色いろな魚を釣って沖釣りの秋を満喫したい!
そんな願いをかなえられるのが南房江見港第二絹丸のイサキ五目。
周年楽しめるイサキをメインに据え、お土産が十分となった時点で少し深みの五目狙いへ転じる。
タックルはそのままに仕掛けを替えるだけで楽しめるのがうれしい。
五目狙いで釣れる魚はハナイ、キダイ、アジ、サバ、カイワリ、マハタ、ホウボウ、キントキなど。
何が釣れるのか分からないのも魅力の一つとなっている。
取り込みは抜き上げが基本
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30㎝級の食べごろサイズ。南房のイサキは食味も最高
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多点掛けでスタート
取材に訪れたのは10月17日。
大川浅雄船長によると台風19号の通過後、久しぶりの出船となった前日は、港近くの和田沖の定置網周りを攻めたものの、イサキが口を使ってくれなかったため、千倉沖へ向かうことになった。
当日集まったのは同宿に30年以上通う常連さん2人、右舷ミヨシとトモに分かれて座り、私は左舷ミヨシに入る。
準備が整ったところで5時半に出船。
港の外へ出ると風が強くウネリがあるため、ゆっくり南下、30分ほどでイサキ釣りのポイントに到着。
「水深40mです。32~35mを探ってみてください」
との幅を持たせた指示ダナがアナウンスされ、常連のお2人は同時に投入する。
2人とも1投目からアタリがあり、いきなり25㎝級のトリプル。
再投入するとすぐにアタリ、先ほどと同サイズが今度はダブルで掛かった。
幸先のいいスタートだったがサイズが小さいため、30㎝級が期待できるという定置網周りの40mダチへ移動となる。
「32~35mです。イサキの食うタナを探ってみてください」
とのアナウンスで再開となる。
すぐに左舷ミヨシの島田さんの竿がたたかれ30㎝級のイサキのダブル。
続いて右舷トモの平さんも同サイズのダブル。
アタったのは2人とも34mだったそうだ。
2人が持参したエサはオキアミとバイオベイト。
オキアミを付けて釣り始めたが、イサキの食いがいいので手返しよく釣るため、エサ持ちがいいバイオベイトに替えて数をのばしていく。
「朝のうちにお土産を釣りなよ!イサキの反応で真っ赤だよ。今がチャンスだから・・・」
と大川船長からお誘いいただいたので私も竿を出すことにした。
南房のイサキ釣りは初めてなので船長に釣り方をうかがうと、
「海面からのタナ取りで、指示ダナは32~35mです。35mからハリス分下ろしてコマセをまき始めます。
リールのハンドル1回転分の幅でシャクり、32mまで探り上げて、イサキの食いダナが分かったら、次投からはそこを集中的に探ると効率よく釣ることができますよ。
アタリは竿先をククンとたたくように訪れるので、合わせは軽く竿を立ててハリ掛かりを確かめる程度でいいでしょう。
追い食いを狙うときはアタリのあったタナでそのまま待っていてください。
コマセカゴの調整は、上窓を3分の1ほど開き、下窓は全閉。コマセは8分目ほど詰めればいいですよ」
とアドバイスをいただく。
持参したイカタンを米粒大にカット、チョン掛けして船下に仕掛けを投入。
50~70㎝ほどキュッとシャクり上げ、35mで竿を止めて2~3秒待つと竿先がククンとたたかれた。
軽く合わせてから追い食いを狙うと次つぎとアタリが訪れ重量感が増す。
これはたまらない。
ググンと一層強く引き込まれたところで巻き上げ始めると25~30㎝級のイサキがなんとトリプルで上がってきた。
1投目だったこともあり、あまりのうれしさにだれかに見せたい衝動に駆られ、魚をぶら下げたまま振り返ると、島田さんが慎重にヤリトリをしている真っ最中。
竿の曲がり具合から良型に違いないとわれに返り、カメラを持って駆け寄ると当日最大の35㎝を取り込まれた。
その後、平さんは船酔いしてしまったが、私は15尾、島田さんも20尾を釣り上げお土産は十分となり、午前8時過ぎに五目狙いへ転じる。
イサキ狙いは海面からのタナ取り、五目は底からのタナ取りとなる
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コマセカゴはFLサイズ。オモリは60号
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食いが立つとイサキはダブル、トリプルで釣れる
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イサキのアベレージは25~30㎝級
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当日のイサキ五目仕掛け
当日はイサキ用はハリス1.75号で全長3.5m、ハリはチヌ2号のカラーバリ仕様、五目用はハリス3号全長4.5mでハリがチヌ3号の仕掛けを使った。
各種付けエサは持参が基本になる。
ハリスがヨレてきたら仕掛けを交換
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ダブルが当たり前!
「ハリス3号の3本バリ仕掛けに交換しておいてください」
とのアナウンスのあと、やや深場へ移動。
10分後、千倉沖の五目釣りポイントに到着。
「水深80mです。タナは底から5mです。ここはハナダイやキダイのほかに大アジの実績が高いですよ」
とのアナウンスでスタート。
1投目から島田さんの竿先を激しくたたくアタリがきて、35㎝級のアジ&サバのダブル。
さらに30㎝級のハナダイと25㎝級のキダイのダブルと続く。
絶好調の島田さんは、3本バリにハナダイ2枚、キダイ1枚のパーフェクトも達成!
「最初のアタリがきたら、1m巻いて追い食いを狙いました。魚が掛かると暴れて残りのエサが外れやすくなるせいか、タイのトリプルはめったにありませんでした。そこでオキアミを背掛けにしてエサ持ちをよくしたら、きましたよ!」と島田さん。
これを見てが然やる気になった私は、はやる気持ちを抑えて船長に釣り方をうかがってから釣ることにした。
「五目釣りは底からのタナ取りになります。仕掛けが着底したら糸フケを取り、コマセを2~3回に分けて振り底上5mで待ちます。3~4分たってもアタらなければ再着底させてタナを取り直してください。コマセカゴの調整はイサキと同じです」
ていねいにオキアミを付けた仕掛けを投入し、コマセを振って指示ダナで待つとすぐに竿先が鋭く突っ込んだ。
取り込んだのは30㎝のハナダイと25㎝のキダイで、小さくガッツポーズ。
次投では30~35㎝級のアジ、続いてサバを追釣したのだが、風が強くなったため10時半に早揚がりとなってしまった。
五目釣りは島田さんが25~30㎝のハナダイ、キダイ交じりで15枚、30~35㎝のアジ、サバ交じりで20尾、カイワリ。
私はハナダイ、キダイを各1枚、アジを3尾、サバを3尾。
ハナダイもアジも良型ぞろいで大満足。
多彩な魚種で埋まるクーラーを見てニンマリするのだった。
何が釣れるか分からないワクワク感も魅力の一つ
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ハナダイ2枚にキダイで3本バリ仕掛けのパーフェクト!
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30㎝級のアジと25㎝級のキダイのダブル
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五目狙いの釣り場は千倉沖の水深80m前後
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隔週刊つり情報(2019年11月15日号)※無断複製・転載禁止