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福田豊起のアカムツ釣り教室【前編】

隔週刊つり情報編集部

今回のカレッジは、アカムツ釣りのエキスパート福田豊起さんが参加者に伝えた、一筋縄では釣れない「犬吠埼沖のアカムツ攻略」をお届けします。

犬吠埼沖のアカムツ攻略①

タックル&仕掛け・獲得率アップにつながる手持ちで釣るためのできるだけ軽い道具立て

「犬吠埼沖のアカムツ攻略の鍵は〝外洋特有の速潮対策〟です。この速潮に応じた道具立てを準備して、その日の状況に合う釣り方を試行錯誤しながら釣っていきます」
 
まずは、最初に福田さんが参加者にアドバイスしたタックル&仕掛けから紹介していこう。

ロッド&電動リール

犬吠埼沖の主なポイントは水深150~250m前後、使用オモリ200号をメインに速潮時は250号を使うと聞けば、ヘビーなタックルで置き竿の釣りを想像する人もいるだろう。
 
しかし、犬吠埼沖のアカムツは手持ちでオモリを底に着けてゼロテンションでアタリを待つスタイルが基本。

アタリを感じてしっかり合わせることができれば、硬い上アゴにハリ掛かりしてキャッチ率が高まると福田さんは言う。
 
ロッドは使用オモリに対応した専用竿や中深場用などで、7:3調子でも胴に張りがあるタイプを推奨。

こうしたロッドは底ダチやアタリに対する感度、誘いを入れる操作性を備えており海中の仕掛けの状態がイメージしやすい。

前述したとおり、アタリを取ってしっかり合わせればアカムツ特有の口切れバラシを軽減できるので、軟らかめと硬めのロッドで迷った人には〝硬め〟をすすめる。
 
電動リールは糸巻き量が重要。

水深250mのポイントでも、速潮時は道糸が300m以上出て着底することも珍しくないので、PE4号前後が最低でも400m以上巻ける物が必要。

ダイワであれば500番、シマノなら3000番がラインキャパ、パワーともに余裕があるのだが、福田さんはダイワ・シーボーグ300JーLにPE3号を400m巻いている。
 
PE3号と道糸を細くするのは、潮切れをよくしてより繊細にアタリを取るため。

加えてワンランク小さい電動リールを使うことでタックルが軽くなり、体力的にも楽になる。

しかし、速潮に加えて二枚潮になる日はオマツリが頻発し、PEが細いと高切れすることもあるので必ず予備のリールも持参している。

犬吠埼沖のアカムツ・タックル&仕掛け例

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潮の緩急に応じてハリス長を調節

外道の有無で捨て糸の長さを変える

福田さんのタックル&仕掛け

竿の写真

道糸はPE4号前後を400m以上。 高切れに備えて予備のリールがあれば安心だ

ハリの写真

(左)マシュマロボールの色は様ざまあるが、福田さんのお気に入りはパールホワイト。2個付けにするときは主に夜光系を追加する(中)福田さんは回転ビーズや金具類を結んだ幹糸と、ハリス5号90㎝を結んだハリを持参し、潮の具合に合わせてハリスの長さを調節し船上で組み立てる(右)幹糸の回転ビーズの下側にサルカンを介し、捨て糸が交換できるようにしている

仕掛け

仕掛けの仕様は上図のとおり。

犬吠埼沖のアカムツのハリ数は2本までがルール。

ハリは口が弱いアカムツの口切れバラシを防ぐ太地の専用バリやホタバリの16~18号が最適。
 
ハリスの長さは通常は60㎝だが、速潮時はエサが潮に吹かれてハリスが張り気味になる。

そんなときは80~90㎝と長めにするとエサがフワフワと漂ってアピール度が増し、食い込みもよくなるそうだ。
 
ハリのチモトや軸に付けるアクセサリー類は、浮力と潮受けにより海中でエサを自然に漂わせる効果があるマシュマロボールとケイムラのフロートパイプを付けている。
 
捨て糸の長さは150㎝でスタートし、下バリにサメやユメカサゴなどの外道が頻繁に掛かるようなら最大250㎝まで延ばし、外道が少なくアカムツのアタリも遠ければ90㎝くらいに詰めて底近くを探る。
 
加えて潮が速いときは道糸がどんどん斜めになり吹き上げられるため、仕掛けを根歩きさせるイメージで糸を送り出しながら底をキープするのだが、そんなときは捨て糸の長さを頼りにタナを取ることになる。
 
捨て糸の長さは外道の有無に潮具合も加味し、潮が速く糸が斜めになるときは長めに、潮が緩く糸が立つときは短めに調節していく。

犬吠埼沖のアカムツ攻略②

釣り方の基本・ゼロテンで止めて待ちアタリがきたらしっかり大きく合わせる

エサの付け方

福田さんのホタルイカエサの付け方は上写真のとおり。

大事なのは手順④で、胴を軽くつまんでゆっくり引き、アカムツの好物と言われているイカの肝をゲソ側に残すこと。

このツボ抜きが苦手な人には、ハサミで胴を切り開いて外し、肝が付いたゲソをハリに付ける方法をすすめている。

「ツボ抜きしたホタルイカは頼りなく見えますが、この方法でエサ付けすれば、投入でオモリを軽く投げるくらいでは肝も取れません」
 
エサはホタルイカだけでも釣れるが、サバの身エサを持参して併用するのが基本。

サバは三枚におろして身をそぎ落とした皮側を幅1㎝、長さ6㎝前後に切る。

しかし、サバやサメが頻繁に掛かるときは、サバの切り身は外したほうがいいそうだ。

福田さんのホタルイカエサの付け方

エサの写真

①鮮度がいいホタルイカはしっかりしているので、ハリに付けても外れにくい②イカの口付近からハリを刺す③目と目の間からハリ先を抜く④胴の背側をつまみ、ゆっくり引いて胴を外す(ツボ抜き)⑤完成!イカのゲソ側に肝が残り、投入時も外れにくい(中右)サバの切り身と抱き合わせにするときは、先にサバをチョン掛けしてからホタルイカを付ける(下)エサの保管=冷凍ホタルイカを凍ったままクーラーで保管し鮮度を保つ。使う分を小出しにザルに移し、海水に浸して解凍し、ザルを上げて水気を切っておく

投入の心得

投入は仕掛けを吹き流しにして、オマツリを軽減させるために必ずオモリを軽く投げ入れる。

四隅の席は隣の人と離れる方向へ、胴の間の席は船からできるだけ離すように自分の正面に軽く投げるのがコツとのこと。
 
投入が遅れるとオマツリの原因になるので、移動の間にエサ付けを済ませ、合図と同時に一斉に投入することも重要。
 
1流しで数投できる場合も、再投入する際は、ほかの人の道糸の方向を見て、できるだけその延長上をかわしてオモリを軽く投げるといいそうだ。
 
仕掛けを下ろしているときも、道糸の方向や角度を確認。

二枚潮などで周りの人の道糸と交差しそうな場合は、サミングしてを立たせてから再び落とす。

これを繰り返してオマツリを防ぎながら着底させる。

オマツリを軽減させる投入時の心得

釣り方の基本

「アカムツは素早く動くエサを追いかけて捕食するほどアクティブではないものの、垂れ下がって動きのないエサにも興味を示さないようです。なので釣り方は、ゆっくり誘ってエサをフワフワと踊らせ、しっかり止めてアカムツがエサを食う〝間〟を入れることが大事です」

福田さんの釣り方は、着底後、糸フケを取り、竿をゆっくりと立てて誘い上げ、その後に数秒止めて待つ。

その次は、ストンと竿先を下げ、オモリを着底させピタッと止めて、オモリが浮かない程度のゼロテンでアタリを見る。

このように誘い上げとゼロテンを繰り返し、仕掛けを根歩きさせるイメージで探っていく。
 
誘いは動かし続けるのではなく、必ずアカムツがエサに食いつく「間」を入れることが重要。

前述したとおり、潮が速いときはエサが潮に吹かれてフワフワと自然に漂う。

その場合、誘い=エサが動きすぎて逆効果になることもあるので、速潮時はゼロテンで待つ時間を長めに取っている。

犬吠埼沖のアカムツ基本釣法

アタリと合わせ

アタリと合わせ

「アカムツのアタリは独特で竿先を鋭くガクガクたたきます」
 
先述したとおり、アタリを感じたら大きく竿を立て、しっかり合わせる。

合わせを入れるとアカムツの硬い上アゴに掛かる確率がアップし、バラシ軽減につながるからだ。
 
合わせ遅れると、エサに食いついたアカムツが動いた勢いで口周りの薄皮にハリ掛かりすることが多く、巻き上げ中にハリ穴が広がってバラす確率が高くなるそうだ。
 
アタリを感じてしっかり合わせ、重量感とともにガクガクと手応えが伝わればアカムツの可能性大。

しかし手応えがないときはユメカサゴやドンコなどの場合が多いという。

「アカムツのアタリがガクガクなら、泳ぐ力が弱いユメカサゴやドンコはプルプルといった感
じです。アタリで魚種の見当をつけるには経験を積むしかありませんが、ユメカサゴは合わせなければハリ掛かりしないことも多いので、外道と判断したら合わせずに、次のアタリを待つのも一手です」

巻き上げ中のバラシ対策

巻き上げ中のバラシを防ぐ効果的な方法は、先述したとおり、口切れを軽減させる太地のハリを使い、アタリを感じてしっかり合わせ、硬い上アゴに掛けることが一番とのこと。
 
巻き上げ速度は毎秒1mくらいが目安。

ポイントの水深が深いと、巻き上げるうち徐々にスプールが太くなるとともに巻き上げ速度が速まるので、そのつど調整する。
 
合わせた直後は暴れても、巻き上げ途中で重量感だけを残して静かになるのがアカムツの特徴で、残り30m付近で思い出したようにガクガクと暴れたら本命の可能性大。

タモのアシストを頼んで取り込もう。

追い食いの狙い方

アカムツは居心地のいい場所に集まるといわれており、高確率で追い食いするという。
 
追い食いの狙い方は2つあり、最初の1尾が掛かったハリの位置を判断して変えるとのこと。

例えば、竿を立てて合わせた竿先にガクガク鋭いアタリが出たときは、上バリに食った確率が高いため、そのままの位置で次のアタリを待つ。
 
一方、合わせた後、鈍いアタリが出たときは、下バリに食った場合が多いので、仕掛けをたるませないように、魚の引きを感じながらゆっくり竿先を下げ、タナに戻して追い食いを待つ。
 
再びアタリがきたら、しっかり合わせて毎秒1mくらいの速度で巻き上げる。

追い食いの狙い方

釣行の写真

合わせは大きくしっかり竿を立てる

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隔週刊つり情報(2021年6月1日号)※無断複製・転載禁止

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