［動画で見られる！細山和範の魚料理の真髄（第22回）］タチウオのユッケ造り・さんが焼き（レシピ）

いまや東京湾では周年の釣り物になった感のあるタチウオ。

ここ数年の模様から推測すれば、1月も続くはず。

今回はそのタチウオを題材にした2品を紹介。

1957年生まれ。

釣り好きの父親に連れられ、5歳で大原沖にビシママダイデビュー。

以来、しごかれまくり、釣りまくりの週末を過ごす。

20年ほど前からは伊豆諸島に遠征することが多く、獲物が豊富なときはメニューも賑やかに。

モロコ（クエ）の43.5kgをはじめ大物記録も多数。

最近はテレビ出演の機会も多く、真面目な語り口調を知る人も多いが、素顔は陽気な釣りおやじ。

生で食すれば独特のコリコリ感。

焼き物にすれば適度の脂とふんわりしたやわらかさが舌を楽しませる。

タチウオは食べておいしい魚だけに、レシピは多いに越したことはない。

そこで今回は同じ野菜類の具材をアレンジした2品を紹介。

生でいただくものとしては「ユッケ造り」。

卵黄とゴマ油を絡ませたタチウオの刺身は酒の肴にうってつけ。

一方、房総の郷土料理として知られる「さんが焼き」の素材はアジが定番だが、タチウオで作ると、ふんわり焼き上がって優しい口当たりの一品に様変わりする。

タチウオの頭部を使っただしはうまいが、歯が鋭く、今回の料理には不要なので切り落とす。

一般家庭のまな板でさばくには、身を20cmくらいにカットすると作業しやすい。

包丁を使って内臓を引き抜く。

タチウオは背ビレから続く小骨が中骨に向かって1頭部を切り落とすのびていて、食べる際に邪魔になる。

そこで、下処理として取り除いておく。

まずは背ビレに沿って両側に包丁を入れる。

背ビレの両側に包丁を入れた状態。

背ビレの付け根の辺りを包丁でまな板に押し当て、タチウオを持ち上げると小骨が付いた背ビレが身から離れる。

細山流タチウオの三枚おろし。

まずは腹側から切れ目を入れ、中骨に沿って包丁を進める。

中骨まで進んだら、骨の形状に沿って刃を背側に進めていけば、身と骨が離れる。

反対側も同様に作業すれば三枚おろし完了。

皮を引きやすくするために半分に切る。

魚は尾側から包丁を入れて皮を引くのが基本だが、タチウオは身割れしやすいので別の方法を用いる。

まずは身の中央（血合骨の部分）に縦に包丁を入れる。

皮に当たったら包丁を寝かせ、刃を外側に向けて進めると皮が引ける。

尾側は身幅が細いため、通常の魚同様、尾側から包丁を入れ、皮と身の間に刃を進める。

今回は皮付きの身、皮を引いた身のそれぞれで料理を作る。

皮を引いたタチウオの身をサイの目に切り、さらに軽くたたく。

おろしたショウガを混ぜ合わせる。

適量のタマネギ、ミョウガ、大葉をそれぞれ細かく切って加える。

野菜とタチウオが均一になるよう、よく混ぜ合わせる。

適量のゴマ油を回しかけ、小ネギをトッピング。

最後に卵黄を乗せれば完成。

皮付きのタチウオの節をタテ方向に切りわけ、さらにサイの目に切ってたたく。

適量の味噌を加え、軽くたたく。

ある程度のネバリが出たらOK。

ユッケ造り同様、タマネギ、ミョウガ、ショウガ、小ネギを適量混ぜ合わせる。

食べやすい大きさに丸めて形を整え、フライパンで焼く。

味噌が入っているので弱火でじっくり焼く。

両面とも焼ければ完成。