小型テンビンの作り方②
前回は、折り曲げたステン棒を補修糸で巻き止めて小型テンビンを作る方法を取り上げた。 ステン棒以外はほかの仕掛け作りでも使う素材だけを用いたが、今回は大型魚やフグの仕掛けで用いる…
隔週刊つり情報編集部PR
今回は前回の応用編。
ステン棒とスリーブを使った小型片テンビンの作り方を応用して、オリジナルのアナゴテンヤを作る方法を取り上げた。
主に投げ小づき用の仕掛けとして考えたもので、スミイカテンヤのオモリを使うのが特徴。
作り方の手順は片テンビンよりも簡単で、素材は釣具店ですべて手に入れることができる。
夜アナゴの開幕が近づいてきた。
最近は船下狙いではなかなか結果が出ないため、仕掛けを投げて探る「投げ小づき」が主流の釣り方になっている。
仕掛けを投げるだけに、アタリが伝わりやすいことだけでなく、投げても絡みにくい特徴が仕掛けに求められる。
そのため、市販品やファンのオリジナルを含め、様ざまな仕掛けが考えられている。
ここで紹介するのは5年前に試作し、釣行のたびに試してきたアナゴテンヤだ。
テンヤと名付けたのは、スミイカテンヤ用の台形のオモリを利用したため。
この形のオモリは、仕掛けを投げて着底させたときに、必ず上を向くので都合がいい。
市販されているスミイカテンヤ用のオモリは20~25号なのでアナゴの使用オモリと一致するし、釣具店で手に入れやすいことも利点になる。
製品によっては、あらかじめ竹台を取り付けるステン棒が取り付けられているものもあるが、それを取り外して新たにステン棒を取り付ける。
ステン棒は1.2~1.5mm径を使う。
アナゴの力は強いので、1mm径以下の細いものでは変形してしまうことがあるので注意したい。
ステン棒の成形やスリーブを使って環を固定する方法は、前回取り上げた小型片テンビンと同じ作業になり、スリーブのサイズは2号が合う。
オモリから5cmほどのステン棒の腕を2本出し、約90度に均等に開かせた形になり、両腕に3~5cm長のアナゴ仕掛けを付け、ケミカルライトはオモリの上のリーダーに付ける。
2本の腕はオモリに対してやや上向きに曲げ、短い仕掛けが垂れ下がるようにするとアナゴがアタったときにオモリが動くため、アタリが伝わりやすくなる。
作業自体は片テンビンよりも単純になるが、腕はオモリに強固に取り付ける必要があるので、折りたたんだステン棒を通し(工程⑥)、腕を開かせたとき(工程⑨)にオモリの穴とステン棒の間の隙間が大きい場合は、爪楊枝を差し込んで隙間を埋めてから瞬間接着剤を染み込ませておく。
圧着したスリーブには内径3mmの熱収縮チューブを被せておくと、仕上がりがきれいになる。
これまでの実釣では上々の結果を得ているが、欠点はアカクラゲが多いときに2本の腕に引っ掛かりやすいこと。
熱収縮チューブを被せておくと、アカクラゲを取り除くときに役に立つ。
テンヤをリーダーから外しオモリを持って海水を張ったバケツの中でジャブジャブ洗うと、案外簡単に取り除ける。
DUEL(デュエル) YO-ZURI(ヨーヅリ) 雑品・小物: ローリングサルカン徳用 黒 1号
①1.2mm径のステン棒を25cm切り出し、金属製のパイプを使って中央で折り曲げる。
②折り曲げ部分に1号のサルカンを入れて、プレッサーやペンチを使いさらにU字に曲げる。
③1号のサルカンを外し、5号前後のサルカンとダブルスリーブ2号を通す。
④スリーブをしっかりと圧着する。
⑤内径3mm前後の熱収縮チューブを1cmほど被せ収縮させる。
⑥スミイカテンヤのオモリに2本の腕を通す。
⑦サルカン側をオモリの底面に対してやや上向きに曲げる。
⑧2本の腕もやや上向きに曲げる。
⑨2本の腕を左右均等に90度程度の角度に開く。
⑩腕を出したオモリの穴に瞬間接着剤を少量染み込ませて固定する。
⑪片方の腕に熱収縮チューブ1cmとスリーブを通す。
⑫腕の先端を1.5cmほど金属パイプを使って鋭角に折り曲げる。
⑬1号のサルカンを入れさらにU字に曲げる。
⑭サルカンを外しスリーブを通す。
⑮スリーブを圧着し、熱収縮チューブを被せ収縮させ環を作る。
⑯もう片方の腕も同じ作業で先端に環を作り完成。
【隔週刊つり情報(2020年4月1日号)※無断複製・転載禁止】
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