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[吉岡進の新世代沖釣り方程式(第5回)]秋の外房SLJ

隔週刊つり情報編集部

今、釣り人たちの間で熱く盛り上がっているスーパーライトジギングをヨッシーが楽しんだ。

舞台は外房大原。

「一攫千金」の大物がヒットする可能性もある海だけに、ドキドキの半日となった。

先生◆よしおか すすむ

愛称は「ヨッシー」。

ジャッカル・ソルトプロスタッフであり、クレハインストラクターも務める。

「こんなに釣りしなかったこともない」というほど長い自粛期間を経て、最近はコロナ禍の様子を見ながら細心の注意を払いつつ釣行をリスタート。

沖で、陸っぱりで、釣りができる喜びを噛みしめる日々。

生徒◆たかはし ごう

幼稚園のころから沖釣りをしているはずなのに、いつまでたっても上達しない「永遠の初心者」。

釣りそのものより海に浮かんでいることに喜びを感じている様子で、うまくなる気配なし・・・。

色いろなターゲットが狙える“簡単釣法”!

魚種が多彩な外房の海だけに、何が食ってくるか分からないのがSLJの魅力。

フィッシュイーターの青物狙いが中心だが、最近はイサキもターゲットとして注目されている。

基本的には底付近の根魚と、宙層の青物を狙う釣り。

自由度が高い釣り物だから、釣れる魚を釣るスタイルでもいいし、「今日は青物」「今日は根魚」「今日はマダイ」などあえてセルフ縛りを設けても面白い。

釣れる魚がターゲット!当日の釣果はいかに

外房大原港は関東でもトップクラスの「一大沖釣り基地」だ。

港には大型船が居並び、まだ暗い早朝から灯火と笑い声で賑わう。

ヒラマサやマダイを狙うベテラン沖釣り師たちが、今日も外海に繰り出して腕を競うのだ。
 
憧れの聖地である一方で、ハードルが高い釣り場でもある。

各船とも親切ていねいで優しい船長ばかりだが、ターゲットを考えると専用の装備が必要になり、初心者は気が引けてしまいがちだ。
 
その点、広布号はスーパーライトジギング(SLJ)の専門船。

その名のとおり、ライトなタックルと軽いジグを使い、「そのとき、その場所で釣れる魚がターゲット」というお気軽さだ。
 
9月21日、広布号を訪れたヨッシー。

筆者(タカハシゴー)を含めて11名が集合したが、その多くは初心者の方たち。

女性の姿も目立ち、なごやかな雰囲気の中ジャンケンで釣り座を決め、午前6時に出船。
 
ターゲットは、釣れる魚。

青物、根魚、なんでもこい、だ。

スピニングタックルに60g、ベイトタックルに40gのジグを装着したヨッシーは、まず海のコンディションを把握する。

「雲が厚くて空はあまり明るくない。潮は澄んでいて、流れはあまりないな・・・。海に出てみないと様子が分からないからジグはたっぷり用意したけど、ジャッカル・バンブルズジグTG SLJの40gと60gで十分カバーできるね。ただ・・・あまり活性は高くなさそう。厳しい戦いになるかもね」
 
岩船沖のポイントは、水深40m前後と決して深くない。

軽いジグでも十分に底が取れるし、何より体にラクだ。

ビギナー、女性に限らず、おっちゃんにも優しいSLJなのである。
 
ヨッシーは底から10m程度をゆっくりしたアクションでネチネチと探って根魚を狙う。

そこから表層までは通常のワンピッチジャーク。

1秒で1回転程度のリーリングで青物を誘う。

底狙いと宙層狙いの二段構えだ。

「ジギングは基本的に回遊魚がターゲットだから、群れに当たるまではアタリがない時間帯も多い。根魚はそこにいれば食ってくれるからね。二層に分けて考えればそれだけチャンスが広がるんだ。そこが魅力だね」

ヨッシーの竿が大きく曲がる。

30cmほどのイサキだ。

SLJでは立派なターゲットだが、大原沖ではコマセで釣っているため、なかなかジグを追ってこない。

「やる気のある群れに当たったのかな。めっちゃアタックしてきたよ(笑)」
 
ポツリ、ポツリと魚の姿は見えるが、もうひとつテンションが上がらない。
 
と・・・。
 
お客さんたちの竿が次つぎに引き絞られた。

サバの群れだ! 

丸まると太った良型のゴマサバが次つぎに上がる。

歓声が上がり、広布号が一気に賑わう。
 
外道扱いされることの多いサバだが、ライトタックルだとこれほど面白いターゲットもない。

グンニャリと曲がる竿。

走るサバ。

テンションはマックスだ!
 
多少のオマツリは発生しても、そこはお互いさま。

広布号は野島幸一船長の積極的な声がけもあって雰囲気がよく、トラブルも起こらない。

イナダとワラサの中間ぐらいの大きさ、当地でサンパクと呼ばれるサイズも上がり、大いに盛り上がった。
 
午前11時の沖揚がりを迎える直前、「あっ、ちょっと待って!群れ入ってきた。もう1回落としてみて」と野島船長。

最後の最後にサンパクを釣ったのは、なんてこった、タカハシゴーその人であった。

SLJ、タックルはライトでもドラマはビッグである。

釣行の写真

釣り場は岩船沖の水深40m前後。片舷に並んでドテラ流しで探っていく

釣り人の写真

SLJならではの自由さを楽しもう!

【タックルの方程式】自由な発想+ライトタックル=SLJ

最近はSLJも人気の釣り物として定着し、専用ロッドも多くリリースされるようになった。

専用ロッドは扱いやすく、軽いジグのコントロールも容易。

シャクったときのアクションもナチュラルで、よくできている。

でも、ビギナーさんにも楽しんでほしいオレとしては、あえて「なんでもOK」と言いたい。

シマノ2500~4000番程度のスピニングリールに適合するなら、竿はライトゲームロッドやバスロッドなど、とりあえずあるモノを使ってみてほしい。

SLJで使うジグは軽いし、最近はもともとの動きがいい。

フォール中心でも十分食ってくるので、あまり気負わずに、まずあるモノでトライ! 

なお、オススメは意外にもベイトタックル。

「落とすだけ」でも釣れるから、ビギナーさんでも無理なく遊べる。

竿の写真

(左)しっかりと曲げてファイトを楽しみたいのであればSLJの専用ロッドがおすすめだ(右)船下へジグを落として探るならベイトタックルが使いやすい

ヨッシーのSLJタックル

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【ルアーの方程式】優先順位=重さ>形状>色

SLJで使うジグは40~80gが中心。

潮の流れ方やポイントの水深は日によって異なるので、重さは幅広く用意しておきたいね。

外房では深場のポイントを選んだり、潮がカッ飛んでいることもあるので、100g超級も用意しておくと安心だ。

広布号では船内でオリジナルジグの販売もしているから、手持ちのジグが合わないときやロストしたときは船長に相談を。

ショップでは様ざまな色や形のジグが並んでいて悩ましいが、最初のうちは欲張らなくてOK。

色はアピール系とナチュラル系の2パターンがあればいい。

シェイプは最近細身が流行してるけど、幅広のスロー系ジグが当たることも多いから、こればっかりはお好みでいいよ(笑)。

最近はいいアクションをするジグが多いから、自分の感性にマッチしたものを選ぼう。

そろえていく際の優先順位は、重さのバリエーション、次に形状、そして色かな。

底が取れないと釣りにならないしね。

ジグの写真

(左)バンブルズTG SLJはフロントフックに専用ネクタイを装備。 高いアピール力を発揮(右)潮の速さやポイントの水深・・・。あらゆる状況に対応しようとするとジグの数は増え、タックルボックスはズッシリ。まずは重さのバリエーションをそろえることを優先しよう

ジグの写真

(上)軽いジグは探れる層が幅広いが、SLJは底を取れることが重要。まずは重めのジグから(左下)波動が小さいスリム系は食い渋り時に、アピール力の強いワイド系は高活性時に効く。当日はスリム系が活躍した(中)派手、ナチュラルの2パターンがあると、様ざまな天候や海況に対応できる。当日はどちらが有利、といった差はなかった(右下)アワビ貼りのオリジナルジグを船内で販売している

【先生が教える基本釣法】誘いは自由な発想

様ざまな魚を狙えるのがSLJ。

何をターゲットとするかによって、狙う層やアクションが変わってくる。

もっとも手堅いのは根魚。

「そこにいれば食ってくる」という素直なキャラクターなので、とくに広布号のようにドテラ流しをしてくれると「根魚の巣」に当たる確率が高い。

着底したらすぐ2~3回素早くリーリングして根掛かりを回避し、魚にじっくりとジグを見せるイメージでスローに誘う。

飛び上がってジグに食い付いてくるので、底から10mはスローで。

反応がなければワンピッチジャークに切り換える。

目安は1秒間にリール1回転。

途中でスピードを変えたり、竿をシャクるジャークの幅を変えたり、色いろなアクションを試してみよう。

マダイを狙うならただ巻きも効果的。

まぁ、結局は「釣れたモノ勝ち」で自由度が高い釣りだから、一つのパターンにこだわりすぎず、思いついたことをなんでもやってみよう。

反応があればそれが正解だ!

【生徒なりのお気付きポイント】体力的余裕がサイコー!

力説したいのは、圧倒的にフィジカルがラクだということだ。

当日は午前船でカタがついたが、「なんなら午後も乗っちゃう~?」という勢いだったのは、疲れていなかったからだ。

体力に余裕がある分、「色んなアクションをやってみよう」と思える。

だから単調にもならず、シブかったとは言え飽きることがなかった。

サバを2、3尾釣って、最後の最後にサンパクがドーン! 

竿が根本からヒン曲がるスリリングなヤリトリはライトタックルならでは。

オレにでも釣れたということは、だれにでも釣れるということ(マジ)。

ぜひ外房の海の豊かさを体感してほしい!

釣り人の写真

慣れない人ほどベイトタックルが扱いやすい。 キャストせずに船下に落とせばいいし、なんならアクションもただ巻き→フォールの繰り返しでもOKだ

釣り人の写真

底付近はスローなペースでじっくりネチネチと攻める

釣行の写真

半回転刻みのリーリングなど、様ざまなアクションにトライ

釣行の写真

基本的に向こう合わせでハリ掛かりするが、フックサイズが小さいので念のため大きく合わせる

釣行の写真

ライトタックルならではのスリリングなヤリトリ

【ヨッシーの実釣レポート】シブいながらもウマい魚が顔を見せてくれた!

船中を見渡すとビギナーらしき方が多く、とてもいいことだと思った。

SLJの流行でジギングのハードルがどんどん下がって、新しく始める方が増えるのはホントにうれしいね! 

肝心の釣りはシブめ(笑)。

散発的にイサキ、ホウボウ、そして珍しいクマサカフグが釣れたけど、パターンを見出すほどアタリの数はなかったな。

サバの群れに当たったときは船中が盛り上がったね~! 

オレもサバを釣って一応は四目を達成できたよ。

今回は、途中でオレがワンピッチジャーク、ゴーさんはただ巻きと役割分担してみたけど、とくに差は見られなかった。

つまり、チャンスは平等ということ。

「腕に自信がないから」と遠慮せず、ビギナーの方もどんどん挑戦してほしい。

釣り人の写真

かなりパワフルな引きで楽しませてくれたのはホウボウでした!

【外房SLJの解】アタリ数=確信。今回はパターンつかめず

SLJのセオリーどおり、底ネチネチ+宙層ワンピッチジャークの組み合わせで攻めてみたけど、潮が緩くて魚の活性はもうひとつ。

ポロポロと多彩な魚種を掛けることはできたけど、正直言ってヒットパターンを見付けるまでには至らなかった。

逆に言えば、それでも何かしらのアタリがあって半日楽しめるのがSLJの魅力なんだけどね。

とかく敬遠されがちなサバも、SLJでは絶好のターゲット。

元気たっぷりな群れに当たったときは何をしても釣れる状態で、これまたパターンという感じじゃなかった(笑)。

ヒントは、とにかく底を取ること。

風まかせで船が動くドテラ流しでは、着底が分からないとただひたすらラインが出ていってしまう。

外房でのオススメは80gほどの重めのジグから始めて、着底が分かれば徐々に軽くしていくこと。

ジグが重いとジャーク後のフォールスピードが速く、想像よりも狭い層しか探れない。

釣り人の写真

注目を集めたのがヨッシーが初めて釣ったというクマサカフグ。ナニが釣れるか上げるまで分からないのがSLJの魅力。まだ見ぬ魚との出会いがある

船宿インフォメーション

外房大原港 広布号

070・3526・1091

外房・大原で気軽なSLJを楽しませてくれる広布号。

SLJの普及に積極的な野島幸一船長は、もちろんビギナー大歓迎。

細かく流し変えてくれるのでやる気を維持できるし、ていねいなアナウンスで状況を伝えてくれるからとても釣りやすかった。

ドテラ流しで片舷にしかお客さんを入れないので、オマツリもしづらい。

「楽しく釣ってもらいたい」という船長の思いが伝わってくるのが、釣り人としてはサイコーにうれしいよね。

広いキャビンを備えた大型船は快適そのもの。

ぜひ一度足を運んでほしい船だ。

船の写真

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隔週刊つり情報(2020年11月1日号)※無断複製・転載禁止

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