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熱海の街を間近に望むアカムツの名場所は健在

隔週刊つり情報編集部

梅雨真っ最中の6月中旬、東伊豆宇佐美港の直正丸へ。

狙うは人気ターゲットのアカムツだ。

近年各地で開拓が進み、ポイントも大幅に拡大されているが、東伊豆エリアも古くからアカムツの好釣り場として知られている。

集合時間の4時には3名のお客さんが顔をそろえ、仕度の整った4時20分に島田正則船長の操船で港を後にする。

この日のポイント、熱海沖へは20分ほどの航程で到着。

曇天で微風とコンディションはまずまず。

熱海沖のほか、初島沖、宇佐美沖、川奈沖とアカムツのポイントは点在するが、どうもこのところ調子は今ひとつ。

熱海沖はサイズこそほかの場所に比べてやや劣るものの、数が安定しているのが特徴で、手堅さでは一番。

竿入れ時刻の5時を待って第1投。

水深は280m。

真鶴から初島にかけては、半径約10kmのすり鉢状の地形をしており、岸際から急激に落ち込んでいる。

したがって、この水深でも熱海の街並みを間近に望むことができるほどだから、陸方向からの風にはかなり強い。

仕掛けは胴つき3本バリ。捨て糸はなく、下バリの付け根のサルカンにオモリを装着するスタイル。

潮が緩いときは全長3mの片テン仕掛けも有効だが、混雑時はオマツリを防ぐため、潮が緩くても胴つき式に統一することもある。

エサはサバの切り身が支給される。

定番のホタルイカは持参するか、予約時に注文しておくと用意してくれる(別料金)。

釣行の写真

この日は熱海の街並みを間近に望む280mダチを流した。

餌の写真

(左)ホタルイカは持参、もしくは予約時に頼むと有料で用意してくれる。(右)船の支給エサはサバの切り身。

潮の流れはトロトロ

「オモリが底に着いたら3~4m上げて」とタナの指示がある。

底物のイメージがあるアカムツだが、実際は海底から数m上を遊泳しているので、オモリトントンでは外道ばかりで本命のアタリは遠くなる。

その意味ではタナを上下に広く探りやすい胴つき仕掛けは有利だ。

潮はトロトロと流れている様子。

昨日は速すぎて非常に釣りにくかったという。

東京湾のような内湾と違い、潮回りや干満の時間で潮の向きや速さは予測できず、出てみなければ分からないのが実情。

1時間後、左ミヨシでアタリ。

手持ちで慎重に巻き上げ、海面に浮上したのは本命のアカムツ。

サイズは32cmとまずまず。

同じタイミングでこちらにもアタリがあったので期待したが、上がってきたのはシロムツ2尾にスミヤキのパーフェクト。

その後も流すたびに外道はポツポツ掛かるが、本命のアタリはない。

7時20分、またも左ミヨシで巻き上げ開始。

上がってきたのは、さっきよりちょっと小ぶりな26cmのアカムツ。

いい場所を流すとパタパタと釣れ続くことが多いのだが、今日は活性が低いのか完全な単発状態。

そよそよと吹いていた風も完全に止まり、モワッとした熱気に包まれる。

遠く初島の北側にイサキ船団が望めるくらいで周囲に僚船の姿はない。

釣行の写真

釣り方は置き竿主体。アタリがきたら手持ち竿で巻き上げてバラシ軽減。

釣行の写真

海面でのバラシもあるからタモで取り込むのが無難。

釣行の写真

あきらめずにタナを取り直して食わせた会心の1尾。

決め手はエサ付けの工夫

9時半、今度は右ミヨシで25cm級、9時半に右トモで同サイズのアカムツが取り込まれた。

これで私を除く全員が型を見たことになる。

その後はメダイなどの外道がパラパラと顔を見せた程度で、10時半に沖揚がりとなる。

釣果は25~32cmのアカムツが一人0~2尾で、船中4尾。

外道にシロムツ、スミヤキ、メダイなど。

竿頭の左ミヨシの常連さんに釣り方のコツを聞いてみた。

まず使用竿はシマアジ竿。

口切れでのバラシを防ぐため、穂先が柔軟なのが最大の特徴だが、これはアカムツにも有効。

また、エサを口にしたとき違和感を与えにくいというメリットもある。

エサは上バリがサバ、下バリはサバとホタルイカがセオリーだが、この日はアカムツの活性が低いと判断して、胴を抜いたホタルイカを2つ付けることでシルエットをコンパクトにしたところ、2尾ともこれに食ってきたという。

エリアによってはオキアミをエサにするくらいだから、大きめのエサはあまり有効とはいえないようだ。

また、直正丸ではタナを取ったら、あとは置き竿にしてじっくり待つスタイルをすすめている。

一見横着なようだが、すり鉢の斜面、つまりカケ上がりを流すため、まめなタナの取り直しが必要だ。

それに加え、この常連さんはかなりの時間を手持ちで誘い続けていた。

誘いにも2つのタイプがあって、魚の目の前でヒラヒラとエサを躍らせることで反射的に食い付かせる、いわゆるリアクションバイトを狙ったものと、離れた場所にいる魚にエサの存在を気付かせるのが狙いのものとがある。

アカムツの場合は後者。

警戒心が強いのか、不自然な動きは嫌う傾向がある。

ゆっくりと竿いっぱい誘い上げたらいったん静止し、またゆっくりと元に戻す。

誘いの最中や直後ではなく、しばらくしてからアタリが出るのがアカムツの特徴だという。

アカムツはこれから産卵期を迎える。

乗っ込みで浅場に移動するため、水深180m付近も攻めるようになる。


そのころになればアカムツの活性も上がり、数、サイズともに上向くことだろう。

釣行の写真

(左)通称スミヤキも交じる。(右)強い引きの魚の正体はメダイ。

釣行の写真

ハリのチモトには定番のマシュマロボールやケイムラフロートパイプ。

釣行の写真

当日は最大32cmにとどまったが、40~50cm級の期待が高まる乗っ込み期は間もなく。

知っ得!美味なりシロムツ

本命のアカムツは絶対数が多くはないから、オデコに終わる可能性も少なからずある。

ただ、定番外道のシロムツならほぼ空振りはないはず。

せいぜい25cm程度のサイズだから引きを楽しむほどではないし、巻き上げ中に回転してハリスがヨレヨレになったりして厄介者でもあるのだが、食味自体は決して悪くない。

標準和名はワキヤハタ、オオメハタ。

沼津ではデンデンの名で流通していて、それなりに需要もある。

同じ白身でも脂の塊のようなアカムツに比べるとかなり淡白ではあるが、塩焼きや刺身のほか地元では天ぷらにして賞味することが多い。

アカムツの写真

新鮮なシロムツの刺身は美味。

Tackle Guide

どちらかというと置き竿主体の釣りになるので、竿は2m前後、竿先は軟らかめで、胴部に張りのあるシマアジ用などのタイプが魚の食い込みもよく向いている。

ハリスは6~8号。

魚のサイズからして引きで切られることはないが、ハリ掛かりした魚が巻き上げ中に回転し、うまくヨリが取れないとねじ切られるケースもあるから、心配ならワンランク太めにしてもいい。

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【隔週刊つり情報(2021年7月15日号)※無断複製・転載禁止】

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