［動画で見られる！細山和範の魚料理の真髄（第20回）］イトヨリダイのポワレ～和風バルサミコソース添え～（レシピ）

アマダイ釣りなどのゲストで掛かってくるイトヨリダイは、実はとてもおいしい魚。

今回はこの魚を使ってポワレを作り、和風バルサミコソースを添えた。

1957年生まれ。

釣り好きの父親に連れられ、5歳で大原沖にビシママダイデビュー。

以来、しごかれまくり、釣りまくりの週末を過ごす。

20年ほど前からは伊豆諸島に遠征することが多く、獲物が豊富なときはメニューも賑やかに。

モロコ（クエ）の43.5kgをはじめ大物記録も多数。

最近はテレビ出演の機会も多く、真面目な語り口調を知る人も多いが、素顔は陽気な釣りおやじ。

西洋料理ではフライパンを使い、少量の油で肉、魚、野菜などを一緒に焼くものをソテー、小麦粉をまぶして焼くものをムニエル。

そして、魚や肉など素材の表面を適量の油でカリッと焼き上げるものをポワレと呼び、イトヨリの調理では、細山さんはポワレを選択した。

「外はカリッ、中はふんわり。やさしい味のイトヨリにはこれがお似合いです」
　
そして、バルサミコ酢を使い、特製の和風ソースを添えたのがいかにも細山さんらしいところ。

「家庭で作れば、お父さんの株は間違いなく上がりますよ！」

イトヨリのウロコはそれほど硬くないので、包丁の刃元を使っても簡単に落とせる。

今回は三枚におろす。

まずは頭部を切り落とす。

腹部に包丁を入れ内臓を取り除く。

背、腹側とも中骨に沿って包丁を入れる。

血合骨を断てば半身が取れる。

反対側も同様にさばけば三枚おろし。

腹骨をそぎ落とす。

子供向けには残った血合骨を骨抜きを使って抜いておくといい。

食べやすいように半身を二つに切り分ける。

塩コショウで下味をつける。

バルサミコ酢を使いながらも、ここでは細山流の和風に仕上げる。

バルサミコ酢60cc、和風だし（インスタントだしをお湯でといたものでも可）60cc、しょう油30cc、砂糖大サジ2、ミリン大サジ1、擦りおろしたショウガ適量。

ソースの材料を混ぜ合わせ、鍋に入れる。

鍋を火にかける。

焦げやすいので沸騰しそうになったら弱火にする。

元の量の3分の1くらいまで煮詰める。

とろみがつくほど焦げやすいので、途中、よくかき混ぜながら加熱を続ける。

今回の添えものはナス。

ほかにズッキーニ、アスパラなども向いている。

フライパンにオリーブオイルを敷き、ナスを焼く。

野菜と魚を一緒に焼くと匂いが野菜に移ることも。

ここではナスだけを色が付くまで両面とも焼く。

今回はナスや魚を焼きながらバルサミコソースを煮詰めた。

ソースの焦げ付きを防ぐため、こまめにかき混ぜること。

ナスが焼けたらいったん油をふき取り、新たにオリーブオイルを敷いてイトヨリを弱火で焼く。

先に焼くのは皮目側。

表面をカリッとさせたいので、時折フライ返しなどを使い、皮をフライパンに押し当てる。

皮目側が焼けたらイトヨリを裏返す。

火力をとろ火とし、ふたをして蒸し焼きにする。

盛り皿を用意し、焼いたナスや青物野菜を乗せる。

焼き上がったイトヨリを皿に移し、ソースを添える。

ソースは魚に直接かけないように。

最近、細山さんが自宅で使っているという洋風の出刃と柳刃包丁。

一般家庭で使うには十分な切れ味で、価格も手ごろ。

それに加え、錆びにくいので手入れが楽なこと、研ぐのも簡単なシャープナーで用が足りるなど、いいことだらけの道具だそうだ。