11月12日、外房ヒラメ釣りの一大拠点である大原港を訪れた。
お世話になったのは春日丸さん。
横流しにおあつらえ向きに、当日は南西の強風予報。
通常、沖釣りで強風はうれしくないものだが、こと横流しのヒラメ釣りに関しては別。
とくに大原は地形の関係で南西風に強く、灘寄りでの釣りもウネリなくナギで楽しめる。
さらに風の力でポイントを広く探る横流しには好都合なのだ。
期待どおりにアタリが出ない
右舷ミヨシに釣り座を構え、釣り人5名を乗せて朝5時過ぎに中井徹船長の操船で港を離れた。
当日は成明船長もサポートで同船してくれて心強い限り。
船はゆっくりした速力で航程25分の大原沖の水深16m前後に到着。
まだ暗いうちから釣りを開始する。
予報どおりポイントはけっこうな南西風が吹いている。
大いに期待して釣り始めたが期待どおりにアタリが出ない。
明るくなるにつれ船中ではポツポツとヒラメが上がり始めるが、私にはなかなかそのときは訪れず、すっかり明るくなった。
そしてヒラメの型を見ていないのは、とうとう私だけになってしまう。
そんな中、払い出す流しでついにヒット!
押さえ込むアタリに合わせるとひたすら重い。
しっかり生命反応もあるのでこれはいきなり今シーズンの大原レコードか!?と緊張のヤリトリ。
海面下に褐色の平たいシルエットが見えたと思ったら大きなカスザメだ。
がっかりなオチにめげず釣りに集中する。
横流しの釣り方例
横流しで仕掛けが入り込む側で釣るときはまめに底ダチを取り直してタナをキープ、払い出す側では道糸を出して仕掛けが落ち着いた位置でアタリを待つ。
ハリス調整で2kg
糸の立ち方からして風の強いわりに船は流れていない様子。
どうやら風と潮の流れの向きがぶつかって相殺しているようで、せっかくの風の効果が半減してしまう残念な条件だ。
それならばと強風仕様で1mと長めにしていたハリスを75cmに変更。
すると入り込む流しでコンとアタって、モタレるように穂先が押さえ込まれた。
合わせを入れると手応えも十分、上がってきたのは2kg級のヒラメ。
うれしいサイズだ。
続いて同じく道糸が入り込む流しで立て続けに1kg級のヒラメを追釣。
ハリスを詰めたのが功を奏したのだろう。
中盤にかけて、集中してアタる場面はないものの流すたびに本命のヒラメが上がり、サポートの合間に竿を出していた成明船長も2.2kgをキャッチ。
合わせが決まりヒラメが乗った。巻き上げはヒラメの引きに合わせてゆっくりと。
出典:
ヒラメを海面に浮かせてタモへ誘導し、船長に取り込んでもらう。
出典:
強風時の払い出し限定釣法がドハマリ
後半になると船は灘寄りに移動し、水深8mの浅場のポイントを攻める。
徹船長は浅場の濁りを気にしてどうしようか迷っていたとのことだったが、イワシを獲る職漁船も見えており雰囲気はいい感じ。
このポイントでの投入は入り込む流しからスタート。
ほどなくして1kg級のヒラメを釣り上げると、大きなカマスを吐き出してビックリ。
ヒラメがどう猛なフィッシュイーターであることを再認識した。
ここからアタリが増え、船中ダブルヒットで盛り上がる場面も。
ポイント移動が吉と出たようだ。
風の強さは変わらないものの、終盤になると反対向きに流れていた潮の流れが遅くなり、船の流れ方がよくなってきた。
ハリスを強風仕様に戻し、さらにここで強風時の払い出し限定釣法を実践。
水深10m前後なのでその3倍、30mほど道糸を出してみる。
オモリが底を引きずって激しく穂先をたたくため、アタリを取るにはモタレの目感度が頼りだ。
すると穂先に明確なモタレ。
曲がりが大きくなったところで大きく合わせると確かな手応え、1kg級の食べごろサイズを追加した。
残り時間もわずかとなっていたが、ここからこの釣法がドハマリ。
リリースサイズが1枚交じったものの、なんと3連釣を達成して6枚でフィニッシュ。
釣果も1~6枚とボウズなし。
最後の浅場で大原らしい釣れ具合を味わえて大いに楽しむことができた。
これから水温が下がるとイワシの回遊が本格化するはず。
そうなるとさらにドラマチックな展開になるのが大原沖のヒラメ釣り。
師走のイチ推しターゲットだ。
(左)1流し目でヒラメをキャッチ。(右)アオリイカが釣れるとは珍しい。
出典:
(左)浅場は水深8m前後。(右)イナダやサンパク(イナダとワラサの中間サイズ)も交じる。
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(左)春日丸ではエサ付けは親バリを口掛け、孫バリは背掛けをすすめている。(右)当日配られたエサのマイワシは18cm前後。
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(左)船宿仕掛けはハリス6号85cm、捨て糸50cm。ハリは親バリ角セイゴ18号、孫バリトリプル8号。(右上)オモリは80号が基準。ライトタックルは40~60号で楽しめる。(右下)釣り上げたヒラメがカマスを吐き出した。
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