今さらだが東京湾、いや江戸前のライトアジがスゴイ人気だ。
金アジとも呼ばれ味のよさはすでに周知のとおり。
最近は釣りをしない一般の人にもその名が広まっている。
今や江戸前の定番釣り物になった感があるが、年間を通して楽しめるし、しかもおいしさは不変ときたら人気に拍車がかかるのも当然か?
(左)輪ゴムのクッションゴム付きのテンビンとオモリ40号のコマセカゴは貸し出し無料。仕掛けはハリス2号2~3本バリ。(右)アジが食い渋ったときに実践すべき釣り方を紹介!
出典:
大半が貸し竿の初心者
10月25日に出かけたのは東京湾奥東大井の「いわた」である。
ブームになる前からライトアジを始めた江戸前の老舗船宿だが、何よりも東京湾では最大級と言われる大型船が常連さんを始め、初心者やファミリーなどに大受け。
釣り座周りは広いし安定度も高くゆったりと釣りができるのは魅力であろう。
朝6時ごろに到着。
まずは受付に寄り、ご意見番の岩田晴男船長に朝のごあいさつ。
「今日はお客さん一杯いるよ」と朝からご機嫌だ。
天気予報もよかったせいか2日前には定員になり受付を締め切ったとのこと。
さすがは金アジさま。アイドル並みの人気である。
桟橋に着くとニューフェイスの高野光太船長がすでに出船の準備で忙しそうに動いている。
話を聞くと8人グループが4組いて、ほぼ全員が貸し竿とのこと。
なるほど何度も貸し竿を抱えて桟橋を行き来するのは当然か。
「今日は乗合が2隻出るから好きなほうに乗りなよ」と岩田登行船長。
両船とも女性やお子さんが乗る予定とのことで悩んだが、「こっちに子供さん4人連れに女性もきます」との情報をいただき、高野船長の船に乗ることにした。
古高亘船長の船が予約者全員集まったということで少し早めに出船。
しかしこちらは急なキャンセルがあり、なんだかんだで定刻の7時半に出船となった。
当初は17名のはずが10名と減少したが、女性4名とお子さんが1名いたので華やかである。
最初に到着したのは川崎沖の水深14m前後、底から2mの指示ダナでスタート。
手前の近場から探りを入れていくのが高野船長のライトアジ攻略パターンだ。
しかし、ここは反応があるも型を見た程度ですぐに移動となった。
心当たりのポイントをめぐるも反応のわりには活性が悪く船長的には我慢できずに移動の繰り返し。
仲間の船からのお誘いで駆けつけても、船中ポツリと釣れる程度。
それでも、だれかに1尾釣れたら仲間で写真を撮り合って実に楽しそう。
そんなのんびりムードの中、ほかの船から、30分ぐらいコマセをまき続けてようやく釣れ始めたとの情報が届き、これには焦る高野船長。
しかもさっき反応はあるのにあまり釣れなくてスルーしたポイントに後から入った仲間の船から「入れ食いだよ~」と悪魔のささやきのような無線が入ったりする。
頼みの先輩・古高船長はというと、やはり同じような状況で数はのびていない様子。
いよいよ窮地に追い込まれる高野船長である。
通常なら問題なく釣れ出すであろう魚探反応だが、貸し竿の初心者が多い場合はコマセワークに一抹の不安がある。
船長も、タナに合わせたら勝手に食い付いてくるような大きなヤマ(群れ)でも見つけないとお土産にならないと躍起だ。
それでも午前中は良型のイシモチ交じりでとりあえずはオデコもなし。
ジンタ(小型のアジ)も交じるが20~25cmの中アジ主体だから夕食のおかずはノープロブレム!
当たり前だがキンピカに輝く金アジさまだから味は保証付きだ。
ただ、この釣果では高野船長的には不完全燃焼のようで、午後からは昨日好調だった横浜方面のマル秘ポイントへ急行する。
知って得!船長に聞きました「アジ釣りのコツは?」
アジの釣りにはタナ取りとコマセワークが重要です。
特に、釣果が無くてもコマセを続けて散布してください。
船は反応(魚探)に依存しているため、いつ魚が釣れるかは予測できません。
釣りの手法に不安がある方は、出船前にレクチャーを行うとのことですよと助言を受けました。
希望者には船長が出船前に釣り方をレクチャー
出典:
待ちに待った入れ食い!
今までより水深は若干深くなり18m前後。
カケ上がりになっているのでタナの取り直しが大事だ。
ここでは竿入れからすぐに釣れてきたが、アジよりイシモチの食いがいい。
胴の間の女性も「あたしアジ釣りにきたのにイシモチばかり」とぼやいている。
それでも一応うれしいことは間違いないようでカメラを向けるといい笑顔だ。
時たまアジが掛かると、まさに憧れの人に会ったように破顔一笑である。
船長としてもイシモチ中心では・・・と思ったのか、最後にとっておきのポイントへ再び移動。
「ここでダメなら諦めてください」と小さく自分に言い聞かせるようにつぶやいている。
(左)イシモチも交じる。(右)タナは底から2m前後。
出典:
水深は同じく18m前後。
ラスト1時間と納竿時間が迫ってきていたがここで急展開。
潮も効き始めたのかアタリが頻繁になり、アジの確率ががぜん高くなってきて船内にも活気が出てきた。
ここは一気に釣り込みたいところだが、相変わらず船内はのんびりムード。
「コマセをまいている人が3人しかいません・・・」と船長も操舵室でにが笑い。
それでも活性が高まったのか、休み休みの投入でもアジは掛かってくるし、左トモにいるベテラン2人組と右ミヨシでコマセまき係をしていた仲乗りさんは、投入ごとに掛けてまさに入れ食い状態。
さらに少年が40cmの大アジをゲットして本人以上に周りの大人たちがお祭り騒ぎで大盛り上がりとなった。
「ここは大アジが回ってくる秘密の場所ですよ」と話していたが、ほかにも船中2~3尾釣れていて、タモでアシストする船長も納得のポイント選びであった。
結局、活性が高まったということで沖揚がりを30分延長して釣り続け、トップは51尾でスソでも23尾とクーラーは重く変身。
最後に船長は、「釣れていなくてもコマセワークはしっかり行ってください。今の状況なら一日のどこかでクライマックスはありますから」と話していた。
同宿のライトアジのキャッチフレーズが、「食べて驚くこの旨さ!湾奥の黄金アジ」。
味わったことがない人は今がチャンスですぞ!
子供が40cm級の大アジを釣り上げ、周りの大人が大はしゃぎ。
出典:
(左)沖揚がり前に入れ食いタイムも。(中)慣れた人は40~50尾釣る。(右)太ったサバは最高のゲスト。
出典:
Tackle Guide
竿はライトアジ専用ほか、全長1.8m前後でオモリ40号対応の7:3~6:4調子の竿がマッチする。
道糸はPE2号以下厳守。
付けエサはアカタンとアオイソメで、アオイソメは小さく付けるのがコツ。
タラシを長くするとハリ掛かりが悪くなる。
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【隔週刊つり情報(2020年12月1日号)※無断複製・転載禁止】