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涼しい夜釣りでリフレッシュ!東伊豆の夜クロムツはいかが

隔週刊つり情報編集部

先日、水産庁から来年度までの〝遊漁のクロマグロ採捕禁止〟が通達された。

パワーとスピードを兼ね備えた最高峰のターゲットだけに、この釣りに関わる人にとってはかなりショッキングな出来事だろう。
 
この手の禁漁、禁止ネタはローカルなものも含めると相当ある。
 
私にとって身近なところでは、初島海域のキンメ。

手軽な道具で気軽に挑戦できることから、冬場の定番ターゲットとして定着しつつあっただけに非常に残念。
 
当地でキンメ釣りができなくなったのも悲しいが、この釣りの裏本命ともいえるクロムツ(ムツ)に遭遇する機会が減ったのもつらい。
 
ただ、クロムツ自体は禁止されているわけではないから、専門狙いなら問題はない。

夜クロムツ乗合で出船

8月下旬、東伊豆網代港のつちそう丸の夜クロムツ乗合へ。

このエリアのクロムツは通常だと水深200~300mがポイントとなるが、日が暮れると水深80m前後の場所まで海底に沿って移動してくる。
 
その分、オモリ、タックルともライトになり、また、日中よりも食い気があるため、数釣りが楽しめるというわけ。
 
網代地区では古くから行われている伝統の釣り物だが、近年は出船船宿も少なくなってしまった。
 
とはいっても釣れなくなったからではなく、日中釣りと並行して行われるため、身体が持たないのが実情のようだ。
 
とくに同船では、昼間は遠征釣りに出かけることが多いから、つい船長の睡眠時間を心配してしまう。
 
集合は17時。

岸壁前の駐車スペースには次つぎと車が入ってきて、乗客は総勢14名と大盛況。
 
釣り座は先着順ではなく、船長の指示で決まるため、場所取りで早くから並ぶ必要はない。
 
遠征に使うだけあって、船は19tクラスの大型で広びろしている。

左舷ミヨシの釣り座につくと、船ベリにはキーパーとマグネット板が装備され、足元にはエサのサバの切り身、バケツとエサ切り用のまな板まで置いてある。
 
準備が整ったところで、土屋旬船長の舵取りで出船となる。

天候は曇天で風はほとんどない。

釣り人の写真

船は19tクラスの大型で広びろしている

タナを広く探るべし

30分ほどゆっくり走ったところで初島北側のポイントに到着。

水深は80mほど。
 
釣り開始は18時。

船長から、ハリ数は3~4本だが、サバが多いときや速潮時はオマツリが頻発するので2~3本に抑えること、釣れたサバはエサにしていいが、内臓などはサメが寄るので海に捨てないように、と注意がある。
 
タナは海底から1~3m。

太陽はまだ伊豆の山の上にあり、船のライトも灯っていない。
 
釣り方の基本は、タナ取り後、竿をゆっくり持ち上げてからストンと落とす。

リールのハンドルを1回転させ、再び竿をゆっくり持ち上げる、の繰り返しで、少しずつ上へ誘い上げていく。
 
クロムツは条件によって、海底から10mくらい上まで浮上してくるから、タナは広く探ったほうがいい。
 
ただ、サバやスミヤキ(クロシビカマス)はクロムツよりも上を回遊しているから、上げすぎるのもリスクがある。
 
釣り始めて30分ほどすると、ようやくアタリが出てきた。

右舷ミヨシ寄りで取り込まれたのは30cm級のヒメダイ。
 
オゴとかオゴダイとも呼ばれるこの魚、クロムツよりもやや淡白ながら、食味のよさでは定評がある。
 
と同時にサバの回遊も始まり、船上は一気に慌ただしくなってきた。
 
中層ときには表層で竿先がカクカクと震え出したら、すかさず高速で巻き上げたほうがいい。
 
うまくサバをかわして、底まで到達した人の仕掛けにはクロムツが掛かりだすようになってきた。

サイズは27~33cmとまずまず。
 
しかし、調子が出てきたのも束の間、今度は潮が急に速くなり、投入時はサミングでブレーキをかけながら下ろすようにと船長からアナウンスがある。

釣行の写真

当日の釣り開始は18時

釣行の写真

ゆっくり誘い上げてタナを探る

釣り人の写真

ヒメダイも交じった

釣り人の写真

食いが立つとダブル、トリプルも

五目釣りの様相

速潮にサバとくれば、当然オマツリが発生する。

しかし、すぐに仲乗り役の土屋通船長が駆けつけてくれ、テキパキと解消してくれるからありがたい。
 
サバ以上にやっかいなのがスミヤキ。

サバほど暴れないが、非常に鋭い歯を持つ。
 
この日も巻き上げ中に急に軽くなり、上げてみたら幹糸が切れていたし、お隣さんはスミヤキが掛かった反対側の人とオマツリして道糸がプツンと切れていた。

このため、仕掛けはもちろん、オモリは最低でも3個は用意したほうがいい。
 
その後も潮はますます速くなったため、20時にはこのポイントをあきらめ、網代沖へ移動となる。
 
水深はちょっと深くなって約90m。

岸に近くなっただけあって、潮の流れはだいぶ収まってきた。
 
ここではクロムツのアタリは多少少なくなったが、その代わり本命より大きい40cm級の大アジのほか、ハナダイなども交じって五目釣りの様相を呈してきた。
 
結局、23時前に沖揚がりとなり、釣果はクロムツが一人3~11尾。

二枚潮のため、今ひとつの成績に終わったが、いい日に当たればトップが30尾を超えることもあり、条件次第では今後も十分期待できる。

船内の写真

操船は土屋旬船長が担当。大船長の通さんは仲乗り役でお客さんをサポート

釣り人の写真

東伊豆の夜クロムツは11月ごろまで楽しめる

料理の写真

加熱するとうま味が増すクロムツ。アクアパッツァは極上の味覚

知っ得!オマツリの対処法

この釣りにオマツリは付き物。

仲乗りさんが駆けつけて解いてくれるとはいえ、ジッと見ているだけではいけない。

絡み具合にもよるが、たいていは効率を重視して、サルカンの結び目でハリスの元の部分を切り、ハリを引っ張ってハリスを引き抜くことで解消するケースが多い。

したがって、ハサミは常に身近な場所に置いておき、切断したハリスをすぐに結び直せるよう、深海結びくらいは覚えておくようにしたい。

釣行の写真

サバが食ったら高速で巻き上げオマツリ防止

夜クロムツ仕掛け例

夜釣りということもあり、日中と違い操作性を考慮してハリ数は3本が標準で、多くても4本に抑える。

また、その日の条件次第では2本にするよう指示されることも。

ハリ数が少ないので仕掛け本体のロスはあまりないが、ハリスはどうしても傷みやすいので、ハリスを結んだハリを最低でも10本くらい用意しておき、まめに交換するといい。

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隔週刊つり情報(2021年10月1日号)※無断複製・転載禁止

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