出典:
外房小湊寄浦港発~小湊沖・シマアジを主役にゲストも多彩・秋の外房は五目釣りパラダイス
ギュギュ~ン、ブチッ・・・。
これまで何十回、いや何百回、バラシの嫌な感触を味わったことだろう。
まさに天国から地獄、今回はその可能性が高いシマアジが相手だ。
9月27日、釣友の渡辺さんと外房小湊寄浦港の小沢丸へ。
同宿では9月からシマアジ五目で出船しており、今シーズンの特徴としてはトップで3尾前後と数は控えめだが、サイズは1~2㎏級がメイン。
釣り応えは十分ある。
受付を済ませると席決めのクジ引きがあり、私たちは右ミヨシに。
各自の準備が整った5時に乗船者11名で出船。
同宿のスタイルは、始めにサビキ仕掛けで小アジを釣る。
そして同じ場所で、アジをヒラメ仕掛けに付けて底物のヒラメやハタを釣るもよし、テンビンの先に1本バリ仕掛けをセットし、アジを泳がせてカンパチやヒラマサを狙うもよし。
一方、最初からコマセ釣りのシマアジ狙いに興じてもよく、各人が自由に楽しめる。
要はその日に一番模様がよいターゲットに狙いを定めればいいと思うのだが、あくまでもメインはシマアジと考えている人が多いように思われた。
釣り場は港至近、出船前に準備を整えておこう
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コマセ釣りは底から海面下まで探り、アタリが出るタナを見つけたら、そこを集中して狙う
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近くて浅い!
港から15分ほどでポイントに到着。
水深は8~12mと驚くほど浅い。
さっそく船長の合図でアジ釣りが始まる。
すぐに鈴なりに小アジが釣れるかと思いきや、船内ポツリポツリ。
もしや小アジが大型の魚に追われて食いが渋いのか?
これは後の釣りが楽しみだ。
「左で食ったぞぉー」船長が駆け付け、私もカメラを持って左舷に向かうとタモ入れ直前。
ところが、船に驚いたのか魚が反転してあえなくハリス切れ。
おそらく2㎏級のカンパチだろうが、ハリス2号のサビキ仕掛けではひとたまりもない。
アタリが遠くなったところで皆さんシマアジ仕掛けにチェンジ。
海底はカジメが群生する根の荒いフィールドなので、ビシが着底したらすかさずハリス長分の3mほど巻き上げコマセを振り出し、もう1~2m巻いてコマセを振って待つ。
強烈なアタリで左ミヨシ2番の徳富さんの竿が絞り込まれた。
ギュンギュンと突っ込むたびに道糸が引き出され、プツン・・・。
ハリスを確かめるとザラザラしているから根ズレによるハリス切れか。
悲劇が伝染したのか、その後はシマアジらしきバラシが続いた後、右トモ2番の斎藤さんにヒット。
「今度こそ頼むよ」と船長がタモを持ってスタンバイ。
斎藤さんは魚の突っ込みを竿でため、ジワジワ巻き上げ無事タモに収まったのは1.5㎏のシマアジ。
船中1号の本命と斎藤さんの笑顔を写真に収め、私も竿を出す。
知っ得!シマアジのバラシ軽減策
シマアジはバランスの取れたタックルを使って慎重にヤリトリしたとしても、口の薄皮部分にハリが刺さってしまっては十中八九取り込めない。
硬い上アゴや下アゴにハリ掛かりすればバラシ軽減になるのだが、そこに掛かるか否かは運次第だ。
そこで試したいのがハリを吸い込ませて喉奥に掛ける方法だ。
じっくり食わせてから合わせるか、吸い込みやすくハリのサイズをワンランク落とすのも一手だ。
小型のシマアジは塩焼きが絶品
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Tackle Guide
シマアジ仕掛けにはウイリー巻きもあるが、水深が極端に浅く誘い幅が狭いポイントでは空バリ仕掛けにオキアミを付けたほうが適してる。
同宿の泳がせ仕掛けはヒラメ用が定番だが、ハリス8号3m1バリ仕掛けをテンビンの先に結んでもいい。
コマセ釣りはプラカゴFLサイズでオモリ60号、仕掛けはシマアジ用ハリス6号ウイリー巻きなど。泳がせ釣りはヒラメ仕掛けでOK、オモリ60号
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コマセはオキアミとアミのミックス
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当日のタックル
置き竿にヒット!
写真を撮るために席を離れなくてはならないので、私が装着したのは片テン1本バリの泳がせ仕掛け。
アジを付けて投入し、根掛かりを防ぐためにタナを高めに取って、置き竿にし船内を巡回する。
「鈴木さんの竿がアタってるよぉー」船長の声に振り向くと竿がバタバタたたかれている。
慌てて席に戻って巻くと2㎏級のイナダが上がってきた。
その後は船内で大中小のメジナ、イナダ、小型のマダイなど様ざまな魚が上がる。
根周りなのでカワハギやマハタ、ヒガンフグも顔を出し、まさに五目釣りの様相だ。
早朝はバラシに泣いた徳富さんに再び大きなアタリ。
シマアジか?カメラを構えていると、浮かび上がってきた魚にシマ模様が。
徳富さんが釣り上げたのはなんと1.5㎏のイシダイ。
本命と肩を並べる高級魚だ。
続けて前出の斎藤さんが1㎏のイシダイを釣ったところで、「これが最後の流しですよー」とアナウンスが流れる。
このとき私の仕掛けはシマアジ用3本バリ。
コマセをまいた次の瞬間、ドカンと竿が突っ込んだ。
最後の最後にやったぜ!と喜び勇んで巻き上げると、シマアジ特有の荒あらしい引きが感じられない。
上がってきたのは1㎏のマダイで、これにて沖揚がりとなった。
当日はシマアジらしきバラシが頻発し船長は残念がっていたが、本格シーズンはこれから。
本命を釣り上げるべく、再チャレンジせねばなるまい。
1㎏前後のイシダイも交じる
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マダイは0.5~1㎏級主体に3kgオーバーも交じる
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アジエサの泳がせでイナダがヒット。1㎏前後のショゴ(カンパチの若魚)が回る日も
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隔週刊つり情報(2020年11月1日号)※無断複製・転載禁止