日本海上越沖のマダラ、ホッケ狙いがベストシーズンに入った。
狙えば周年釣れるターゲットではあるが、数が釣れるのはこれからの時期。
とくに今年は水温の関係か遅れ気味で、9月以降が狙い時といえる。
上越市直江津港からのマダラ狙いでは航程2時間の水深250m前後がポイント。
サイズは3~8kg級でいい日には一人2ケタ近い釣果も見られるが、8月中旬の時点ではやや時期尚早の感。
リレーで狙うホッケは30~45cm級が安定の入れ食い状態。
いずれも日本海新潟沖、夏~秋を代表する美味なターゲット。
中深場ファンにはぜひおすすめしたい釣り物だ。
ホッケは専門に狙えばほぼ入れ食い
出典:
関東でマダラといえば冬のイメージの強い魚だ。
加えて、かつては茨城県北部の船宿でも乗合船があったが、温暖化の影響で釣り場が遠くなり、出船の機会もめっきり少なくなってしまった。
対して日本海新潟沖ではマダラのベストシーズンは数の釣れる夏~秋。
白子こそ期待できないが、身のほうはツルンとした食感とうま味の凝縮されたこの時期ならではの味、まさに旬ともいえるのだ。
知っ得! さとみ丸の出船形態
現在、さとみ丸では一日4便態勢で釣り客を受け入れている。
簡単にいうと、1便=午前船、2便=午後船、3便=半夜船、4便=深夜船となり、それぞれ釣り物やシーズンによって出船時間は異なる。
この日は1便に乗船後、3便の夜アカイカ乗合にも乗船。
中型メインに30数杯を釣ることができた。
夜のアカイカは9月まで狙える
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潮が動いてない!
8月7日、新潟県上越市直江津港のさとみ丸がマダラ乗合を始めたというので、さっそく釣行してみた。
狙いはもちろんマダラだけれど、同じく美味なホッケとのリレー船とあれば楽しみも2倍だ。
早朝5時、ダイワの田渕雅生さんを含めた総勢5人で出船。
快晴、ベタナギの日本海を2時間ほど走った水深250m前後のポイントでエンジンスロー。
篠原弘船長から釣り方のアドバイスなどがアナウンスされ、いよいよ釣り開始となる。
私は4本バリ仕掛けに船宿で用意してくれたイワシエサを使用。
ほかにサバ、イカ、アナゴなども持参しているが、まずは船宿推奨のエサを使ってみる。
ハリ数が少ないので治具は不必要。
ただし、オモリを投げ込むとエサが取れやすいので、上バリを海面に漂わせてからオモリを船下に落とす投入をおすすめする。
各自一斉に投入。
すると、「あ~、潮がほとんど動いていないよ」と船長のアナウンス。
確かに道糸は真っすぐのまま下りていく。
水深250mまで、ほとんど糸フケが出ないままオモリは着底を伝えた。
オモリを50cmほど上げ、あとは待つだけだが、こまめなタナ取りは必要で、これが誘いにもなる。
しばらくして私の竿がクンクンと小刻みにたたかれた。
これはもしや、の予想どおり、上がってきたのは45cm級のホッケだった。
マダラのポイントで釣れるホッケは脂が乗って美味、うれしいゲストである。
船中でもポツポツとアタリはあるようだが、ホッケばかり。
船長は潮回りして2度目の流しに入った。
オモリが着底してすぐ、私の竿にガツガツ、ゴンゴンと強いアタリ。
食いが浅いので、船長の指示どおり合わせを入れてから少し追い食いを待ち、ころ合いを見て巻き上げに入る。
時折大きく竿を曲げ、巻き上げを止めるほどのパワーがマダラ釣りのだいご味。
あと20mのところで引きが弱まり、やがて海中に白い魚体。
田渕さんがギャフで引き上げ、無事に4kg級を取り込んだ。
初心者でも釣果は確実のターゲット
出典:
Tackle Guide
マダラ釣りのタックルはPE8号が500mは巻ける中大型電動リール、オモリ250号が背負える深場用2m前後の竿がメイン。
仕掛けは図のようなものだが、捨て糸を5~10cmと短く取るのが日本海流だ。
お土産確実のホッケ
いよいよマダラが食い始めたかと思いきや、その後はパッタリとアタリが止まる。
船長は細かく移動しつつ、なんとかマダラを釣らせようとするも、時折上がってくるのは良型のホッケのみ。
「完全に潮が止まったみたい。厳しいな~」と船長。
結局納竿の昼近くまで粘ってみたものの、マダラのアタリは1回だけに終わった。
そろそろ納竿時間だが、「お土産にホッケを釣りましょう」と延長サービス。
ホッケは6本バリのフラッシャーサビキにサバの切り身を小さく付けて狙う。
少し場所を移動して、水深200m前後のポイントで投入合図が出た。
ホッケ釣りはオモリ着底後、1mほど底を切ってただ待つだけ。
少しするとガンガンと竿をたたくアタリがくる。
ここですぐに巻き上げず、しっかり追い食いを待つ。
竿が大きくたたかれるようになって巻き上げ開始。
やがて海面に現れたのは30~40cm級のホッケが4尾。
田渕さんは2尾掛けからのスタートだったが、次投は追い食いを待ち、6本バリにパーフェクト。
私は次の投入からホッケの処理をしつつの釣りとなる。
ホッケは傷みやすいので、たっぷり氷を入れたクーラーに入れるか、船上での処理がおすすめ。
さとみ丸では各釣り座にまな板と金タワシが用意されている。
タワシでしっかりウロコとヌルを取り、尾ビレと頭部を切り落とし、内臓を取り去れば処理の完了。
そのままクーラーに入れて持ち帰れば、刺身はもちろんフライや塩焼きでたっぷり脂の乗ったホッケ料理が楽しめる。
スルメイカのように開きにして船上干しも可能だ。
ホッケを専門に釣るときは釣りと処理の時間はほぼ同じ、釣りながらホッケをさばくのが地元流なのだ。
1時間ほど釣り続け、全員が十分な土産を確保したところで沖揚がり。
ベタナギの海上を滑るように走って午後3時過ぎに帰港となった。
マダラは周年狙えるが、数が釣れるのはこれからの時期。
「今年は遅れてる。マダラがよくなるのは9月以降じゃないかな」とは船長の予想。
再挑戦確定である。
マダラのポイントで掛かってくるホッケは良型ぞろい
出典:
マダラに良型ホッケの一荷。シーズン本番はこれからだ
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船宿information
新潟県上越市直江津港 さとみ丸
090・3023・2244
▼備考=ほかに夜アカイカ、マダイ、アジ五目、メバルなどへも
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隔週刊つり情報(2023年9月15号)※無断複製・転載禁止