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手軽な東京湾のシロギスで親子や仲間とエンジョイ!(進丸/東京湾奥金沢漁港)

隔週刊つり情報編集部

もう間もなく大型連休。

沖釣りに仲間を誘ってワイワイ楽しんだり、子供を連れて家族サービスをするには絶好の季節。

そこでおすすめしたいターゲットの一つが東京湾のシロギス。

湾内は海が穏やかな日が多いので、子供や初心者と楽しむのにうってつけだ。

4月2日、周年シロギスを看板に掲げる金沢漁港の進丸に出かけた。

同船の乗合システムは午前・午後の半日船となっており、実釣時間は正味3時間ほど。

キスの天ぷらがふと食べたくなったとき、私はここの午後船にお邪魔している。

また同船はレンタル品も充実しており、タックル、レインウエア、長靴なども用意されている。

それを利用すれば、初心者でも手軽にピクニック気分で乗船できる。

釣り方も出船前にスタッフが親切ていねいにレクチャーしてくれるので、初心者にとってはありがたいサービスだ。

もちろん、キスをたくさん釣りたい人は割安な料金で午前・午後と通しで乗ることも可能で、午前はキス、午後はライトアジ船に乗り継ぐ(逆もOK)というパターンでも楽しめる。

よもやの食い渋り

暖かくなるにつれてキスの釣果も日に日に上向いてきた。

しかし、当日はサクラも満開というのに北風が強く、まるで冬に逆戻りしたかのような寒さ。

それでも春休みとあって親子2組を含む8名が乗り込み、近藤博信船長の舵で7時半に港を離れた。

航程25分ほどでポイントの中ノ瀬に到着し、水深25m前後でスタート。

早々に左トモ2番の椎野さんがアタリをとらえ、20cm級のシロギスを抜き上げニッコリ。

続けて右ミヨシ2番の大住さんも18cmほどのキスを上げる。

この勢いでバンバン釣れるかと思ったのだが、なかなかペースが上がらない。

生き物は総じて捕食の仕方でその姿を変えるもので、魚に関しても同様だ。

キスはおちょぼ口に長い顔が特徴。

これは砂地に顔を突っ込んで口から海水を噴き出し、現れた虫類などを吸い込んで食べるのに適した体型に進化したのだろう。

したがってキスの生息域は海底付近の狭い範囲となる。

しかし、北風の影響で波立ち船がバタバタしているので仕掛けが底付近で安定せず、食い渋っているのかもしれない。

またキスは海況が悪いと砂の中に潜ってしまうこともあるので、それも影響しているのだろう。

釣友の塙さんも、「アタるけど掛からないよ。キスってこんなに難しい釣りだっけ?」と困惑気味。

おそらく活性が低いので一気にエサを吸い込まないのだ。

そこで、「アタリがきたら即合わせしないで、一呼吸おいて合わせたら」とアドバイスをすると、ようやく22cmのキスを釣り上げた。

そのキスを触ってみると魚体が冷たい。

水温が下がり活性が落ちたのかもしれない。

そんな厳しい中、椎野結斗くんが1尾目を上げて満面の笑みを見せてくれた。

続いて西垣さんが2尾目を上げたのと同時に、息子の佳哉くんもキスを釣り上げたので親子で写真に収まってもらった。

その屈託のない笑顔は「親子で釣りって本当に楽しい」と言わんばかりである。

釣行の写真

(左)釣り場は中ノ瀬の水深25m前後。

釣行の写真

(左)出船前に船長が釣り方をレクチャーしてくれるから初心者も安心。(右)初心者は胴つき仕掛けがおすすめ。オモリ15号、エサはアオイソメ。

釣行の写真

キッズもシロギスの引きを楽しんだ。

スローな誘いが効く!?

右トモに目を移せばベテランの橋本さんが、「今日は本当に渋いですね」と言いつつ23cmのグッドサイズを抜き上げた。

釣り座が空いていたのでスタッフの宮脇麻衣さんも竿を出している。

釣り方は胴つき1本バリ仕掛けを使った船下狙い。

彼女は誘いを入れた後、オモリを底に着けゼロテンションで待つ。

このゼロテンションがエサの吸い込みをよくしてくれるのだが、波風があり船の上下動をかわしながらゼロテンションをキープするのも一苦労。

しばらくして、「小ぶりだけど、ようやく釣れましたよ」と麻衣さんも笑顔で写真に収まってくれた。

「なにやら別の魚みたいですよ」と右トモの橋本さんが巻き上げを開始。

上がってきたのは30cm級のムシガレイ。

残り時間も1時間を切ったところで私も釣りに参加。

仕掛けをキャストして様ざまなアクションを試してみたが、やはり食い気がないのか大きな誘いや速い誘いにはまるで無反応。

コツコツ小づいて誘ったあと、ゆっくりサビくとビビッとアタリがきた。

しかしなかなかハリ掛かりせず、一度掛け損ねるとアタリが途切れる嫌なパターンだ。

それでも3回に1回くらいはハリ掛かりして、ビビビッと心地よいキス特有の引きが手元に伝わってくる。

そして私が6尾目を釣り上げたところで沖揚がりの時間を迎えた。

釣果は16~23cmが一人3~6尾と低調に終わったが、午後船は波も穏やかになりトップで37尾と復調したらしい。 

船長によると、当日の午前船は条件が悪すぎたとのこと。

大型連休のころには釣り場の水深も少し浅くなって数ものびるそうだから、皆さんも声をかけ合って出かけてみてはいかがだろう。

釣行の写真

手軽なシロギスは女性にも人気。

釣行の写真

春休みとあって親子連れが目立った。

釣行の写真

胴つき仕掛けで釣る人が多かった。

釣行の写真

16~23cmと大中小が交じる。

Tackle Guide

仕掛けはテンビン仕掛けと胴つき仕掛けの2種。

胴つき仕掛けは扱いやすくトラブルも少ないので初心者におすすめ。

進丸ではいずれの仕掛けも販売している。

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【隔週刊つり情報(2022年5月1日号)※無断複製・転載禁止】

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