6月から断続的にスタートした関東のヒラメ釣り。
その大トリとも言えるのが12月に全面解禁を迎えた茨城県エリアだ。
今回取材した日立久慈漁港は、11月に部分解禁した南部と異なり12月が正真正銘の解禁日でこの日を待ちわびた多くのファンが押し寄せた。
解禁日、取材した宮田丸は近場の水深30m前後のポイントでスタートすると、すぐに3kg前後の良型がが取り込まれた。
このほか青物、マトウダイなどが数多く顔を出し、さながら高級魚五目の様相に。ヒラメは2~3kg級メインに3.5kgまでを一人1~6枚。
他船では7kgオーバーも取り込まれ好スタートを切った。
すでに岸寄りの浅場にはイワシの反応もあり、大型ラッシュの期待も高まる。
年明けには深場の魚礁周りも狙うようになり、そうなると10kgオーバーのチャンスも出てくる。
![釣行の写真]()
▲3kg級を3枚そろえた
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![釣行の写真]()
▲早い時間に顔を見られて一安心
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オモリでアピール
キラキラしたシートを貼ったオモリや目玉が付いたオモリなどアピール系のオモリを使っている人が多かった。
濁り潮のときなどはぜひ使いたい。
12月1日は茨城県の全面解禁日。
先立って開幕した11月1日は鹿島沖の一部エリアのみの部分解禁だったが、この日からは南部~北部まで広範囲でヒラメを狙うのが可能となった。
かつての日立久慈漁港出船のヒラメは、開幕当初は数より型狙いというイメージで、1月以降は水温が10度以下に低下して徐々に食いが渋くなってしまうことが多かった。
つまり釣期が短い釣り場だったが、近年はこのエリアも水温が高く厳冬期でも12度前後までしか下がらなくなっており、その恩恵かずっとヒラメが食い続けるようになった。
昨年は例年にないほどの数、型のラッシュで開幕。
年が明けてからは浅場では数釣り、沖の深場では特大サイズが姿を出すなど、大ビラメの激アツスポットとして再注目された。
今シーズンは昨年の好調再び、と日立久慈漁港にはたくさんのファンが集結。
取材した宮田丸は12人の釣り人を乗せて6時前に出船。
この日は初日でイワシエサの手配などで時間がかかり、ややゆっくりめの出船となった。
日立久慈漁港出船の船は、シーズン開幕当初は港のすぐ沖から日立港内とも言える近場、さらにやや南下した堤防周りなどを狙う。
宮田丸は迷わずに南下して堤防周りでスタート。
それでも港から航程10分ほどの近場だ。
ONE POINT ADVICE
孫バリは背掛けがおすすめ
海底に障害物が多いポイントでは根掛かり対策のため、孫バリは背掛けがおすすめ。
どうしても腹掛けは孫バリが根掛かりしやすくなりチャンスを逃してしまう。
フラットな場所では腹掛けでOK
本命の後はゲストのラッシュ!
エサのマイワシは中型の最適なサイズが豊富に用意されていた。
水深30m前後のポイントでスタート。
宮田伊佐央船長によると堤防の近くには捨て石が多くあるそうで、ここに大型ヒラメや様ざまな魚が集まるのだという。
海底の起伏が激しいので、着底したら素早く上げないと根掛かりも多い。
タナは1mは上げて、海底の起伏の変化に合わせて調整していく。
開始からほどなくして右舷胴の間で3kg近い良型が取り込まれた。
その後も5分ごとくらいのペースで同サイズが数枚上がる。
とりあえず、最初に狙ったポイントで顔を見られて一安心。
潮の流れと風も適度にあって横流しでしっかりとポイントを探れている。
船が流れるということは、仕掛けが引っ張られることになる。
船下に糸が入っていく側では、糸の出し過ぎに注意。
この日も底を取り直すたびに糸を出してしまうことが原因でオマツリも多かった。
これだとせっかくのチャンスをモノにできない。
やりにくくなったら一度仕掛けを海面まで巻き上げてから投入し直すといい。
6時半ごろに右舷大ドモで強烈なアタリがある。
どうやら青物のようで最後は強引に寄せてタモ取りしたのは6kg近いワラサだった。
このワラサを皮切りに、イナダサイズ、ワラササイズが連発。
青物が一段落したかと思えば次はマトウダイのラッシュが始まる。
アタリがあった時点で「ヒラメとは違う」なんていう表情をしている人はみなマトウダイだった。
40cmを超えるものがほとんどで、これはこれでうれしいゲスト。
青物がヒットした場合は、首振りや横走りなどで判断できるので、分かったら強引に寄せてくる。
ここでモタモタしていると船中で大変なオマツリを引き起こす。
ヒラメも船中満遍なくという感じで食ってきて、1kg未満もいるが多くは2~3kg級と良型が多かった。
3kgクラスを連発したお客さんもいる。
僚船の多くは沖堤の沖側で狙っているようで、しばらくは1隻でポイントを流し変えしながら狙っていく。
ヒラメが集中する場所、青物やマトウダイが集中する場所など、流していく過程でゲストが変わるのが面白い。
この後、マゴチ、マハタ、ホウボウ、大型のマアナゴも出て賑やかに。
前半戦の3時間ほどでほとんどの人が2~3枚のヒラメを上げた。
![釣行の写真]()
▲大型マトウダイは船中10尾以上
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![釣行の写真]()
▲ブリクラス始めワラサ、イナダも多く上がった
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浅場にはイワシ反応も当日最大3.5kgゲット
船長は9時半ごろに移動を告げる。
やや沖目に出ると、日立久慈漁港出船のほとんどの船の姿があった。
ここでは1kg前後が数枚上がって、続いて港のすぐ沖へと船を進める。
ここではアタリはなく船長はすぐに見切りをつけて再び南下する。
「イワシの反応を見てみましょう」と船長は浅場のポイントへ。
聞けば、沖にいたイワシの群れがスナメリに追われて浅場に逃げ込んでいるのだという。
まだ水温は16~17度と高めだがすでにイワシは入ってきているそう。
つまり、大ビラメも一緒にきている可能性があるということだ。
水深8mほどの場所にイワシの反応を見つける。
魚探を見せてもらうとビッシリと赤い反応が映し出されている。
だが、仕掛けを落としてもそう簡単に大ビラメとはいかず、1~2kg前後がたまに掛かってくるという感じだった。
海底は砂地だったが、反応に当てる場合はやはり海底から2mほどのタナで狙うといいそう。
この日、前半は苦戦した左舷大ドモの岡村さんは開始から3時間ほどでようやく1枚目を手にしたが、それからは一人ハイペースで釣っていき、ラストに当日最大の3.5kgを釣って6枚。
最後の良型はイワシの反応での結果だった。
釣果は6枚が2人いて12人で1~6枚と派手さはないもののまずまずのスタート。
他船では7kgオーバーや5kg級も取り込まれていた。
このほかゲストの豊富さも特筆すべき点と言っていいだろう。
宮田船長によれば、シーズン前半は捨て糸を長めにして高めのタナで狙う人が大型をよく釣る傾向にあるという。
水温が下がってきたら30~40cmと短めにするのがいいとのことだ。
今後はしばらく近場の浅場を狙っていき、年が明けて水温が低下したら沖の魚礁周りなどの深場も狙うという。
昨シーズンはこの場所で10kgオーバーもキャッチされている。
今シーズンも大ビラメに期待したい。
![釣行の写真]()
▲このサイズが多かった
出典:
船宿INFORMATION
茨城県日立久慈漁港 宮田丸
0294・25・5560
備考=予約乗合、5時15分集合
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隔週刊つり情報(2024年1月1号)※無断複製・転載禁止