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夏場のヒラメ釣りの疑問を解決!生きエサはどう扱う?捨て糸の長さ別の特徴は?(長栄丸/銚子外川港)

隔週刊つり情報編集部

ヒラメ釣りは地域や船宿(船長)により釣り方は様ざま。

今回は、ヒラメ釣りのキモとなるイワシエサの扱いと、釣り場などで長さが変わるヒラメ仕掛けの捨て糸長について考えてみた。

イケスからオケに入れるイワシは2匹がベスト

ヒラメ釣りでは生きエサを大事に扱うことも釣果を左右する大切なテクニック。

主なエサである「イワシ」の語源には諸説あるが、水から出すとすぐに弱ってしまう魚であることの「よわし」が「いわし」となったという説がある。

ことさら水温が高くなる夏場はイワシが弱りやすいので、エサの取り扱いには気を配りたい。

まず、イケスからすくうときは少量を素早くすくい、タモで追いかけ回さないこと。

オケの大きさにもよるが、一度にたくさん入れると酸欠で弱りやすいので2匹くらいがベスト。

エサの付け方は左ページのとおり様ざまだが、自分が付けやすい方法が一番。

コツはイワシをつかんだら持ち替えないことだ。

長い捨て糸長の謎

ヒラメの仕掛けはシンプルな胴つき1本バリで、幹糸は7~8号を1m、ハリスは5~6号を60~80cm、捨て糸は4号で40~50cmが標準的な寸法になる。

ちなみに釣具店に並ぶ市販のヒラメ仕掛けは、おおむねこの仕様にあてはまる。

ところが、6月1日にヒラメが解禁した銚子エリアなどでは、捨て糸が80~100cmと長い仕様が標準となっている。

銚子のヒラメ仕掛けの捨て糸が長いのはなぜ?ヒラメの解禁初日、取材で訪れた銚子外川港・長栄丸の木村真喜雄船長に尋ねてみた。

「50年以上前になるかな。ヒラメ釣りのエサで生きイワシが入荷するようになった当時は、まだヒラメ竿がなかったからエビハナダイ用の竿を使っていました。先調子で硬めのエビハナダイの竿でヒラメを釣るために考えられたのが捨て糸が長い仕掛けなんです」

当時の銚子外川港の釣り船は、リール竿を用いたエビエサのハナダイ釣りが盛んだったという。

一方、生きイワシが使われる以前のヒラメ釣りは、ヒラメテンヤに塩漬けのイワシエサを縛った仕掛けを用いた手釣りが主流で、玄くろうと人好みの釣りでもあったようだ。

「竿が硬いと、アタリがきてもヒラメが食い込む前にエサを放してしまうんです。だからアタリがきたらすぐにオモリを底に着けて、張らず緩まずで糸を送り出しながら、十分に食い込ませてから合わせてました」

木村船長によると、捨て糸100cm、ハリス80cmが当地のヒラメ仕掛けの黄金比。

この寸法でオモリを底から少し浮かせると、イワシエサがヒラメが捕食しやすい適位置を泳ぐとか。

加えて、竿を少し下げればすぐにオモリが底に着くため、イワシにアタックしてきたヒラメに違和感を与えにくい状態で糸を送り出せるという。

「今は竿先が軟らかくて食い込みがいい竿があるから、そういう釣り方をしなくてもヒラメが上がるし、捨て糸が50cmくらいの普通の仕掛けを使う人も増えました。だけどヒラメ初心者には、タナ取りが簡単な捨て糸が長い仕掛けをおすすめしています」

ここからは、捨て糸の長さの違いによる仕掛けの特長を考えてみたい。

イワシエサの付け方

イワシを弱らせないように手早くエサ付けできれば一番だが、ヒラメが食いつく前にエサが外れてしまっては元も子もない。

慣れるまでは、ていねいにハリを打つことを大事にしよう。

イワシエサの投入

捨て糸が長い仕掛けと短い仕掛けの特長

ヒラメの仕掛けは36ページ図のとおり。

大きく分けて、捨て糸が90~100cmと長い仕様、40~50cmくらいの一般的な仕様、20~30cmと短い仕様になる。

図1は一般的な仕様の仕掛けでのタナ取りの一例で、通常は底から50cmほどオモリを持ち上げて待つのが基本となる。

●捨て糸が長い仕掛け

捨て糸が長い仕様の仕掛けは、銚子エリアのほか、南房や東伊豆などで用いられる。

捨て糸が長いタイプの一番の特長は、木村船長が言うとおり「タナ取りが簡単」なことだろう。

着底後、竿を斜め下に構えて糸フケを取り、竿先を少し持ち上げてオモリを底から浮かせればタナ取りはOK。
 
ヒラメ釣りでのタナというのは、エサのイワシをどの層で泳がせるかを考えて決めるのだが、ほとんどの釣り場で標準とされているのは、底から1mほど上をイワシが泳ぐようにすること。

先述したように、木村船長が推奨する捨て糸が100cm、ハリスが80cmの仕掛けでは、底からオモリを少し浮かせればイワシが底から1m付近を泳ぐという。

一般的な言い方で「船の揺れでオモリがトントン底をたたく」状態が、底をわずかに切るタナ取りになる。

例えば起伏の少ないなだらかな海底の釣り場を流すとすれば、その間、オモリが底をたたかなくなれば道糸を送り出し、逆に、底を引きずり気味になったときはリールを巻いて調節すればいい。

なお、タナについては潮の濁り具合によって若干の調節をしたほうがいいこともある。

基本的には澄んでいるときは高め、逆に濁っていたら低めがいいとされるが、その理由はヒラメから見た場合のエサの見つけやすさから。

具体的には潮が澄んでいるときは1~2mがいいとされ、濁っているときは底近くがベストというようなこともある(この場合は捨て糸を短くする必要がある)。

また捨て糸が長い仕掛けの特長として、底が険しいエリアやカジメが生えている所でも、ハリが根掛かるのを軽減できるため、たとえオモリが根掛かりしても、オモリと捨て糸以外は回収できることが多い。

●捨て糸が短い仕掛け

ヒラメの好ポイントとされる所の一つは根や魚礁周り。

こうした所にヒラメが多くいる理由はもちろん、エサとなる小魚が多く居着いているから。

このような場所を釣るとき、捨て糸が短いタイプは竿の上下動である程度は根をかわせるため、海底の起伏が大きい釣り場を狙うときに使いやすいといわれている。

なお、底が平たんで根掛かりが少ない釣り場でも捨て糸の短い仕掛けを使う人もいるが、その理由はタナに対する自由度が高いから。

捨て糸が短ければ、底ギリギリからタナを探ることが可能だ

釣行の写真

捨て糸100cmの仕掛けを使用し、置き竿でオモリが底をトントンたたくタナの取り方で食わせた4kgオーバー。

アタリに即合わせは厳禁。強く引き込んだところで合わせる

ヒラメのあたりは、事前の警告なしにいきなり竿を引き込むこともあるし、ガツガツ、ギュウギュウと杖首を振るだけでなかなか噛み付かない場合もある。

なにしろ、さまざまな餌での釣りにおいてよく言われるように、あたりがあったからといって直ちに一致させるのは頒授。

ほとんどのあたりは、海水中のアンチョビが逃げ惑うような揺れが竿に伝わった後、ガッ、ガッと断続的に竿首が引き込まれる。

しばらくガッガッが続いた後、ギューエッと杖首が力強く引き入れられたら合わせの時。

ここで杖を大きく上げると、ほぼ確実に針が掛かる。

注意が必要なのは、杖を置いている時にあたった場合。竿が激しく揺れるので、すでにハリが掛かっていると思い込むものだが、ここで一致させると多くの場合は抜けてしまう。

まずは杖を手で持つだけにして、杖の頭が引き込まれるまで待つのが確実。

ハリが掛かったら、一定のリズムで巻き取る。

ヒラメを刺激しないように進むことが重要で、慣れてくると大きなヒラメもスムーズに掛かる。

釣行の写真

ヒラメを掛けたら一定のペースで巻き上げる

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