色いろな魚を釣って沖釣りの夏を満喫したいなら、南房江見港・第二絹丸のコマセ五目がおすすめ。
朝イチにイサキを狙い、お土産が十分となった時点でやや深場の五目狙いへ転じるスタイルで出船しており、五目で釣れる魚はハナダイ、キダイ、アマダイ、アジ、サバ、カイワリ、マハタ、ヒラメ、メバル、カサゴなど。
何が掛かっているのか想像しながら巻き上げているときが至福の時間で、これを楽しみにしている常連さんも多いそうだ。
イサキ狙いからスタート
取材に訪れたのは5月下旬。
港に集まった乗船客は4人、私は船長の指示で左ミヨシに入る。
準備が整ったところで5時に出船、ゆっくり南下して15分ほどで江見沖のイサキポイントに到着。
大川浅雄船長によると、点在する根周りにイサキの群れが着いているそうだ。
釣り方をうかがうと、「コマセカゴの調整は、上窓を4分の1ほど開き、下窓は全閉。アミコマセは8分目ほど詰めてください。タナ取りは底からで仕掛けが着底したら糸フケを取り、コマセを2~3回に分けて振り、5m巻き上げて待ちます。追い食いを狙うときはアタリのあったタナで待っていてください」と教えてくれた。
「水深25mです。底上5mでやってみてください」とのアナウンスで開始。
4人とも全長3.5m、ハリス1.5~2号の3本バリ仕掛けに各自が持参したオキアミを付けて投入。
左胴の間の水谷さんが20cm級のイサキを取り込むと、右ミヨシの水村さん、右胴の間の高梨さんにも同サイズが釣れ上がり、少し遅れて右トモの鳥塚さんが25cm級をキャッチ。
しかし当日のイサキの食いは渋く、追い食いを狙っても単発止まり。
しばらくイサキを狙うが好転しないため、五目釣りのポイント和田沖へ向かう。
釣り場は江見~和田沖の水深25~90m。
出典:
「全長4.5m、ハリス3号の3本バリ仕掛けに交換しておいてください」とのアナウンスのあと、先ほどよりやや深めのポイントへ到着。
釣り方についてうかがうと、
「五目釣りは底からのタナ取りになります。仕掛けが着底したら糸フケを取り、コマセを2~3回に分けて振りハリス分巻いて待ちます。3分たってもアタらなければ再着底させてタナを取り直してください。コマセカゴの調整はイサキと同じです」とのこと。
「水深63mです。ここは根周りなのでマハタやヒラメも釣れますよ。どうぞ!」の合図で再開、4人とも3本バリにオキアミを付けて投入。
さっそく竿を曲げたのは鳥塚さん。慎重に巻き上げてくると0.5kg級のマハタが浮上し、ハリスをたぐって抜き上げる。
鳥塚さんはさらに1kg弱のヒラメも釣り上げ、その後、水村さんも0.5kg級のヒラメを釣り上げたところで深場へ移動となる。
それにしてもオキアミでヒラメが釣れるとは驚き。
(左上)船宿仕掛けはイサキ釣りがハリス1.5号のカラーバリ仕様、五目釣りはハリス3号の空バリ仕様の2タイプ。(左下・右)コマセカゴはFLサイズ、オモリ60号。コマセはアミ、付けエサはオキアミ(各自持参する)。
出典:
第二絹丸では 、イサキ 、五目狙いともにタナ取りは底から行う。
出典:
取り込みはハリスをたぐって抜き上げる。
出典:
イサキのアベレージは25cm級。
出典:
多彩な魚種で賑やか
「水深93m。タナは底から5mです。ここは砂地でハナダイやキダイ、アマダイの実績が高いですよ」とのアナウンスで再開。
1投目から水村さんの竿先を激しくたたくアタリがきて、25cm級のハナダイとキダイのダブル、水谷さんが30cm級のアジとサバのダブルと続く。
その後、鳥塚さんの竿に強い引き込みがきた。
根掛かりの心配はないので時間をかけて巻き上げ、やがて海面下に姿を現したのは40cm級のアマダイ。
「五目釣りは色いろな魚が釣れて楽しいですよね。なかでもアマダイを釣りたかったんです」と鳥塚さんはうれしそうにクーラーにしまう。
沖揚がりまで残り1時間になり私も竿を出す。
オキアミを付けた3本バリ仕掛けを投入し、コマセを振って底からハリス分巻き上げて竿を止めるとすぐに竿先がククンとたたかれた。
そのままのタナで追い食いを狙うと、重量感が増した。
ググンと一層強く引き込まれたところで巻き上げると25cm級のキダイのダブルだ。
その後25cmのキダイを取り込んだところで11時半の沖揚がり。
釣果はイサキのほか、五目釣りはキダイをメインにハナダイ、アジ、サバ、ヒラメ、カイワリ、マハタ、ヒラメ、トゴットメバル、アヤメカサゴ、ウッカリカサゴなどで、皆さん計30尾前後といったところ。
4人とも多彩な魚種で埋まったクーラーを重たそうに抱えて船を下りるのであった。
船長によると、今後は状況次第でフラッシャーサビキ仕掛けのアジとコマセ五目のリレー釣りになるとのことなので、事前に電話確認を。
(左)五目釣りはコマセを数回に分けて振り、 底からハリス分巻き上げて待つ。(右)アタリがなければ誘いを入れるのも有効。
出典:
(左)キダイは平均25cm前後、当日は最大35cm級も上がった。(右)ハナダイとキダイの一荷。
出典:
(左)カイワリは塩焼きにすると絶品。(右)アヤメカサゴも交じった。
出典:
ヒラメ、マハタともに付けエサのオキアミに食ってきた。
出典:
(左)30cm級のカワハギを釣り上げた太田さん。(右)水深80~90m前後ではアマダイも釣れる。
出典:
(左)トゴットメバルとキダイのダブル。(右)良型アジもよく釣れた。
出典:
知っ得!五目釣り仕掛け考
五目釣りの仕掛けは図のとおり、ハリス3号の全長4.5mが基準となるが、船長がポイントごとに実績釣り物を教えてくれるため、常連さんはマダイならハリス4号6mの1本バリ、アマダイならハリス4号1.7mの2本バリという具合に様ざまな仕掛けを用意し、その都度狙いの釣り物に対応した仕掛けに交換して釣っていた。
水村さんが船内に持ち込 む仕掛けは50組以上。
出典:
Tackle Guide
イサキやアジ、タイや根魚など様ざまな魚が釣れるので、タックルは汎用性に優れた7:3調子のライトゲームロッドがおすすめ。
全長2m前後であれば取り回しがよく、シャクリや誘いといった操作も行いやすい。
タックルは全長2m前後7:3調 子のライトゲーム竿にPE3号を巻いた小型電動リールのみ合わせ。
出典:
釣り船予約サイト「釣割」のスタッフがオススメする釣り船はこちら!
【南房(千葉県)イサキ船】人気ランキング
【南房(千葉県)イサキ船】価格ランキング
【隔週刊つり情報(2021年7月1日号)※無断複製・転載禁止】