三浦半島剣崎松輪港から出船するあまさけや丸は、常に3隻体制で剣崎沖を中心にマダイやアジ、ワラサなど相模湾の人気ターゲットを心ゆくまで楽しませてくれる老舗船宿。
1名から受け付けているリクエスト乗合も好評だ。
100年以上続く老舗船宿6月はイサキがイチ推し
あまさけや丸が釣り好きなお客さんを乗せるようになったのは100年以上も前のこと。
「あまさけや」というユニークな屋号について鈴木正宏船長に伺うと、船長の祖父の祖父にあたる方が陸に上がると甘酒を売る商いをしていたことがルーツとのこと。
その屋号は代々受け継がれ、現在は4代目の鈴木正宏船長と鈴木裕太船長、そして正宏船長の息子である涼太船長が舵を握り常に3隻体制で釣り人を楽しませる。
また最近は涼太船長の弟の航太さんが助手として加わり釣り人のサポートをしている。
正宏船長に6月以降のおすすめターゲットをたずねると、まずは6月1日に解禁したイサキとのこと。
釣り場は剣崎沖の水深25m前後で20~30cm級主体に楽しめるそうだ。
アジやメジナ、クロダイなども交じり、釣れるイサキは脂がしっかりと乗っていて抜群にうまいという。
例年6~7月にかけては剣崎沖で大ダイが出る時期でハリス5号12mで狙う。
昨年は4~5kgクラスが毎日のように上がり、ハリスを切られたりハリを折られたりしたことが多々あったそうだ。
仲間と大ダイ狙いで船を仕立てるのもオツなものだろう。
この時期はアジ五目も人気を集め、釣ったアジを泳がせて狙うハモノはスリル満点。
昨年は8~10kgクラスのブリがずいぶん上がったという。
今シーズンもすでにワラサやブリが剣崎沖に回遊しているそうなので期待十分。
そのほか今年は好調なマルイカやカサゴなども受け付ける。
3人の船長はいずれも物腰のやわらかい優しい人柄で、実に親切。
リレー釣りの相談にも快く応じてくれるので、皆さんも出かけてみてはいかがだろうか。
鈴木正宏船長に聞きました!マダイ五目のコツ
タナは海面から取るんですが、この釣りで肝心なのはなんといってもこのタナ取りです。
タナがバラバラだとマダイの群れを浮かせることができず、活性を上げることができません。
仕掛けを投入したら指示ダナよりも5mほどビシを沈めて、3~4回コマセを振り出して正確にタナに合わせてください。
で、3~4分待ってアタリがないようなら仕掛けを回収して入れ直してください。
一定の間隔で手返しを行うのがコツで、いつまでも置き竿で待っていては釣れませんよ。
いきなり本命が登場! 勉強会は大盛り上がり
あまさけや丸を訪れたのは5月下旬のこと。
釣具店「キャスティング」の皆さんが勉強会としてマダイ五目で仕立てた船にお邪魔させていただいた。
当日は5時半に出船。
6時から剣崎沖の指示ダナ20mで開始となる。
勉強会なのでまずは全員が船の中央に集まり幹事の向山さんが釣り方のレクチャーを開始。
向山さんが自分の竿を使って釣り方を説明していると突然軟調のマダイ竿が弧を描いた。
なんとレクチャー中にヒットしてしまったのである。
ややあって取り込まれたのは800g級のきれいなマダイで周りから拍手喝采。
これには驚かされた。
全員で釣りを開始すると早々に右トモ2番でヒット。
引きからして良型のマダイと思われたが残念ながらバレてしまった。
その後はサバやアジがポツポツと上がったが本命はなかなか顔を見せない。
ちなみに釣れるサバは40cm級、アジは30~35cm級の良型が中心でいいお土産になる。
状況が好転したのは中盤を過ぎたころ。
指示ダナ30mのポイントで付けエサが頻繁に取られるようになった。
そんなときコマセマダイ初挑戦の山田幸平さんの竿が大きく絞り込まれた。
慎重に巻き上げ、助手の航太さんが差し出すタモに無事収まったのは2kg級のマダイ。
釣った本人は大喜びでメモリアルな一枚になったようだ。
その後は右大ドモで1kg前後のマダイが連発。
30~35cm級のメジナや40cm級のアジも上がったりして、楽しげな雰囲気のまま沖揚がりの時間を迎えた。
6~7月の剣崎沖のマダイは4~5kg級の大型が期待大とのこと。
自己記録更新を目指して仲間と出かけてみてはいかがだろうか。
氷やコマセなどは予約時に伝え船長に用意してもらう。
出典:
朝イチに釣り方のレクチャーを始めた幹事の向山さん。その最中にいきなりのヒット!
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向山さんがキャッチした500g級500g。
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レクチャー中に釣り上げた向山さんにメンバーから拍手が湧き起こった。
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(左)助手の航太さんがタモ取りしてくれるから安心。(右)開始早々に良型のマダイと思われる魚が竿を曲げたが、残念ながらバラシに終わった。
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(左)良型のメジナも釣れた。(右)アジは30~35cm級の良型主体。
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後半に上がった1kg級。
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(左)当日はハリス4号10mの仕掛けを使用。(真ん中)コマセカゴのオモリは80号。付けエサ、コマセはともにオキアミを使用。(右)手入れが行き届いたレンタルタックル完備。
出典:
今回の釣り仲間
取材でお邪魔させていただいたのは、皆さんおなじみの釣具店「キャスティング」のスタッフ勉強会。
幹事は磯子店の向山弘さん。
釣り物はマダイ五目です。
初挑戦で釣りました・・・by 山田幸平さん
当日は釣具店「キャスティング」の勉強会ということで、コマセマダイ初挑戦という人もチラホラ。
そんななか山田幸平さんは初挑戦で見事2kg級のマダイをゲット。
この日の感想を伺ってみました。
「普段はルアーがメインで相模湾のキハダやティップランエギング、サワラなどを楽しんでますが、マダイを狙って釣れたことがうれしいですね。アジやメジナなどのおいしい魚も釣れて今日は大満足です。それとタナは合っているのに釣れる人もいれば釣れない人もいる。奥が深いなぁと思いました」
初マダイおめでとうございます。
これからも釣りに仕事に頑張ってください。
幹事の向山 弘さんに聞きました!優しくフレンドリーな船長がのびのびと楽しませてくれる大好きな船宿です!
「あまさけや丸との付き合いはもう20年以上前からで、今も月イチペースで仕立てて色いろな釣りを楽しんでいます。とにかく船長が皆優しくフレンドリーで、のびのび釣らせてくれると仲間内からも大好評です。マダイやワラサ、カワハギ、イカなどで出船することが多いんですが、お客さん全員に釣果が行きわたるように頑張ってくれる点もうれしいですね」
ご協力ありがとうございました。
釣り船データ
いずれの船も最大で20名まで。「12名までが釣りやすい」と鈴木正宏船長。
出典:
【剣崎松輪港の入口から乗船場まで】
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