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春の東京湾トラフグを完全マスター!ワイヤー仕掛けの作り方もイチから解説!(一郎丸/三浦半島鴨居大室港)
東京湾で突如としてトラフグ乗合が始まった7年前は、4月の中旬に乗っ込みと思われる2~6kg級が釣れまくる大フィーバーが約2週間続いた。
それを受けて翌年以降は3月下旬、3月上旬、2月上旬とトラフグ乗合のスタートが年々早まっていった。
もちろん最初から大トラフィーバーになるわけではなく、3月中は30~40cm前後の中小型を釣っているうちに時どき2~3kgの良型が交じるという展開。
さらに日によるムラもあり、船中20~30尾釣れたかと思えば翌日には一桁と、釣果が安定しないことも多い。
大型の気配が濃くなるのはだいたい4月に入ってからで、とくにここ2年くらいはコマセダイのポイント周辺に大型トラフグの群れが寄ってくることが判明、昨年は4月4日前後にその状態に突入して剣崎沖にトラフグ船団ができるという珍事?に。
取材に行っていないので正確なことは分からないが、初年度を思わせるような大トラ祭りだったとか。
ただ、このフィーバーも当時、船宿HPで釣果を確認した限りでは3日間くらいだった様子。
その後は富浦沖でもポツポツ釣れたようだが、やはり4月一杯でトラフグ乗合は終了している。
以上のことをまとめると、東京湾のトラフグ乗合は2~3月にスタート、シーズン初期は中小型を狙いつつ、大型の群れが回遊してくるのを待つ。
そして4月になって徐々に大型の交じる割合が高まっていき、いい年には2~4kg前後が数釣れる日が数日続き、4月末にはシーズンが終了する、というのが一連の流れと考えていいだろう。
ということで昨年の様子や過去の取材で大型が釣れた日を振り返ってみると、今年は4月の第2週、3~9日辺りにXデーがくると予想するがいかがだろう。
春のトラフグ釣りを取材した記事はこちら!
竿はフグ竿ほか色いろ使える道糸は100m以上必要
そんな東京湾のトラフグ乗合だが、タックルや仕掛けについてはある程度のスタイルが固まってきている。
乗合船を出すのは例年、浦安の吉久、吉野屋、羽田のえさ政釣船店、金沢八景の野毛屋、三浦半島鴨居大室港の一郎丸の5軒だが、船により使用オモリや道糸の指定号数が変わってくるから確認のうえ準備しよう。
竿は基本的にオモリ20~30号を使うため、外房用のカットウフグ竿がベストマッチ。
ややオモリ負けするが、湾フグ用でも対応できる。
そのほかカワハギ竿、タチウオ竿、マルイカ竿、各種ゲームロッドなどなんでも使えるが、アタリに合わせる釣りなので軟らかめよりは先調子の竿のほうが釣りやすいだろう。
リールは小型の両軸もしくは超小型電動にPE2号以下、1号以下など船宿指定の道糸を巻いておく。
ときに深場を狙うこともあるから100mではやや不安、200mは巻いておきたい。
高切れに備えて予備のリールも準備しておくと安心。
使用オモリは船により20号、25号、30号のいずれかで、潮の速さにより使い分けることもあるから各号数を用意しておきたい。
仕掛けについてはエサバリと掛けバリからなる一般的なフグ仕掛けがベースになり、船宿でトラフグ用の仕掛けを販売していたり、釣具店にもいくつかトラフグ仕掛けを置いているところもあるが、自作する人もけっこう多い。
そんな自作仕掛けを見せてもらうとエサバリが複数付いたチラシタイプだったり、掛けバリを二つ付けた2段カットウだったり、はたまたカットウを付けずにエサバリだけだったりと人により様ざまだが、押し並べてワイヤーハリスを使っている人が多い。
トラフグ仕掛けでポイントとなるのは、掛けたトラフグをバラさないこと。
ご存じのようにトラフグの歯は非常に鋭く力強い。
フロロカーボンハリスなどはたとえ10号以上を使っていてもいとも簡単にかみ切ってしまうし、時にはエサバリをへし折って逃亡してしまうこともある。
もちろんワイヤーハリスでもあっけなく切られてしまうことはあるが、多少なりとも切られる確率を下げることはできる。
東京湾のトラフグ基本仕掛け例
ワイヤー仕掛けを作ってみた
ということで、これまでは面倒だからと敬遠していたワイヤーハリスの仕掛けを作ってみることにした。
ワイヤーハリスは普通のハリスのように結ぶことはできないため、スリーブと呼ばれるスチール製のパイプに通し、スリーブを押し潰してワイヤーを止める構造になる。
そのため、専用のスリーブのほかプレッサーが必要になる。
ペンチなどで代用できなくもないが、きれいにプレスできないので、専用品があったほうがいい。
次に必要なのがワイヤーハリス。
製品により撚り数が変わったり、表面にコーティングが施されていたりと様ざまあるが、トラフグ仕掛けを作るならおおよそ直径0.37~39mmくらいの太さでいいようだ。
ちなみにスリーブもワイヤーの太さに合ったサイズを選ばないとワイヤーが通らなかったりしっかり
締められなかったりする。
統一規格がないので、購入に際してはパッケージをよく確認のうえ、適合する製品を選ぶようにする。
よく分からなければ、店員さんに聞くのが一番だ。
材料がそろえば、作り方は簡単。
ハリやサルカンにワイヤーを通して、各所をスリーブで止めるだけ。
結ぶ手間がないから、作業は普通の仕掛けを作るより早いかもしれない。
今回は初めてでも作りやすいエサバリ、掛けバリ1個ずつのシンプルなカットウ仕掛けの作成手順を紹介しておく。
慣れてきたら自分なりのアレンジで色んな仕掛けを作ってみると面白いだろう。
ワイヤー仕掛けの作り方一例
今回用意した材料。
スリーブにはシングルとダブルがあり、沖釣りの仕掛け作りで主に使うのはダブル。
プレッサーはスリーブのサイズに合わせてS、Mなどサイズがあるので購入の際は注意。
ハリは環付き系のほうが止めやすい。
オモリは丸型でもナツメ型でもいい。
オモリの下にビーズを入れておくと、オモリがスリーブのほうへズレ落ちるのを防ぐことができる。
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作成の手順
初期は宙層、盛期は底?
トラフグ狙いで特徴的なのは、ほかのフグ釣りと違って底狙いではないこと。
船長が指示するタナの範囲を探っていくことが基本になる。
とくにシーズン初期は宙層を回遊している群れを狙うため、仕掛けを底へ着けていては外道ばかりが釣れてしまう。
昨年のフィーバー状態では比較的底近くの低めのタナだったようだが、それでも数メートルは浮いていたようだ。
トラフグは頻繁にアタリがある釣りではない。
アタリほしさに底をたたくとチャンスは遠のくと思っておいたほうがいい。
そのほか釣り方でキモとなるのは、アタリがなくても諦めずに辛抱強く釣り続けること。
とくに宙層狙いのシーズン初期はいつ、どこでアタるか分からない。
自分の決めたタナを狙い撃ちするもよし、幅広く上下に探って誘い続けるもよし。
こんな釣り方をするとアタリが出やすいとは断言できないので、色いろやってみるほかない。
アタリはカツカツッと明確なこともあれば、モゾッと不明瞭なこともある。
仕掛けを浮かせているわけだから、とにかく違和感があればアタリと思って合わせてみたほうがいい。
合わせは即合わせを基本に一呼吸待ったほうがいいこともあるが、これはケースバイケース。
いずれにしても引っ掛けるような大合わせはよくない。
エサが残っていれば何度でもアタックしてくるから、大合わせでせっかく寄ってきたトラフグを散らせないようにしたい。
うまくハリ掛かりすればグググンと竿先が引き込まれるので、ラインを緩めないように速やかに巻き上げるが、慌ててガリガリ巻く必要はない。
海面下に仕掛けが上がってきたら、中小型ならそのまま抜き上げてもいい。
大型の場合はタモですくうようにする。
トラフグ釣りのイメージ
エサはエビだけでOK
アオヤギやサバ、イワシなど様ざまなエサを試す人はいるが(東京湾ではサンマは使用禁止)、基本的にはアルゼンチンアカエビで十分。
よほどのことがなければ乗船料に含まれる1パックで事足りる。
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