釣り上げた魚を料理するのも沖釣りの楽しみの一つ。
切る、焼く、煮る、揚げる、蒸す・・・魚の王様・マダイをひと手間かけて味わう粋な五品を紹介しよう。
其の壱(薄造り皮の湯ぶり添え)
刺身の切り方にも色いろあるが、薄く引き切りした薄造りはマダイの味が引き立つ。
皮の湯ぶりを添え、白身魚と相性がいいポン酢でいただく。
【作り方】
①節に取った身の皮を引き、斜めの引き切りで薄く切る
②1枚ずつきれいに皿に並べる
③一方、皮は熱湯に数秒くぐらせる
④氷水で冷やして水気をふき取り糸造りに切る。皿の中央に盛り込んで薬味を添える。
【材料】
マダイ、万能ネギの小口切り、もみじおろし(汁気を軽く絞った大根おろしに市販のもみじおろしの素適宜)、ポン酢。
其の弐(酒盗焼き)
カツオの内臓の塩辛〝酒盗〟を用いる酒盗だれは、日本料理の焼き物などで使われる伝統の調味料。
その独特の風味が食欲をそそる。
【作り方】
①まずは酒盗だれを作る。酒盗と日本酒を合わせ、数分間沸騰させてアルコールを飛ばす
②しょう油を加え、目の細かいザルなどで汁だけをこし取って冷ましておく
③二枚または三枚におろしたマダイの半身を切り身にし、酒盗だれに30分ほど漬ける
④③をガスレンジなどで焼き上げ、途中でたれを1~2回はけで塗ってツヤを出して仕上げる
【材料】
マダイの切り身2枚、酒盗だれ(酒盗カップ1/2、日本酒200cc、しょう油大サジ2)
其の参(かぶと煮)
目玉の周りやホホ肉、カマなど滋味に富む身がぎっしり詰まったマダイの頭を甘辛じょう油で煮上げる。
付け合わせの野菜はゴボウにかぎる。
【作り方】
①マダイの頭を梨割りにする。まな板の上に頭をしっかりと押さえつけ、上アゴの前歯の間から包丁の切っ先を滑り込ませ、下へ下へと少しずつ切り開く。
②エラを取り除いて血ワタを掃除。竹ザルなどに乗せて熱湯を回しかける
③残っているウロコを竹のササラなどで逆なでして浮き立たせ、流水でていねいに取り除く
④まず、煮汁1で7~8cmに切ったゴボウを数分間煮て火を通す
⑤④と薄切りの皮付きショウガ数枚を加えてひと煮立ちさせる。この際、胸ビレと腹ビレが邪魔なときはカットしてもいい
⑥続いて煮汁2を注ぎ足し、ペーパータオルなどで落としぶたをして、煮汁が半量くらいになるまで弱火で煮含める
【材料】
マダイの頭、ゴボウ、ショウガ、木の芽、煮汁1(水カップ1/2、日本酒・ミリン各カップ1/4の割合)、煮汁2(しょう油カップ1/3、砂糖大サジ3の割合)。煮汁はマダイの大小に応じて増量する
其の四(鯛皮ウロコ揚げ)
マダイはウロコもおいしい魚。
ウロコ付きの皮をパリッと揚げて塩を振り、サッとスダチをしぼる。
ビールがすすむこと請け合いの一品だ。
【作り方】
①ウロコを落とさずに頭を切り落とし、内臓を取り除いたら三枚におろし、半身を節に取ってウロコごと皮を引く
②ウロコ付きの皮を2~3cm幅の短冊に切り分ける
③水気をよくふき取り、160度くらいの低温の油でウロコがパリパリになるまで揚げる
④油を切って塩を振る。好みでスダチなど柑橘類をしぼっていただく
【材料】
其の五(中華蒸し)
ふっくらと蒸し上げたマダイに、香り豊かなピーナッツ油をアクセントに加えた中華蒸し。
白髪ネギと香菜をたっぷり乗せて盛り付けたい。
【材料】
①マダイの節身を厚めのそぎ切りに。水切りした豆腐は厚さ1.5cmほどにカットする
②耐熱容器に豆腐を入れて薄く片栗粉をまぶし、その上にマダイの切り身を4~5枚乗せて日本酒小サジ1を振りかけ、蒸し器で5分ほど蒸す
③蒸している間にたれを一煮立ちさせておく。蒸し上がった②に適量のたれを回しかけ、白髪ネギを乗せる。強火で熱したピーナッツ油を少々垂らし、香菜を飾ればでき上がり
【材料】
マダイ、豆腐、たれ(しょう油大サジ1~1.5、紹興酒・日本酒各大サジ1弱、砂糖小サジ0.5、ショウガのしぼり汁小サジ0.5)、片栗粉、ピーナッツ油、白髪ネギ、香菜
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