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[動画で見られる! 細山和範の魚料理の真髄(第9回)]タチウオの柚子味噌焼き

隔週刊つり情報編集部

例年よりシーズンが長いことや常磐沖で爆釣するなど、なにかと話題の多いタチウオ。

本シリーズ2度目の題材となるが、今回は香り豊かな柚子味噌焼きを紹介するとともに、鮮度を保つための船上での下処理も加えた。

船上での下処理

釣ったタチウオなら鮮度にこだわりたい。

そこで、 細山さんが実際に行っている船上での下処理を再現。

①釣ったらすぐに血抜き

釣ったタチウオは、すぐにノド元(エラの下部)をハサミなどで切り、海水を張ったバケツに突っ込んで血抜きをする。

②頭を切り落とす

タチウオの歯は鋭いので、血抜きをした後にナイフ、もしくはハサミで頭ごと切り落としてしまう。

③内臓を抜いて鮮度を保つ

釣ったタチウオを氷で絞めて持ち帰っても、3日もしたら「腹が破れた」という経験はないだろうか。

タチウオは傷みやすい魚だけに、頭を落としたついでに腹ワタも取り除いておきたい。

④適度に切り分ける

あとは持参したクーラーの大きさに合わせて適度にカット。

小さな容器なら、尾を切り捨て、短く切り分ければいい。

⑤密封してからクーラーへ

タチウオは小さなナイフとまな板があれば下処理可能。

船上でさばいてしまえば新鮮さを保てる。

適度な長さに切り分けたタチウオの身は、チャック付きのポリ袋などに入れて密封し、クーラーへ。

上から砕いた氷を乗せて持ち帰れば、表面の輝きなども失われない。

刺身などで食するためには、ぜひ覚えておきたい。

タチウオの鮮度を保ったまま持ち帰る方法を動画で紹介。

適度な脂の含有量が、焼いたときにジューシーでやわらかな口当たりになるタチウオの身。

今回は、細山流の焼き魚に味噌の風味と柚子の香りをプラスして紹介します。

料亭では西京味噌などを使用して高級な風味に仕上げますが、ここで製作した細山流の味噌ダレも引けを取りません。

家庭で使われている白味噌が、驚くほど美味しく変身します。

焼き魚用の下ごしらえ

①背ビレの際に包丁目

今回の「柚子味噌焼き」では切り分けた身をそのままの状態で調理してもいいが、ここでは背ビレとそれに続く骨を処理。

まずは背ビレの際に浅く包丁を入れる。

②左右に切れ目を入れる

左右に切れ目を入れた状態を、背ビレの上側から見たところ。

③尾側を確認

次に背ビレを引っ張りながら骨も一緒に抜くが、ここでのコツは尾側を押さえること。

背ビレの付き方を見て尾側を確認。

④包丁で押さえる

背ビレの付け根を包丁の刃元で押さえる。

⑤身を持ち上げる

包丁を持つ手をそのままにし、魚を持ち上げると背ビレと骨が一緒に取れる。

⑥盛る面を確認

焼き魚では隠し包丁、化粧(飾り)包丁を入れるので、盛り付け時の面を確認する。

通常は背を上にし、向かって左が頭側。

⑦隠し&化粧包丁

盛り付ける際の裏面には一筋の隠し包丁、表には三筋の化粧包丁を。

⑧軽く塩を振る

この料理では柚子味噌に漬けて一晩寝かせるが、漬ける前に軽く塩を振り、20~30分寝かせ、水気を浮かせる。

タチウオの焼き魚では、背ビレとそれに続く骨を取り除くと食べやすい。

焼き魚用の下ごしらえを動画で紹介。

柚子味噌焼きの手順(味噌床作り~焼き)

①柚子味噌の用意

白味噌200g、砂糖大サジ2.5、酒とミリン各大サジ1、細かく刻んだ柚子適量。

②味噌と調味料を合わせる

味噌をボウルに入れ、砂糖、酒、ミリンを加える。

砂糖のザラザラ感がなくなるまでよく混ぜ合わせたら、刻んだ柚子を入れ、さらによく混ぜる。

③塩と水気を取る

あらかじめ振っておいた塩を落とす。

せっかく水気を抜いたタチウオの身なので、水で洗わず、キッチンペーパーなどでふき取りたい。

④柚子味噌を塗る

タチウオの身にたっぷりと柚子味噌を塗ってバットなどに並べ、ラップフィルムで覆って冷蔵庫で1~2日寝かせる。

⑤一晩寝かせる

写真右が漬けた直後のもの。

左は一晩寝かせたもの。

時間をおくと味噌がなじんでなめらかになる。

⑥味噌を落とす

味噌に漬かったタチウオの身を焼くが、味噌は焦げやすいので、できるだけ取り除く。

⑦レンジで加熱

ガスレンジなどを使い、強火の遠火、もしくは弱火で焼く。

途中、味噌が焦げていないかを確認するといい。

⑧焼き上がり

こんがりと焼けたら火から下ろし、盛り付ける。

⑨柚子をすり下ろす

最後にすりおろした柚子の皮を散らせば、香りが立ってさらに食をそそる。

これでおいしい焼き魚の完成。

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【隔週刊つり情報(2020年3月1日号)※無断複製・転載禁止】

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