グルメ番組や房総の旅番組などでも紹介されている内房金谷の金アジを味わいたくて、4月下旬、内房金谷の忠七丸へ向かった。
6時前に船宿に到着すると、笑顔が素敵なおかみさんと気さくな井戸貞雄船長が迎えてくれた。
「今日は前半は上げ潮、後半は下げ潮になるので、2カ所のポイントへ行きます」と船長。
どうやら潮によって釣り場が変わるらしい。
受付を済ませて氷を受け取り、船着き場へ移動する。
6時半過ぎに6名が乗り込んで出船。
私は空いていた左胴の間に座る。
港を出た船は舳先を北へ向けてしばし待機。
やがて同港のアジ船も集まってきて、定刻の7時になると一斉にスタート。
各船が南へ向かって移動を開始する中、忠七丸だけは北へ走り、7時15分には竹岡沖の魚礁周りのポイントに到着。
「水深31mです。魚礁の上だから底までコマセカゴを落とすと根掛かりするからね。海面から30mでコマセカゴを止めて、1m上げてコマセを振り出し、もう1m上げてコマセを軽く振り、28mでアタリを待ってみてください」とのアナウンスで開始。
釣り場は竹岡沖の水深20~30m前後、魚礁に着くアジを狙う。
出典:
(左)船宿仕掛けはハリス2~3号、全長1.8~2mの2~3本バリ。コマセカゴはオモリ80号のアンドンビシ(無料貸し出し)を使用 (右)コマセはイワシミンチ、付けエサはアカタンが配られる。
出典:
ピンポイントの魚礁狙い
私を除く5人が80号のコマセカゴにイワシミンチを8分目ほど詰め、配られたアカタンをハリに付けて投入。
指示ダナで10秒アタリを待ち、アタらなければ30mまで仕掛けを下ろし、再びコマセを振りながら2m上で10秒待つ。
これでアタリがなければ仕掛けを回収し、コマセを詰めてエサを確認して再投入する。
やがてコマセが効いてくると右胴の間の大川さんの竿先がククッ、キュンと入る。
「めっちゃ引きますよ。2尾掛かっているかもしれません」とゆっくり巻き上げると金色に輝く魚体が浮いてきた。
ハリスをつかんで抜き上げたのは35cm級のアジ。
「引きが強いからダブルかと思ったら大きなアジだったのでビックリ」と本命を手にして喜んでいる。
続いて竿を曲げたのは右トモの土橋さん。
慎重にヤリトリしてエイヤッとアジを抜き上げるとポロリ。
「しまった。タモを使えばよかった」と悔しがり、釣り座の横にタモを用意する。
その後すぐにアタリがきて、今度は無事38cmのアジをすくい上げた。
その土橋さんの後ろでは、「アジが少し浮いてきたから、29mからコマセを振りつつ、27mでアタリを待つといいみたい」と言う植田さんが35~38cmのアジをコンスタントに釣り上げる。
ここまでの様子を見て一番驚いたのがアジの大きさ。
35~38cm級が主体で、中小アジは交じらない。
潮がたるんだ9時過ぎからアタリは頻繁になり、船内のあちこちで大アジばかりが釣れ続いた。
その後、潮が止まると船中でクロダイがポツポツ上がり、中でも右ミヨシの藤田さんはアジとクロダイの一荷。
これは珍しい。
(左)大型はタモで確実に取り込もう。(右) 中アジはハリスをつかんで抜き上げる。
出典:
上アゴにがっちりハリ掛かりして上がってきた。
出典:
40cmオーバーが出た
10時半過ぎになると上げ潮が効き始めたので、船長は上げ潮時に有望なポイントへと移動した。
「水深21mです。ここも魚礁の上なので、コマセカゴは底まで落とさず、20mで止めてコマセを振りながら2m上の18mでアタリを待ってみてください」とのアナウンスで再開。
さっそく右トモの土橋さんが38cmのアジを取り込む。
先ほどのポイントで釣れていた魚より体高があり太っていて、これぞ金アジと言わんばかりのプロポーションだ。
12時過ぎ、撮影を終えたところで私も竿を出す。
船長に教わったとおり道糸が2色出たところでピタリと止め、1m巻いてコマセを振り、さらに1m巻いてコマセを振り出そうとすると早くもグングンとアタリがあった。
3号ハリスの仕掛けを使っていたが、想像していたよりも引きが強いためドラグを緩めると、道糸が引き出される。
慎重に巻き上げてタモですくい上げたのは40cmの金アジ。
まさかいきなりこのサイズが釣れると思っていなかったので驚いていると、ほぼ同時にヒットした隣の加藤さんがさらに大きな45cm級の大アジを取り込んだ。
すぐにコマセを詰めて再投入し、コマセを軽く振って18mで待つと、10秒もしないうちに竿先がクンクンとたたかれた。
キュキューン、キュキューンと鋭い引きで上がってきたのは38cmのアジ。
その後同サイズを1尾追釣したところで13時の沖揚がりとなった。
当日は35~45cmのアジをトップ32尾。
私は3尾をお土産に持ち帰る。
帰り道、国道沿いにある金谷のさすけ食堂にできた行列を見て、お目当てはアジフライかな?と考えていたら、無性に食べたくなってきた。
帰宅後、迷わずアジフライにすると脂が乗った身はフワフワ。
素晴らしい味でした。
アベレージは35~40cm級。
出典:
脂が乗って食味も最高。
出典:
知っ得!おすすめアジ料理『アジフライ』
釣り上げた金アジはアジフライにしてみました。
下処理をしたアジに塩コショウで味付けをして小麦粉をまぶし、溶きタマゴをくぐらせてパン粉を付けます。
170度に熱した油の中にアジを入れて3分ほど揚げ、全体がキツネ色になったら取り出して油を切ります。
できたてのアジフライを一口食べると、衣はサクッ、身はフワフワ。
凝縮されたうま味が口の中に広がり絶品でした。
40cm近いので食べ応えも十分です。
アジフライもこの大きさで食べ応え十分、1尾で満腹だ。
出典:
Tackle Guide
標準仕掛けはハリス2~3号の2~3本バリだが、取り込み時に急に走られると2号ハリスが切られることもあり、慣れない方は3号がおすすめ。
ハリ数も2本のほうが扱いやすい。
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