関西起源のマダイ釣法であるタイラバ。
エサなしの手間がかからない方法や、ただ巻き上げるだけの簡単さが受け、関東でも年齢や性別を問わず、ファン増加中である。
関東でも最近では、タイラバ熱がようやく定着し始めたようだ。
しかし、タイラバ専用船はまだ少々足りていなく、外房や茨城では一つテンヤ船への共有利用が多い。
共有利用と聞くと少々窮屈さを感じるかもしれないが、実際には大半の船では一つテンヤ船であっても、タイラバやタイジグの活用は自由なので問題ない。
その中で、特にタイラバ人気が盛り上がっているのが東京湾と言えるだろう。
タイラバ専門船を出している施設もあるし、一つテンヤ船&タイラバ船として出船している所でも、タイラバ愛好者が多く集まることは珍しいことではない。
関東でもタイラバファンは確実に増えている。
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東京湾ではほとんどの人がタイラバということもあるほど人気が高い。
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専用タックルがなくても楽しめる
タイラバはエサを使わない擬似餌、ジャンルとしてはルアー釣りになるが、エサだルアーだという垣根を感じさせないほど幅広いファン層に受け入れられている。
船上を見渡すと専用タックルをバッチリ準備している人が多い印象は受けるが、専用タックルを持っていなくても大丈夫。
タチウオやライトアジなどに使っている、いわゆるゲームロッドで代用できるから、未経験の人も気軽にチャレンジしていただきたい。
ただ、向こう合わせで掛ける釣りだから、竿はできるだけ軟らかい番手のほうが食い込みがいい。
リールは小型の両軸もしくは超小型電動。
道糸にはPE0.8~1号前後を巻いておき、リーダーとしてフロロカーボン4~5号前後を3mほど結んでおく。
一つテンヤ同様、タックルは非常にシンプルで、あとはリーダーの先にタイラバをセットするだけだ。
タイラバは種類も豊富で初めてだと迷ってしまうが、まずはヘッド、ハリ、ネクタイやスカートがセットになったコンプリートモデルをいくつか購入しておけば大丈夫。
重さは図にも記したように外房の専門船以外は60、80,100,120gの4サイズあればおおよそ対応できる。
とくに東京湾では80、100gの2サイズがメインで、カラーもオレンジ系を外さなければ問題ない。
ちなみに最近は小バリが人気なようで、ワームを併用する人も増えている様子。
今回取材した三浦半島久里浜港・網屋丸の三冨船長の話では、ワームはなくても釣れるが、付けていたほうがハリが浮くせいか掛かりがよくなる傾向が見られるという。
タイラバ基本タックル
(左)ヘッド、ハリ、ネクタイやスカートを自由に組み合わせられるのもタイラバの魅力。(右)ワームを併用するのも効果的。
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とにかく巻き続けることが大切
タイラバはただ巻くだけと簡単だが、それでもいくつか要点はある。
その一つがタッチアップ、タッチ&ゴーと言われる「着底したらすぐに巻く」こと。
タイラバはあくまで擬似餌だから、常に動かしていないと魚に見切られてアタリは出ない。
また、底にいつまでも置いておくとオマツリの原因にもなる。
だからまずは着底を知ることが先決。
東京湾では80か100gを使う人が多く、ほとんどは問題なく底が取れるはずだが、もし着底が分からなければ120gと重くしてみるのも一手。
あとはただひたすら巻いて落とすを繰り返すのだが、巻きスピードは一定に保つというのが基本。
一般的な目安としては1秒間に1mと言われているが、これは魚の活性や水深、潮流など状況によっても変わってくる。
ちなみに現在の東京湾では水深60~80mほどの深場のほうがアタリが多い傾向にあり、水深のあるポイントでは1秒間にリール1回転から半回転とゆっくり巻いたほうが効果的とか。
低層で速く巻くとすぐにマダイのいる層を通過してしまうので、ゆっくり巻いてじっくりマダイにタイラバを見せたほうが効果的ということのようだ。
ただ、これも一概には言えず、乗っ込み期の現在は底から15~20mといった高い層でアタることもあり、そんなときはベイトの小魚が動き回るイメージを演出して、速めの巻きが有効になることもあるという。
だから最初の5~10mはゆっくり巻いて、後半の10~20mは速めに巻くといった二段階戦法もありかもしれない。
いずれにしろアタリがあっても止めず、そのままのスピードで巻き続ける。
ググンとハリ掛かりしても竿をあおったりせず、リールのドラグを利用してそのまま巻き続けよう。
好調日には5~6枚釣る人もいるが、基本的には一日にそう何度もアタリがある釣りではない。
アタリがなくても諦めず、ひたすら巻く。
これがタイラバ一番の秘訣かもしれない。
事前のドラグ調整も大切。分からなければ船長に見てもらおう。
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とにかく巻く、それがタイラバ。
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【隔週刊つり情報(2021年5月15日号)※無断複製・転載禁止】