茨城のマダコ釣りが佳境を迎えています。
大場所である那珂湊沖のほか、11月に入ってからは鹿島沖でも釣れ始めています。
そこで今回は、数こそのびないものの釣れれば全般に型のよい鹿島港からの出船としました。
Profile
三石 忍(みついし しのぶ)
タチウオ、カワハギ、マルイカ、一つテンヤなど、テクニカル系の釣り物を得意とするが、中でも東京湾のタチウオでは右に出る者なし、船長たちからも認められる腕前を持つ。
がまかつ、シマノフィールドテスター、マルキユー、シップスマストインストラクター、YGK・X BRAIDアンバサダー。
▲2kg超えはならなかったが良型を3杯ゲット
出典:
11月下旬の取材日、お世話になった長岡丸さんではマダコ船は2隻出しの盛況でした。
釣り場は航程40分ほどの鹿島沖、水深は30m前後です。
鹿島沖のマダコ釣り場は砂利場だったり磯周りだったり様ざまですが、この日は根掛かりの少ない砂利場からスタート。
このところいい日はトップで10杯ほど釣れていますが、釣果は海況や潮の流れに左右されがちです。
基本的には横流しで攻めるため、風が弱かったり潮が流れないとポイントを広く探れないため不利になります。
また、シケ後やウネリの高い日は釣りづらいばかりでなく、タコの活性も低くなりがちなので乗りが悪くなります。
当日もまさにそんな状況で、潮流れ不足と高いウネリのためか朝イチに船中ポンポ~ンと1kgオーバーの良型が2杯上がってからは音沙汰がありません。
▲鹿島のマダコはこれから年末へ向けて最高に盛り上がる時期
出典:
▲このサイズになれば乗りを見逃すことはほぼないはず
出典:
しのチェック01 タックルには強度が必要予備の仕掛けも十分に準備
冬の茨城のマダコは渡りの大型が釣れるため竿、リールとも強度が求められます。
今回は餌木タコ専用竿のほかテンヤタチウオ竿を試してみましたが、強度や感度など、なかなかいい感じでした。
リールは今回手巻きにしましたが、電動もありですね。
また、鹿島沖は根掛かりするポイントもあるため餌木やオモリの予備は十分に用意しておきましょう。
しのチェック02 ウネリのある日は高めの小づきで対応
外洋の釣り場だけにウネリの高い日も多くあります。
2~3mは余裕でアップダウンするので、竿を水平に構えていると餌木を海底で安定させることが難しくなります。
そこで、竿を立てた位置で底ダチを取って小づくようにすると、船が持ち上がったときに竿を下げるだけで対処できます。
そのほかの注意点として、道糸を出し過ぎないこともコツになります。
横流しになった場合は道糸が払い出す場合でも、入り込む場合でも適度に回収して仕掛けを入れ直すようにしましょう。
▲高めで小づいていれば船の上下動には竿の操作でついていける
出典:
▲ある程度糸が出たと思ったら回収して再投入しよう
出典:
船長はまめにポイントを移動してくれ、ようやくいいポイントに入ったのが2時間後の午前8時ごろ。
派手な乗りではありませんでしたが、1.5~2kg前後の良型がポツリポツリと上がり始めます。
私もこのタイミングで1杯確保して一安心です。
ウネリは徐々に収まってきたものの、まだ底荒れしているのかこの日は平場での乗りが悪い様子。
そこで、根掛かり覚悟で船長は磯場のポイントへ船を向けました。
するとこの作戦が当たったようで、ある程度ポイントを流し込みながらタコが固まっている場所に差しかかると船中バタバタッと乗ってきます。
それも2kg前後の良型ばかりなので巻き上げの重量感はハンパないです。
私もこのチャンスに2回ほど乗せましたが、2杯とも巻き上げ中にバレてしまいました。
それでも諦めずに釣っていくと、終了間際にチャンス到来。
1.5kg、1.7kgの良型を連続で上げることができました。
数はトップ6杯(別船は10杯)、平均3~4杯でしたが、サイズがいいため釣った感は十分です。
今後水温が下がれば群れも固まり型だけでなく数のほうも期待できるでしょう。
▲この日の最大は3kg級。今後はさらなる大型にも期待できる
出典:
▲いい日はトップでツ抜けすることもある
出典:
忍が動画で教えます!!
船宿INFORMATION
茨城県鹿島港 長岡丸
0299・69・0930
備考=予約乗合、4時集合。
別船はヒラメ、新年よりヤリイカへも
釣り船予約サイト「釣割」のスタッフがオススメする釣り船はこちら!
【茨城県・マダコ船】人気ランキング
【茨城県・マダコ船】価格ランキング
隔週刊つり情報(2023年1月1号)※無断複製・転載禁止