前回取り上げた樹脂製の丸型仕掛け巻きは使い勝手のいい製品だが、仕掛け巻き自体にハリを刺すことができないため、それができる発泡樹脂製、ウレタン製の仕掛け巻きを愛用する人も多いだろう。
周囲に波型の爪が付けられた丸型と、板型の発泡樹脂製の仕掛け巻きの使い方を説明しよう。
枝スのハリをハリス本線で 固定する方法は共通 仕掛け巻きの素材と形状を上手に利用したい
丸型の発泡樹脂製の仕掛け巻きに3本バリを巻き止めたもの
出典:
全長の長い仕掛けは、丸めて収納したほうが巻きぐせが付きにくい。
そうした感覚を持つ人は多いと思うが、いったん付いた巻きぐせをラインを伸ばして取ろうとするとき、丸型に巻いて付いたくせよりも板型のほうが取りやすいと感じることも多い。
板型の場合は表から裏にラインを回すとき180度方向を変えるため、はっきりとした折りぐせがつきやすい。
しかしこの折りぐせは案外取りやすく、どこに折りぐせがあるかも分かりやすい。
丸型の場合、仕掛けの全長と使用ラインの太さに合わせてサイズを選ぶが、小さすぎるとコイル状のくせが付きやすく、このくせが最も取りにくい。
仕掛け巻きを利用するとき、丸型であろうと板型であろうと、ラインは軽く巻き止めることが大前提と覚えておきたい。
さて、前回取り上げた樹脂製の丸型の仕掛け巻きは、丈夫で水洗いして再利用もできる優れものだが、ハリを直接仕掛け巻きに刺すことはできない。
発泡樹脂製やウレタン製の仕掛け巻きはどこにでもハリを刺せるため、グルグル巻いてハリを順に刺しておく横着な巻き方も可能だ。
とはいえ、刺したハリが抜けてしまうと取り出すときに手前マツリを起こしやすい。
仕掛け巻きを何枚か重ねて収納したときには、仕掛け巻き同士が絡むような事態にもなる。
それを避けるために、3本バリのテンビン仕掛けの場合、仕掛け巻きに刺す、あるいは端に掛けるハリは先バリの1本だけとし、枝スのハリはハリス本線を掛けて固定する方法を取ったほうが、きちんと仕掛け巻きに収めることができる。
先バリは仕掛け巻きの穴に刺す。板型の場合は端に掛ける。
出典:
これは発泡樹脂製の丸型、板型仕掛け巻きに共通した方法だ。
丸型で外側に波型の爪を付けた形の仕掛け巻きでは、爪の表裏に交互にラインを巻いていく。
先バリは爪の下の穴などに刺して止め、枝スまできたら結び目は一つ爪を飛ばして内側に持ってくる。
そのまま枝スと本線を一緒に巻いてもいいのだが、枝スを出す方法によっては、後から巻くラインが結び目に引っ掛かりやすくなるためだ。
枝バリを押さえたら、本線を一つ先の爪まで巻いてから折り返して枝バリに掛けて固定する。
この方法は板型の仕掛け巻きでも同様だが、板型の場合は、枝スの結び目まできたら、枝スを同じ方向に巻いたハリを押さえ、本線は逆方向に巻いて枝バリに掛けて固定する。
胴つき仕掛けを巻く場合も、初めにサルカンを掛けるが、後は同じ方法できれいに巻き止められる。
イカのブランコ仕掛けにも応用できる巻き方だ。
(左)丸型では本線を一つ先の爪まで巻いてから折り返して枝バリに掛ける(右)板型では、枝バリを押さえ本線を逆方向から巻いてハリに掛ける
出典:
板型の発泡樹脂製の仕掛け巻きは、同じ要領で胴つき仕掛けも巻きやすい
出典:
発泡樹脂製の仕掛け巻きの使い方(3本バリのテンビン仕掛けの場合)
①丸型の場合は先バリを内側の穴などに刺す
②本線は交互に爪の表裏に回して巻いていく
③枝スの結び目まできたら表に出し、本線と枝スを一緒に巻いていく
④枝スのハリの手前でハリを表に出し本線は巻き進める
⑤ハリの位置の一つ先の爪まで本線を巻く
⑥本線を内側に折り返し枝スのハリに掛ける
⑦ハリを掛けたら本線を巻き進め、次の枝スも同じように本線で固定する
⑧最後にサルカンを爪の切り込みに止めて完成
①板型の場合は、初めに先バリを上のくぼみなどに掛ける
②本線を回し掛け、枝スの結びがきたら枝スを持つ
③枝スを同じ方向に巻く
④ハリまで巻いたらハリの近くの枝スを押さえる
⑤枝スを押さえたまま本線を逆方向から巻く
⑥押さえていた枝スのハリの本線を掛け、巻く方向を折り返して本線を巻き進める
⑦ハリを掛けたら本線を巻き進め、次の枝スも同じように本線で固定する
⑧最後にサルカンを爪の切り込みに止めて完成
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隔週刊つり情報(2019年9月1日号)※無断複製・転載禁止