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【年の初めは2大エリアで福を釣る!】フグ

隔週刊つり情報編集部

初釣りは幸福な一年を願って福(フグ)で決まり!

ここではそんなファンに送るフグの2大エリア、外房~茨城と東京湾~相模湾の釣り場&タックルガイドと、釣り方のコツをお届けしよう。

数が望める好模様!フグ入門におすすめ・外房~常磐エリア

12月下旬現在、隔週刊つり情報の船宿データベースを元にした外房~茨城エリアの主なフグ乗合の出船港は、外房大原、九十九里飯岡、茨城県鹿島など。
 
各地の模様を見ると、外房大原では11月は不安定な状況が続いていたが、12月20日ごろから急上昇。

いい日はショウサイフグを主体にトップ30~40尾前後釣れており、ポイントによってはヒガンフグも交じっている。

これからは水温が下がって群れが固まるため釣りやすくなる時期。

フグ入門にもおすすめだ。
 
飯岡や鹿島ではこのところ釣果は上がっておらず、お客さんの希望があれば出船するといったところ。

カットウ仕掛けはオモリ25号2本バリ

カットウ仕掛けのオモリは25~30号が標準。

東京湾より重たいが、釣り場の平均水深が20~30mほどになり、外洋に面した釣り場特有のウネリや時に2ノット以上に速まる潮流の中で仕掛けを安定させるためだ。
 
掛けバリはハリス長を変えた振り分け式の2本バリが主流。

根掛かりの多い場所や仕掛けを投げる場合は1本バリにするのも一手だが、上バリと下バリそれぞれに掛かる確率は半々くらいのため、2本バリのほうが取りこぼしが少ないと言われている。
 
竿はオモリ25号に対応した外房~常磐用のフグ竿やカワハギ竿など。

リールはPE2号前後を巻いた小型両軸がスタンダードだが、手返しが楽な超小型電動を使う人もいる。

エサは冷凍アオヤギが用いられ、エサバリにワタから刺してベロ側に数回縫い刺しにして止めるのがコツ。

たっぷり3つほど押し込むようにして付け、ワタの黒い部分が取られていたら交換しよう。

釣行の写真

外房大原出船の主なフグの釣り場は太東~大原沖の水深15~30m前後

外房~茨城方面のフグ仕掛け例

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針の写真

(左)鹿島方面ではエサバリと掛けバリが半遊動式のカットウ仕掛けを使う人も多い(中)外房~常磐でスタンダードな2本バリ仕掛け(右)当地のエサはアオヤギ。フグはアオヤギのキモが大好物、キモがかじられてベロだけになったら新しいエサに付け替えよう

だれでも簡単!タイム釣り

外房~茨城のフグの釣り方は、仕掛けを底に着けた状態で「アタリを取って合わせる」方法と、一定の間隔で空合わせを繰り返していく「タイム釣り」の2通りある。
 
前者の手順は本記事後半で「基本パターン」として描いた図のとおり。

仕掛けを底に着け、道糸を張らずたるまずのゼロテンションをキープして待ち、小さなフグのアタリに合わせて掛ける。

底で数秒待ってアタリがなければ50~100㎝ほど持ち上げ、ゆっくり誘い下げて底に戻す、を繰り返す。

一方、一定の間隔で空合わせを繰り返していくタイム釣りは、釣り方がシンプルで初心者にもおすすめだ。
 
仕掛けを底に着けて待つ時間は5秒ほどを基本に、食いが立っているときは2~3秒と短めに、あまり釣れずエサも取られないときは10秒ほど長めに待つ。
 
空合わせは「軽くシャクる」とも言われるが、カットウ仕掛けで引っ掛けようとする気持ちが強いと、シャクリが強く大きくなりがちで、それではエサに寄ってきたフグを散らしてしまう。

例えば2本バリの短い側のハリスが13㎝の仕掛けなら、掛けバリの位置が15㎝くらい持ち上がればハリ掛かりする。
 
空合わせの後は、シャクった竿を一瞬止めたら、今度は掛けバリを立て気味にキープするイメージでゆっくりジワジワと竿先を下ろして仕掛けを底に戻す。
 
下ろす動作が誘いになり、この間にアタリが出ることがあるが、その場合は即合わせする。

仕掛けを下ろしているときのアタリに合わせて掛け損ねたら、仕掛けをその場で止めて待つ。

再びアタリが出れば、フグを散らすことなく軽くシャクれている証だ。
 
タイム釣りをしつつも、アタリを感じる余裕が出てきたら、アタリを取って合わせる釣り方も試してみよう

釣行の写真

「タイム釣り」はゼロテンションを軸に定期的な空合わせを繰り返す

カットウ仕掛け、食わせ仕掛けで楽しむ・東京湾~相模湾エリア

東京湾のフグ釣り、いわゆる「湾フグ」は外房~茨城と同様ショウサイフグが主体だが、近年は春のトラフグ、冬場はヒガンフグ狙いがメニューに加わり楽しみが広がった。
 
湾フグと一口に言っても、出船港は内房富津、湾奥の浦安、羽田、鶴見、金沢八景、三浦半島鴨居大室などがあり、地域により仕掛けや主な釣り場が多少変わってくる。

ここからは各地の模様とともに仕掛けと釣り方を紹介していこう。

内房富津

川崎丸の石井広一船長によれば、目下の釣り場は富津南沖の水深10m前後の根周りが中心。釣況はコモンフグ、ヒガンフグ、ショウサイフグの交じりでトップ20~25尾ほど。

割合はコモンフグが大半で、ヒガンとショウサイが1~2割とのこと。
 
富津出船ではカットウ仕掛けを使わない、「食わせフグ」という独特のスタイル。

仕掛けは胴つき3~4本バリにオモリ20号、小さくカットしたアマエビをエサに狙う。

タックルはPE1号前後を巻いた小型両軸リールと、オモリ20号に対応したシロギス竿やゲームロッドなどを組み合わせる。
 
釣り方の基本はオモリを底へ着け、ゼロテンションで待ち、数秒待ってアタリがなければ1mほど仕掛けを持ち上げ、ゆっくり底まで下ろす、といった誘いを繰り返す。

アタリがきてもシャープな合わせは禁物。

スーッと竿を持ち上げて乗せるように合わせよう。

釣行の写真7

東京湾のヒガンフグ狙いは根の荒い護岸沿いを攻めることもある

東京湾奥~相模湾

東京湾奥~相模湾のフグ船はいずれもトップ10尾ほどの釣れ具合。

各地の船長に話を聞くと、地域により主な釣り場と釣れているフグの種類や割合が変わっていたのでまとめてみた。

・湾奥浦安~羽田出船

「ヒガンフグ主体にショウサイフグやコモンフグ、時折トラフグが交じります。釣り場は湾内各所の水深10m前後の護岸沿いなどが中心です」
(浦安吉野屋・吉野公大船長)。

・鶴見

「ヒガンフグ主体にショウサイフグが交じって、一日で船中1~2尾はトラフグも上がってます。釣り場は川崎沖の護岸沿いや沖目の水深10~15m前後です」
(新明丸・林大地船長)。

・金沢八景

「ヒガンフグ主体です。釣り場は八景沖の水深15m前後の根周りが中心ですが、根掛かりしても外せる程度の場所を狙ってます」
(野毛屋・黒川健太郎船長)。

・三浦半島鴨居大室

「最近はコモンフグが5割くらいで、ほかはヒガンフグとショウサイフグ、たまにトラフグが交じります。釣り場は鴨居沖、下浦沖、大貫沖などの水深10m前後です」
(一郎丸・青木利夫船長)。

・相模湾腰越

「ショウサイフグが主体で、たまにトラフグが上がります。釣り場は馬入川(相模川)河口~葉山沖、水深は15m前後が中心です」
(池田丸・池田威知郎船長)。

目下は船宿や釣り場により、ヒガンフグ、コモンフグ、ショウサイフグと主役が変わる状況。

その種類で船を選んでみるもの一興だ。

東京湾のフグ仕掛け例

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エサの写真

(左)エサバリ、食わせバリ併用仕掛けのエサ付け例(中)チラシ仕掛けのエサ付け例(右)スタンダードな1本バリ仕掛けにアルゼンチンアカエビを付けた状態

状況に応じたカットウ仕掛けの選択

東京湾奥~相模湾では上図のようなカットウ仕掛けが使われる。

釣り場は水深10m前後の浅場が中心でオモリ10号が標準となり、竿もそれに合わせて鋭敏な穂先と張りのある胴を備える湾フグ専用竿が主に使われる。

リールは小型両軸、道糸はPE1号前後と細めが推奨される。
 
湾フグのカットウ仕掛けは1本バリがスタンダードだが、ショウサイフグに比べてエサバリにも掛かる確率が高いヒガンフグ狙いでは、エサバリに複数の食わせバリを用いたチラシ仕掛けを使う人もいる。
 
ヒガンフグのポイントは根掛かりしやすい所が多く、仕掛けの全損を防ぐ工夫も大事。

ハリスの先にハリス止めを結んで3㎝程度のハリスを結んだカットウバリを接続し、そこで切れるようにしておく仕様もその一つだ。

この場合、道糸はPE1.5号、先糸は5号、カットウバリのハリスは先糸より細い4号にしておく。

またヒガンフグは意外とタナが上ずる傾向があるため、食わせ仕掛けを組み合わせる人も多い。
 
エサはアルゼンチンアカエビが使われる。

スタンダードなカットウ仕掛けに付けるときは、頭と尾羽根をカットして1匹付け、チラシ仕掛けは殻を剥いた身を幅1㎝ほどの筒切りにして付ける。

湾フグ初挑戦の人は船長にエサの付け方を教えてもらおう。
 
釣り方は左図のように、エサに寄ってきたフグをカットウバリに掛けるのが基本。

タナは底付近が中心で、着底したらしっかり糸フケを取り、仕掛けを底に着け、ゼロテンションで3~5秒ほど待つ。
 
アタリがなければ仕掛けを底から50~100㎝ほどスーッと持ち上げて2~3秒止め、フグにエサを見せつけるイメージでゆっくり底まで下ろしていく。

アタリは仕掛けを底に着けているときにくる場合が多く、何かしらの変化を感じたら即合わせ。

合わせは外房~茨城と同様、ハリス長プラス2㎝ほど掛けバリが持ち上がればハリ掛かりするので、手首を返す程度と小さめでいい。
 
護岸沿いなど根掛かりしやすいポイントの場合は、図のように仕掛けをやや浮かせてアタリを待つ釣り方が効果的だ。

ヒガンフグの釣り方例

2021福呼ぶ初うま料理・ヒガンフグのホイル焼き

身がしっかりしているヒガンフグは、鍋物、天ぷら、焼きフグ、フグ飯など火を通す料理にすると、グッとうま味が出る。

今回紹介する「ヒガンフグのホイル焼き」は、材料をアルミホイルで包んで焼くだけなのでとっても簡単。

味の決め手となるガーリックバターはスーパーマーケットで購入できる。

材料

ヒガンフグ、長ネギ、シメジなどのキノコ類、ピーマン、パプリカ、ガーリックバター、塩コショウ

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