相模湾のこの時期の定番人気魚といえばアマダイ。
湘南片瀬港からの出船では近場の江ノ島沖がメインポイント。
目下は水温が高く水深70m前後のアマダイとしては比較的浅場を狙っており、いい日は40cm級も交じって船中オデコなしということもある。
取材日はあいにく潮が流れず食い渋ったが、シーズンは来春までのロングラン、今後の好転に期待したい。
![釣行の写真]()
平均サイズは30cm前後
出典:
知っ得!エサ取り対策にはワーム
今回はエサ取り対策として青物などで使うオキアミ型のワームを使ってみた。
検証時間が短かったため食いのよし悪しについてはデータ不足だが、一応エサ取りにやられることもなくアマダイ以外の魚はヒットしてきた。
ワーム自体に浮力があるので使用する際はガン玉を装着するといいかも。
![釣行の写真]()
いい日はトップで5~6尾釣れることもある
出典:
釣りを趣味にして本当によかったと思う。
それは新鮮でおいしい魚や、魚屋ではめったに手に入らない高級魚を自分で釣ることができるからにほかならない。
アマダイもそんな魚の一つで、スーパーではなかなか売っていない希少な魚だ。
それなら自分で釣ってやろうと9月中旬に相模湾湘南片瀬港のゆうせい丸に釣友と足を運んだ。
好スタートが一転・・・
ゆうせい丸は8月上旬からスポット的にショート船で出船しており、トップで7~8尾と今シーズンもまずまずの滑り出しだった模様。
ちなみに10月1日からは一日船に変更になるとのことだ。
取材日は3連休初日の土曜日とあって乗船者は私たちを含めて15名とほぼ満席状態で6時40分に出船となる。
10分ほどでエンジンがスローダウンしたのは江ノ島沖。
「水深は72m。準備のできた人から始めてください」とさっそく開始の合図が出た。
アマダイのタナはオモリを海底から1m上げたところが基準となるが、道糸の角度から潮が流れていないと判断した船長は続けて「底から1.5mを基点に誘って」と高いタナを指示した。
私は全体が見渡せる船の突端に移動して左舷ミヨシの成沢さんの誘い動作を撮影していると、その穂先がググッと絞り込まれた。
幸先よく1投目からアマダイがヒットし30cm級が釣れ上がる。
それを写真撮りしていると、「こっちも釣れたよ」と声がかかり振り向くと右舷ミヨシの小川さんが38cmのアマダイを釣り上げていた。
小川さんは次の投入でも25cmと小ぶりながらアマダイをゲット。
するとアマダイ初挑戦とのことで私が出船前にレクチャーした大村さんが28cmのアマダイを取り込む。
「いや~。記者さんに教わったとおりにしたら釣れちゃいましたよ」と満面の笑みで写真に収まっていただいた。
しかし、どうも活性が低いのだろう、食い込みが浅く、アタリがあっても船内スッポ抜けが頻発している。
釣友の塙君も、「なんであのアタリで掛からないの?」と困惑顔だ。
確かにこれまで釣れ上がったアマダイを見るとどれも口の皮一枚に掛かっており、この現象がこれから始まる厳しい釣りを暗示していたのかもしれない。
そして、朝イチの好スタート以降は全くアマダイのアタリがなくなってしまう。
本来アマダイ釣りはエサ取りとの戦いでもあるのだが、仕掛けを回収しても、付けエサがそっくりそのまま戻ってくる。
原因は全く動かない潮と波一つ立たない無風状態、加えてギンアナゴやイッテンアカタチが頻繁に釣れることから底潮がかなり濁っているのだと思われる。
船長もアマダイを釣ってもらおうとポイント移動を繰り返し、少し深めの水深100mラインもリサーチしたのだがなかなか好転しない。
それでもポイントによってはアカボラや小型のアラ、イトヨリ、20cm未満のアマダイが連続してヒットしてくる場面もあった。
![釣行の写真]()
ビギナーからベテランまで人気がある
出典:
Tackle Guide
仕掛けは全長2mの2本バリを基本に潮が緩いときは1.4~1.6mのショートタイプ、速ければガン玉を装着するといい。
竿はエサ取りのアタリも分かる穂先がしなやかなタイプが使いやすい。
ゲストのオンパレード
その後も良型のアマダイは姿を見せることなく残り時間も2時間を切ったところで私も竿を出してみた。
サミングをしながら仕掛けを海底まで送り込むと、ほとんど糸フケは出ない。やはりまだ潮の動きが緩慢なようだ。
着底後に海底をオモリでトントンと4~5回たたいて振動と砂煙を立てる動作を行う。
アマダイは砂泥地に巣穴を掘り、穴から頭を出してエサがくるのを待ち構えている。
時にはエサを求めて巣穴から出てくる場合もあるが、行動範囲は天敵からすぐに逃げ込める狭い範囲となる、縄張り意識の強い魚だ。
それだけに砂煙が上がると「なんだなんだ?」と近寄ってくる習性があるため、この海底をたたく動作が有効だとも言われている。
その後1m巻き上げたところでクイックイッと小刻みに穂先をシェイクしたら食い込む間を与えるためにステイ。
そしてゆっくりと竿を頭上一杯にリフトするが、このときにヒットするパターンが多いので穂先の変化に神経を集中。
この一連の動作を何度か行ったら海底より3~4m巻き上げてスローで落とし込み、上を向いて落ちてくるエサを待っているアマダイにエサの存在をアピールさせる。
するとググッと明確な魚信がきたのだが、活性が低いのか食い込むまでいかずハリ掛かりしなかった。
次のアタリでは見事に掛けられたのだが、巻き上げ中に常に暴れているのでアマダイではないと思ったとおり、釣れ上がったのはイッテンアカタチのダブルでガッカリ。
その後は巻き上げ途中でスッポ抜けと、最後は何かにハリスを切られてジ・エンド。
釣果はアマダイ0~3尾で「今シーズンで最悪」と船長は嘆いていたが、2日後にはトップ11尾と復調しており、これから迎える本格シーズンは十分好釣果が期待できるだろう。
船宿information
相模湾湘南片瀬港 ゆうせい丸
0466・27・8309
備考=出船6時半。
無料駐車場あり
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隔週刊つり情報(2023年10月15号)※無断複製・転載禁止