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茨城サイズは30cmオーバー!! 水温低下で数釣りの大チャンス

隔週刊つり情報編集部

本来ならお盆過ぎから浅場の秋シーズンが始まる茨城エリアのフグ釣りだが、今年は高水温の影響かやや遅れ気味のようだ。

鹿島港の不動丸から出船したのは8月下旬。

ウネリが続き食い渋ったが、釣れれば30cmオーバーのご当地サイズばかりだった。

当日は水深30m前後を狙ったが、今後水温が低下すれば20m以浅に群れが入ってきて数釣りしやすくなる。

フラットで根掛かりしにくいポイントが多いので、ビギナーにも釣りやすいのがうれしい。

これからトップ50尾以上の大釣りも珍しくないのがこのエリアのフグ釣り。

今後の動向に注目したい。

釣行の写真

▲とにかくサイズがいいのがうれしい。この日はほとんどが30~35cmクラスだった

オモリのカラーセレクト

10年ほど前、産卵期の茨城のフグ釣りで、常連さんが「白オモリがいいよ」と教えてくれたことがあった。

なんでも産卵期のオスフグはメスの腹ばっかり追いかけてるから、白いオモリに寄ってくるんだそう。

ほんまかいな?と半信半疑で聞いていたのだが、その日は確かに白オモリを使っている人ばかりがよく釣れた。

以来、私のフグ道具箱にはパールホワイトのオモリを常備している。

では、白オモリが万能かといえばそうではなく、夜光グリーンがよい日があったり、金ピカがよい日があったり、はては色は関係なく食ってきたりと、フグの好みは気難しい。

おそらく天候や潮の明暗、そのときに食べているエサによって好みの色が変わるのだろうと思う。

今日はこの色か、とオモリを選んで釣るのもまた楽しい。

釣行の写真

▲筆者も撮影の合間に竿を出して良型ゲット

昭和の時代からフグ釣りが盛んな東京湾や外房大原に対し、茨城エリアのフグ釣りは比較的歴史が浅い。

乗合が始まったのは私の記録を調べると2006年ごろのようだ。

もともと鹿島~大洗の船宿では、秋口に胴つき仕掛けのハナダイ釣りが盛んであった。

そのハナダイ釣りの外道にフグがけっこう交じるというので、大原でやっているカットウ仕掛けでアオヤギをエサに狙ってみたところ、40cm級の大型ショウサイフグがバリバリ食ってきたのがルーツだと聞いたことがある。

当時は私も鹿島や大洗に何度か通ったが、大型フグがほぼ入れ食いでクーラーにあふれるほど釣れたこともあり、魚影の濃さに驚いたことを思い出す。

当時は魚影が濃かったこともあり釣り方は雑だった。

エサさえ付いていれば、底に落とすと道具も腕も関係なくフグは食ってきた。こんな簡単な釣りはほかにないんじゃないか、というくらい釣れたのだ。

しかし、さすがに爆釣状態は何年も続かず、クーラーに入らないほどの日はだんだんと減り、いい日でトップで30尾前後という釣果に落ち着いてくる。

その釣り方も、ひたすら空合わせを繰り返す大雑把な釣り方から、小さなアタリを取って合わせて掛ける本来のカットウ釣りに変わっていった。

釣趣という点では、昔の簡単な釣りより現在の繊細な釣りのほうが面白いと感じる人も多いだろう。

ただ、昔も今も変わらないのは茨城サイズと呼ばれる40cm級の良型フグで、現在でも十分にその強烈な引きを期待できる。

釣行の写真

▲静かに待ってアタリを取っていった

第1号は40cmクラス

鹿島港の不動丸は、ほぼ周年にわたってフグ乗合を出している。

例年ならお盆が過ぎたころは高水温も一段落して、徐々に数が出てくる時期なのだが、今年はお盆に関西を縦断した大型台風7号の影響でウネリが高くなってしまい、例年釣れている灘寄りポイントは底荒れで食わないとのことだ。

菅原靖人船長が選んだのは港から小一時間ほどの大竹沖、水深は30m前後とフグ釣りとしては深い場所だ。

「灘(岸寄り)の砂地にはまだフグが着いていないんですよ。今はここいら中心に狙ってます」と話す。

海底は小石でたまにオモリが引っ掛かるが、竿を振ってやると外れることがほとんどで、根掛かりで仕掛けを失うことは少ない。

エサは冷凍のアルゼンチンアカエビが10匹配られる。

別売りになるが、そのほかにも冷凍のアカガイとホヤが積んであり購入できる。

私は使ったことのないエサだが、船長いわく「ホヤはけっこう食いもエサ持ちもいいですよ、アオヤギよりもいいかもしれない」とのこと。

昨年まではアオヤギをエサにしていたが、価格高騰で現在はどこの船もエビエサを使っている。

食いについてはアオヤギよりもエビのほうがよいという人も多い。

違いはアタリの出方で、アオヤギは比較的明確にコツコツと出るのに対し、エビエサは小さくコツンと出ることが多い。

小さなアタリを見逃さないよう、竿先に集中する必要がある。

最初に竿を曲げたのは仲乗りさんだった。

竿先がガンガンと気持ちよくたたかれている。先糸をつかんで抜き上げられたフグは40cm近い茨城サイズと呼べる大型だ。

深場を攻めると数はそれほどでないが、このサイズが中心になるのがうれしいところだ。

このサイズなら5尾も釣れば食べるのには十分な量になるのだが、そううまいことはいかない。

この日は潮がほとんど動かず、フグの活性はすこぶる悪いようだ。

アタリは少なく、エサもかじられないまま上がってくる。

船長は次つぎに実績のあるポイントを回っていく作戦に出た。

不動丸の名とは裏腹に、まめに動き回る日となった。

しかし、その攻めの姿勢が功を奏したか、大ドモの釣り人に何やら大物がヒットした。

仲乗りさんが差し出したタモに収まったのは、ビーチボールほどの大きさがある白い球体だった。

これがなんと4.5kgの大トラフグ。

このサイズのトラフグが膨らむと怖いくらいの迫力だ。

エサ

(上)支給のエサはアカエビ(10尾)(下)船長がおすすめする別売りのホヤ、アカガイ

エサ

(左)オーソドックスなアカエビのエサ付け(右)常連さんは持参のアオヤギをミックスしていた

豆知識 フグ処理の資格色いろ

釣ったフグはさばいてくれ、身欠き(身と骨の状態)だけを持ち帰らせてくれる。

船宿でフグを処理するには専門の資格が必要だが、この資格は国の法律ではなく都道府県の条例で認可しているため各県によって違いがある。

千葉県ではふぐ処理師、茨城県では遊漁船フグ取扱者、神奈川県ではふぐ包丁師、東京都ではふぐ取扱責任者と自治体ごとに資格名称や処理施設の条件などが変わってくる。

資格名称は異なっても、調理しやすい身欠きフグを持ち帰らせてくれるところは各地共通だ。

家に戻ってからの調理が楽なこともフグ釣りの大きな魅力だ。

2度目で合わせが決まった!

私もなんとか型を見たい。

竿先に集中しながら誘いと待ちを繰り返していると、微かな、ほんの微かな振動が竿先に伝わった。

すかさず合わせるも空振り。

そのまま待つと次のシグナルがきて、今度は合わせが決まった。

竿先が激しくたたかれる快感に酔いしれる。

これは間違いなく本命の引き、35cmのショウサイフグだった。

日が高くなるにつれ、徐々に潮が効き始め全員が本命の型を見た。

そして沖揚がりまであと30分ほどの時間に私の竿にアタリがきた。

今度は竿先をわずかに押さえ込むようなモタレのアタリだ。

反射的に合わせを入れると竿が止められ、会心の合わせが決まったように思えた。

直後、フグが首を振るような引きが伝わってきて、竿先からフッと力が抜けてしまった。

ハリ外れか?いや、そんなはずはないと仕掛けを上げてみると、ハリスがスッパリと切られていた。

船長いわく、その切られ方はトラフグじゃないかなとのこと。

手応え十分だっただけに魚の顔を見たかった。

残り時間は少ないが、仕掛けを作り直して投入するとすぐにアタリがあり、ショウサイフグが連続して釣れ上がる。

釣果は2~5尾、潮が動かず決してよい釣果とは言えないが、茨城らしい大型がそろったのでお土産になった。

しかし取材日は不調の底だったようで、翌日からは釣果は好転、2日後にはトップで50尾の大釣りも飛び出した。

ウネリが収まって海が落ち着き、浅場の砂地に群れが固まり始めたのだろう。

不動丸の攻めるフグポイントは、北は那珂湊沖、南は波崎沖と広範囲にわたる。

水温がさらに下がれば鹿島前の根にフグの反応が着くこともあり、そういうときに当たればさらに好釣果が期待できるだろう。

型と数がそろう茨城の秋フグシーズンはこれからが本番だ。

釣行の写真

▲4.5kgのトラフグも上がった

船宿information

茨城県鹿島港 不動丸

0299・95・6725

備考=予約乗合、5時出船。

テンヤマダイ、ルアー青物、夜マルイカへも

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