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自己記録更新の大チャンス 初夏のカワハギは型ぞろい

隔週刊つり情報編集部

カワハギは秋~冬の釣り物というイメージが強いが、周年出船しているエリアもある。

その代表格が三浦半島久比里。

本来、産卵を控えた春~初夏にかけては最も食い渋る時期だが、どういうわけか今年は5月になってもトップ15~20枚とこの時期にしては数釣れている。

もちろんアタリ自体は盛期に比べ少ないものの、釣れれば20cm以上の良型ぞろい、カワハギファンなら一度は釣ってみたい30cmオーバー、いわゆる「尺ハギ」も毎日のように顔を出しているとなれば、これはもう期待するなというほうが無理というもの。

釣り場は潮具合により鴨居沖、久里浜沖、下浦沖などを攻め分けるが、いずれも水深は15~20mと浅いから、カワハギ独特の金属的な引き味も存分に楽しめる。

この好況がいつまで続くかは分からないが、自己記録を更新するビッグチャンスであることは間違いない。

釣行の写真

(上)25cm級は当たり前(下)季節ごとに楽しみ方があるのもカワハギのいいところ

キャッチ&イートなら神経絞め

産卵を控えたこの時期は釣ったカワハギをリリースする人もいるが、もちろんおいしくいただいても問題ない。

サイズのいいカワハギは肝も大きく、身質もいい。

刺身で食べるなら血抜きはもちろん、神経絞めしておくことをおすすめする。

カワハギ釣りは秋~冬の釣り物と思っていませんか?

確かに食いが立ち数が釣れるのはそのころで、また肝パンと呼ばれるほどに肝が肥大化し、グルメ釣り師を喜ばせるのも秋口から冬のカワハギだ。

最近は8月から剣崎沖が解禁になることもあって夏ハギもそこそこの人気だが、今の時期(春~初夏にかけて)のカワハギ釣りは、一般の沖釣りファンからは忘れられた存在となっている(かくいうワタクシも秋冬シーズンが終わるとカワハギ道具は棚の奥深くへと仕舞い込んでいるのだが……)。

しかし、ご承知のとおりカワハギ釣りのメッカ三浦半島久比里では周年カワハギ乗合が出船していて、平日でもけっこうな釣り人が集まっているのだ。

初夏のカワハギは釣れれば良型ぞろい

この時期メスのカワハギは抱卵中で産卵を間近に控えている。

乗っ込みマダイに代表されるように、産卵前に荒食いを見せる魚もいるが、カワハギは逆。

アタリの数自体少なくなるし、いつも以上にアタリは小さい。

エサをついばんでもちょっと気に入らないと食うのを止める。

気難しいことこの上なく、一年で最も難しい時期ともいえる。

ただでさえテクニカルなカワハギを一番難しい時期に釣る。

そこに喜びを感じ?

足繁く通う釣り人を親しみを込めて「変態カワハギ師」「ドMハギ師」と呼ぶとか呼ばないとか。

冒頭からマイナス要素の話でスタートしたが、この時期ならではの魅力もある。

それは型がいいこと。

ワッペンはおろかリリースサイズはほぼ皆無。

釣れれば25cm級の良型ぞろいで尺ハギもかなりの高確率、自己最大記録更新を狙うには最大の好期でもあるのだ。

今回は難しくてマニアック、だけどやっぱり面白い、そんな初夏のカワハギにスポットを当ててみたい。

初夏のカワハギの特徴

「この時期の釣り場は鴨居、久里浜、下浦沖がメインで、潮の具合によってその日のポイントを決めています。以前は水温が上がると湾奥にいたカワハギが剣崎辺りへ移動する傾向があったんだけど、最近は状況が変わって下がっても下浦までって感じがしています」とは取材した久比里の巳之助丸で連日カワハギ乗合の舵を握っている臼井浩喜船長。

ポイントの水深は15~20mと浅く、底質は砂~砂泥で所どころ小さな根が点在しているような所で、根掛かりは少ない。

今期の状況については「今年は割といい感じですよ。普段の年だとこの時期は10枚釣ればまずまずって感じだけど、今年はトップ15~20枚の日が続いてますからね。あとカワハギの状態もいいですよ。例年痩せているのが多い季節だけど、今年は厚みのあるマッチョなヤツが多いです」と話してくれた。

久比里地区では毎年カワハギの稚魚放流を実施していて、今年も2回に分け約2万匹を放流予定(1回目は5月10日に実施済み)とのこと。

カワハギの稚魚はほかの魚に比べ単価が高いと聞く。

その努力には頭が下がる思いだが、ここ数年の好釣ぶりを見ても効果は着実に出ているようで、釣り人としては大変にありがたく思う。

だからというわけでもないが、最近はカワハギをリリースする釣り人も増えている。

小型のみならず良型でも抱卵中のメスを中心に積極的にリリースしているのだ。

「最近はリリースする人も多くなりましたよ。とくにマニアなお客さんに多いかな。資源保護の意味でうれしいですね。でもキャッチ&イートで持ち帰って食べるのも大歓迎ですよ」と船長。

この時期のカワハギでも型がいいせいか肝は大きい。

身質もよく食べても盛期に遜色なくうまいのだ。

もし刺身で食すなら血抜きの後に神経絞めをして持ち帰るのがおすすめだ。

死後硬直を遅らせる効果があり、刺身にしたときに舌触りが滑らかでうま味が強く感じられる。

バリバリ釣れているときには難しいが、アタリが少ないこの時期は絞める時間がゆっくり取れるのもいいところだ。

なお、リリースする際には釣れた直後の元気なうちに戻すこと。

エア抜きをしてあげればなおグッドだ。

釣行の写真

(左)若干軟らかめの竿のほうがいい様子(右)ダブルもあった

大型に備えた準備を

タックル&仕掛けに関しては、基本的には秋~冬シーズンと同じでいい。

ただしいくつか意識したほうがいい部分もある。

まず竿に関して船長にアドバイスをもらうと、「今のカワハギの捕食スピードに合うのかな?軟らかい竿のほうが掛け損ねが少ないように感じますね。掛けてからのバラシも少ないようだし」と教えてくれた。

もし調子の違う竿を何本か持っているなら軟らかめをチョイスするか、複数持参して釣れ具合により使い分けてみるといい。

ハリは大型に備え大きめがいい。

折れたり伸ばされたりも時折見受けられるので、強度面でも信頼のあるハリを使いたい。

大きいハリは掛かり所をよくしスッポ抜けを防止するというのが一番のメリットだが、ほかにも大きなハリだとエサのアサリを2~3個付けることも可能で、アピール力アップが狙える。

ハリス長に関しては最近流行の長ハリス(8~10cm)が違和感なく食い込めるのか、有効なことが多いので仕掛け中に1本は必ず交ぜたい(すべて長ハリスでも可)。

なお、尺ハギのヒットに備えマイダモもあったほうが安心。

もちろん船にもタモは用意されているが、尺ハギは意外と重いだけで上がってきて、海面で姿を見てビックリ!なんてこともある。

そんなときでも手の届くところにマイダモがあると安心だ。

またエサをクーラーに仕舞うための密閉容器もあると便利。

これから気温が上がる季節なのでエサの管理にも気を配りたい。

100均エア抜きツール

リリースする際にはできればエア抜きをしてあげたい。

専用ツールとして市販品もあるが、私は100均で売っている化粧品用のスポイトを加工し使用している。

針状の金属部分だけを使うが、先端は丸くなっているので、ヤスリ(フックシャープナーで可)で削って尖らせればOK。

カワハギだけでなくマダイやカサゴ釣りなどでも重宝する。

安全に持ち運ぶためのカバーには、これまた100均の「IHすきまガード」なるものがサイズもピッタリで抜け落ちもなくおすすめだ。

じっくり長めに待って釣っていこう

カワハギの釣り方は人それぞれのスタイルがあり、どのように釣るのが正解か一概には言えないが、船長に基本的な釣り方を聞いてみた。

「誘いはアピールが大事ですから大きくやってもいいですけど、その後はゼロテンで静かにアタリを待つ。待ち時間も普段より長めにじっくりと待つのがいいですよ。アタリに対しても早合わせはダメですね。掛かりも悪いし掛かってもバレることが多くなります。アタリに対して一呼吸待って聞き合わせ、竿に乗せていくイメージがいいですね」とのこと。

毎日釣っている人を見ている船長のアドバイスだから、参考にしていただきたい。

なお、今の時期は触りなどの前アタリが出ることは少なく、ユラユラさせているだけで食ってくるなんてことも少ない。

仕掛けをしっかりと止め、カワハギにエサをじっくり食う間を与えてやることが大事で、集魚板や中オモリを使い若干テンションを抜いたりたるませたりの釣り方も有効とのこと。

合わせのタイミングは人によってどのアタリを取っているのか、取れているのかで違ってくるが、私の場合、取材日はカチッ!と硬質なアタリ、いわゆる「噛みアタリ」が出て即合わせにいったら、普段なら高確率で掛けられるはずなのに掛け損ねや巻き上げ途中のバラシが連発した。

船長のアドバイスどおり最初のアタリはスルーして、カツッカツッ!の食い込みアタリで聞き合わせていくとバラシは少なくなった。

アタリが小さく食い込みが遅いという、この時期ならではの特徴を意識して釣り方をアジャストしていこう。

INFORMATION

三浦半島・久比里 巳之助丸

046・841・1089

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