散りゆくサクラの花と入れ替わるように鴨居沖のマダイが乗っ込みを迎え、三浦半島鴨居大室港の房丸では4月2日に上がった7.8kgを筆頭に大ダイがタイラバで釣れていた。
かつてから生きエビエサを使った鴨居式シャクリが人気の船宿だが、現在はタイラバの釣り人がほとんどだという。
取材日も全員がタイラバだ。
釣り方は変われど、マダイの釣り場は変わらない。
ベテランの高橋房男船長にとっては鴨居界隈は自分の庭みたいなもの。
下げ潮の第三海堡跡周り、上げ潮の鴨居大根、落ちの久里浜沖などエビタイファンにとってなじみの釣り場に案内してくれる。
実績が高いポイントで釣り開始
この日に船長が選んだポイントは鴨居沖60mダチで、ここ数日、良型の実績が高い場所とのことだ。
この日は潮が小さいせいか、釣り人は4人と少なかった。
マダイ釣りは潮の流れの影響が大きく、大潮あるいは大潮後の中潮が好条件だ。
船宿によっては、潮が大きい日のみに出船するところもあるが、房丸は潮にかかわらず出船している。
長潮や若潮でもマダイが釣れないわけではなく、釣れる時間帯が大潮に比べて少ないというだけで、潮変わりのチャンスにバタバタと食ってくることはしばしばあるからだ。
潮回りが小さい日は船も空いているので、のんびりと釣りたい人にはむろおすすめかもしれない。
タイラバ人気の上昇で休日ともなると満船状態。
出典:
トレーラーが効く!?
この日の船上では3種のリールが使われていた。
私は小型両軸リール、タイラバではスタンダードなリールだ。
右トモの方は電動リールのデッドスロー巻き上げで誘っている。
左のトモは常連の岩村さんで、スピニングタックルでキャストして探る攻めの釣りだ。
ほどなく岩村さんにヒット、1kgほどのきれいなマダイだった。
食わせたタナを聞いてみると、底から10mとのこと。
「けっこう高いんですね」と驚くと「昨日(連チャン釣行だそうな)も食いダナは高かったですよ。この時期(乗っ込み)は大ダイは浮いてくるから、15~18mまで探ってます」と言う。
なるほどそうか、と私もさっそく底から15mまで探るようにする。
外道のカサゴ、ホウボウが交じりながら、ポツポツと本命マダイが顔を出す。
昼も近くなり、私以外の全員はマダイの型を見た。
サイズは1kg前後と食べごろサイズがそろっている。
なんとかオデコは脱したい、とヘッドやネクタイをあれこれと替えながらマダイへアピールし続ける。
一度小さなアタリがきたが、ハリ掛かりしなかったのでハリにトレーラーも付けてみた。
そして待望のマダイがきたのは午後になってからだった。
竿先がコッコッと引き込まれる。
リールを巻き続けると、グングンとした引きに変わった。
しかしまだ安心できない、バレるなと心の中で念じ続ける。
800gのマダイがタモに収まったときにはホッと一息。
赤のヘッドにネクタイはオレンジと茶、スカートなしで片方のハリにはトレーラーを付けた仕掛けだった。
続いて同じ仕掛けで2枚目もヒット。
両手に花ならぬマダイで満足の釣果だ。
釣り上げたマダイは白子も真子も十分に成熟していて、まさに乗っ込み本番、5月には狙う水深もより浅くなるだろう。
食い込みをうながす柔軟な穂先と大ダイの引きを受け止めるバットパワーを持つのがタイラバロッドの特徴。
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(左)ヒットした仕掛けは東京湾で定番カラーのオレンジ仕様。(右)ヘッドは80gと100gがメイン。
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電動リールタックルで楽しむファンも増えている。
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(左)電動リールタックルで楽しむファンも増えている。(右)アタリがなくてもあきらめずに巻き続けることが釣果につながる。
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(左)自分で組んだタイラバで釣れるとうれしさ倍増。(右)ゲストはホウボウやカサゴが多い。
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(左)底から10~15mを目安に探ろう。(右)
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スピニングタックルで広範囲を探っていたベテランが1kg級を上げた。
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釣り場は鴨居沖の水深60m付近。
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