イシモチという魚はほかの釣りをしていて交じってくることがあるが、引きも強いし淡泊で上品な身はおいしい。
そんなイシモチを専門に狙う乗合船の人気が高まってきた。
金沢漁港の進丸では、午前シロギスの船が午後イシモチの船となる。
午後船の出船時刻は12時半で沖揚がりが15時半だから、釣り場まで船が走る時間を考えると実質約2時間半ほどの釣りだ。
こうなると「釣り場が近いこと」と「凝縮された中身の濃い釣り」という条件が大切だが、バッチリ2つの条件を満たしているようだ。
そんな午後イシモチ乗合を楽しもうと自宅を10時過ぎに出発した。
二度寝をした後の、のんびり釣行だ。
寒い冬にはありがたいよね。
11時過ぎに船宿に着いたが、しばらくすると午前ライトアジ乗合、午前シロギス乗合の船が帰港して船着き場は大変な賑わいとなった。
進丸のスタッフは面倒見がよいのでビギナーにも人気がある。
当日も子供釣れのママとか、ファミリーが目立っていた。
さて、午後イシモチ乗合には僕を含めて5名が乗船。
左右のトモ2人は午前ライトアジからリレーしたご夫婦、左ミヨシから2人は女性。
僕は右ミヨシに陣取った。
5名中3名が女性だから、これは昨今の釣り事情そのもの。
どこに出かけても女性釣り師を見かけるし、女性=ビギナーでもない。
女性の手練れ釣り師もうんといる時代だ。
いきなり入れ食い
さて定刻に出船した船は、南本牧のとっておきのポイントに向かって20分ほど走り、水深23mでスタート。
さてと・・・カメラを手にして画撮りを始めようとしたら、右トモで竿が曲がった。
1投目の着底直後に食ってきたようだ。
その後も船内でアタリが途切れない。
左トモの女性も25cm級をゲット。
左舷のミヨシ、胴の間の女性2人も順調に釣り上げている。
型は25cmオーバーが中心で、30cm近いサイズも姿を見せた。
一荷釣りもあり、とても快調だ。
少し遅れて僕も竿を出した。
画撮りもあるので、長めの軟らかい竿を使っての置き竿釣法を考えていた。
底を取ってロッドホルダーに竿を置いた途端にダダッ、ダダダンと竿先がたたかれ、一呼吸置いてキューンと大きく竿が絞られた。
激しい引きを楽しみながら浮かせて取り込んだのは、やはり25cmオーバーのイシモチ。
なかなか乱暴なヤツだ。
軟らかい竿を使っているから、メチャクチャ面白い。
仕掛けを入れれば食ってくる・・・そんな状態が続いた。
一荷釣りも2回ほどあった。
25cm級が2尾掛かると引きも強い。
竿は満月になる。
ちょっと食いが落ちると船長は船を移動させるが、移動はほんのわずかだ。
その付近に相当数のイシモチが群れているのだろう。
ここで問題が出てきた。
釣れ続くのはよいが、この調子で釣れ続けたら原稿の書きようがない。
釣れなかったレポートと同じくらい、釣れ続く釣りのレポートは難しい。
14時ごろには、そんな悩みを解決してくれそうな状況になってきた。
潮のせいなのか、ダダンと竿をたたくようなアタリがあっても、それだけでバイバイというケースが出始めた。
まあ、長いアオイソメを1匹付けしているのでそうなるのも不思議じゃない。
バイバイしたらすぐに竿先を下げてたるませ気味で待つと、改めてダン、ダダッとくる。
一呼吸置いてジワーッと竿を立てるとキュキューンと竿先が入る。
このケースは食わせた感があって釣りとしては面白いよね。
船宿と乗船場が近いため荷物運びが楽らく。
出典:
当日は南本牧沖の水深23m付近を流した。
出典:
ググンググンと力強い引きを楽しめる。
出典:
エサはアオイソメの1匹付け。
出典:
手返しよく釣れば自然と数ものびていく。
出典:
キャストが奏功
当日は午後から南西の強風が吹くという予報だった。
風が吹くのが遅れていたが、15時前からは強い風に船が押される状態になってきた。
船長は船を安定させるよう苦労して操船している。
でも、道糸が安定して立つ状態ではない。
そこで、船下狙いを止めて軽くキャストして探る釣り方に切り替えた。
ベイトリールだから、そんなに遠投できないが、着底後に底を引きずるように少し引き、止めてたるませたらまた少し引く・・・の繰り返しで船下まで探る方法だ。
これが正解で、キャストして少し引くとすぐにダッ、ダダンとアタリが出る。
1投1尾の連釣モードとなった。
船の揺れや流れに左右されないのがプラスだったのかな?
こんな調子で15時半の沖揚がりを迎えたが、結果は29尾。
型がよかったので内容も満足。
トップは右トモ氏で39尾。
ほかは28尾、24尾でスソが9尾。
皆さん大満足の午後釣りだった。
半日イシモチ乗合は、この分だと春先まで安定して楽しめそうだ。
今は南本牧のポイントに固まっているが、金沢漁港周辺にはイシモチが集まる根がいくつもある。
ロングランで釣り続けられそうだ。
これからが本番なので、冬の釣りの本命ターゲットとも言える。
向こう合わせの釣りなので、ビギナーにもおすすめだ。
強い引きを楽しんでたくさんのお土産を持って帰れる短時間乗合は魅力的ですよ。
刺身、ムニエル、干物と色いろ楽しんだが・・・ウマイ!
当日のトップは39尾。
出典:
魚が弱らないうちに血抜きを施し、水氷を張ったクーラーで冷やして持ち帰ろう。
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午前船のライトアジやシロギスから午後イシモチへと乗り継ぐ人も多い。
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知っ得!イシモチの刺身は湯引きで
湯引きの刺身はうま味が強い。
出典:
魚のウロコは取りやすいが、その皮は薄い。
三枚におろしたら、皮を剥がずに皮面を上にして並べる。
その上に、熱湯を短時間かける。
冷水で冷却したら、キッチンペーパーで湿気をふき取り、適当なサイズに切り分ける。
皮と身の間の美味なジューシーさも同時に堪能できる。
当日のイシモチ仕掛け
軟らかめの竿で釣ると面白い。
オモリを底に着けて動かさずにアタリを待つことが大切。
竿先を下に向けている人は、船の揺れで仕掛けがムダに動きやすい。
竿を水平に構えれば、竿の弾力で仕掛けのムダな動きを抑えることができる。
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