いよいよ夏本番だ。
夏と言えばスルメイカ釣りは外せない。
炎天下に大粒の汗をかきながら釣り上げたスルメイカを船上干しにする。
家に帰ってひと風呂浴びた後に、船上干しを肴にキンキンに冷えたビールをグビグビと一杯・・・う~んたまらないっ!
少し模様がよくなってきたとの情報もあり、7月2日に三浦半島長井港のはら丸へ釣友の米光さんと釣行した。
時間を分けて出船
はら丸は現在5時出船と6時出船の時間差でスルメイカ乗合を出しており、私たちが乗るのは6時の船。
この時期のプラヅノは14cmにするか18cmにするか迷うところだが、「どちらでも大丈夫ですよ」とおかみさんに言われたので両方の直結仕掛けを準備しておいた。
受付を済ませて待合室に行くと、時間待ちの常連さんたちが釣り談義の最中。
その輪に加わって情報収集を行う。
「年末にスルメイカの模様がよかったときに1回で22点掛けを達成した」と言う常連の今野さんの武勇伝には驚かされたが、みなさん和気あいあいの時間を過ごし、5時になったところで船へと向かった。
当日の乗船者は私を含めて7名。
準備が整ったところで早めの5時半に出船。
5時船より30分遅れの出船だが、この30分の差が釣果に影響するとはこの時点では思わなかった。
沖に出ると予想より向かい風が強く、「鈴木さん、ミヨシにいると跳ね上がりで腰を傷めるから後ろに回って」と原船長に言われたとおり、次第にバタバタと船は波でたたかれ水しぶきが降りそそいでくる状態になる。
最初に到着したポイントは洲ノ崎沖の水深195m。
潮回りを済ませると、「タナは海面から150~190mです」とのアナウンスで仕掛けが一斉に投入された。
スルメイカの仕掛けはブランコ仕掛けと直結仕掛けがあるが、米光さんと右舷トモ2番の苑田さんはスルメイカ釣り初挑戦だったのでブランコ仕掛け、ほかの皆さんは直結仕掛け。
プラヅノのサイズは全員14cmをチョイスしていた。
直結仕掛けの利点はサバに邪魔されにくく、仕掛けのトラブルが少ないのでツノ数を増やして多点掛けができる。
難点はバラしやすく初心者には扱いが難しいこと。
ちなみに直結仕掛けは、デッドスローで巻き上げつつ、時折アクションを入れるのが最近の主流の釣り方になっている。
1投目から右舷トモの加藤さんがリーリングを開始。
乗った水深を伺うと170mとのこと。
手際のよい取り込みで抜き上げたのは胴長25cmのスルメイカでケイムラのツノに乗っていた。
すると、ブランコ仕掛けの苑田さんも「僕にも乗ったみたいですよ」とリーリングを開始。
釣り上げたのは胴長28cmのスルメイカで「人生で初イカです」と実にうれしそうだ。
こちらはピンクのツノに乗っていた。
ここで潮回りとなり、「130~180mを探って」との合図に再投入すると、左舷ミヨシの今野さんとその隣の田木さんが同時にイカを乗せた。
とくに田木さんは竿の曲がり具合から多点掛けしているようで、ギュンギュンと竿が絞り込まれる。
初めに今野さんが1杯取り込み、次に田木さんの仕掛けが上がってきたのを見ていると、ゾロゾロと連なってスルメイカが上がってきた。
海面で1杯バレたものの見事に4点掛けを達成。
それを写真撮りしていると、「裏でも上がったよ」と船長が教えてくれたので右舷に回り込む。
加藤さんが4点掛けを達成して恵比寿顔だ。
当日の主な釣 り場は洲ノ崎沖の水深190m前後。
出典:
オモリは120と150号を状況で使い分ける。プラヅノは14~18cm。
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反応が宙層に持ち上がった早朝は底から40mの範囲を探った。
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多点掛けの取り込みはイカ釣りフリークの腕の見せどころ。
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移動が速いスルメイカは合図と同時の即投入が鉄則。
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胴長30cm級。このサイズになると重量感が違う。
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二枚潮に大苦戦
出だしは快調、今日は船上干しの長のれんができるだろうと思っていた。
ところが、しばらくして二枚潮になってしまうと乗りが突然ピタリと止まってしまう。
二枚潮を嫌ってか指示ダナの幅も15mほどと狭くなり、底付近にイカが沈んでしまった様子。
魚探に反応はあるもののまったく乗る気配がない。
船長も流し直すたびにタナを教えてくれるが、水深より道糸が30~40mも出てしまうので、皆さん着底させてから30mほど誘い上げているようだ。
船長もここで見切りをつけて沖ノ瀬に向かったが、こちらはさらに潮が速く1投したのみで再び洲ノ崎沖へとUターンした。
しかし状況は変わらず二枚潮に悩まされ続けることになる。
二枚潮の発生原因は風によるものもあるが、上層と下層の塩分濃度や温度差による場合もあり、当日は鴨川の海水温が14度と前日までより低くなったとの情報からすると、恐らくこの日の二枚潮は温度差によるものと思われる。
潮変わりでもう一盛り上がりを期待したが、残念ながらそのまま沖揚がりとなった。
本船の釣果は0~6杯と大苦戦となったものの、5時出船組は朝の時合に数をのばせたようで7~28杯の釣果を上げていた。
このような状況のため私は今回竿を出さなかったが「持っていきなさいよ」と常連さんたちから船上干しのお裾分けをもらい、おいしくいただいた。
スルメイカのトップシーズンはこれから。
皆さんも船上干しを作りに釣行してみてはいかがだろう。
シャクリの基本は大きく力強く。
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朝イチの流しでいい反応に当たってベテラン2名が4点掛け。
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余裕ができたら船上干し。潮風で乾かすと実に美味。
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知っ得!熱中症対策は万全に
釣りをして熱中症にならないためには、日焼け止めクリームや冷水スプレー、スポーツドリンクに濡れタオルなどを忘れずに準備しよう。
前日は十分な睡眠をとって健康管理に努めるのも大切。
飲み物は余るくらい持参したい。
出典:
Tackle Guide
ひと潮ごとにスルメイカは大きくなるので、今後はプラヅノのサイズは18cmをおすすめする。
イカリングは仕掛けのヨレ防止にもなるため装着してもよいが、混雑時はオマツリの原因にもなるので、状況によって装着するか判断していただきたい。
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