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[沖釣りカレッジ(第29回)]金本俊哉&弦巻海謙の泳がせ入門in銭州 カンパチCHALLENGE

隔週刊つり情報編集部

遠征、泳がせ、カンパチといえば大物釣りファンの憧れ。

決して気軽な釣りではないが、その労力の先には夢と感動が待っている。

今回の沖釣りカレッジは、ロッドメーカー剛樹の協力を得て、泳がせ釣りのだいご味を味わってもらおうと6名の受講者に集まっていただいた。

出船は西伊豆土肥恋人岬のとび島丸、午前1時に銭洲へ向けて出船となった。

銭洲を象徴するネープルス周りへ到着したのは午前5時半過ぎ。

協定の6時を待って、まずはエサにするムロアジ釣りからスタート。

泳がせ釣りは何よりエサの確保が最重要。

幸いにしてこのところは大中小交じりでムロアジが釣れており、この日もみなさん15~16尾を確保、7時になって泳がせ釣りへ移行する。

ところがカンパチの反応はあるものの、なかなか口を使ってくれない。

水深40~50mから150~160mの深場まで丹念に探るが、船中数回バラシがあっただけ。

暗雲垂れ込めるムードの中、ついに右ミヨシの福島さんにヒット、6kg級が取り込まれる。

これを皮切りに時合が到来、船中次つぎにヒット。

中には10kg級の良型もいて、うまくヤリトリできない人には金本さんと弦巻さんがアシストに回る。

そんな中、一人取り残されてしまったのが右トモ2番の宮内さん。

バラシの連発に涙を飲む。

しかし、最後まで何が起こるか分からないのが銭洲遠征、泳がせカンパチ。

午後1時前のラストの流し、最後のムロアジを送り込むと、宮内さんにヒット。

この日一番の強烈な引き込みに竿ごと持っていかれそうになる。

これはなんとしても取ってほしい。

その願いが通じ、周囲のサポートを受けながら海面に浮上したのは当日最大17.8kgのカンパチ。

前半はどうなることかと思われたが、終わってみれば参加者全員がカンパチゲットの好日となった。

銭洲の泳がせカンパチは今がシーズン真っ盛り。

ぜひみなさんも夢の大物釣りにチャレンジしていただきたい。

釣行の写真

宮内敬子さんが最後の流しで釣り上げた1本が当日最大となった

釣行の写真

吉家あゆみさんは慣れたヤリトリで6kg級

トビウオすくいも面白い!

とび島丸ではマニアックな遠征釣りだけでなく、ファミリー向けの夜のトビウオすくいも人気のプラン。

夜7時半~9時半ごろまでの約2時間、港周辺の近場で集魚灯に寄ってきたトビウオなどをタモですくい取るというもの。

ベストシーズンは5~6月で、残念ながら8月はもう終盤だが、興味のある人は来年ぜひ!

釣行の写真

ファミリーで楽しむ人が多い

今シーズンの銭洲の泳がせカンパチは、7月に入ってムロアジエサに切り替わってから順調に釣れている。

釣れ具合は日によるものの、5~10kg級が船中10本以上上がることもある。

泳がせ釣りに専念した今回のカレッジでも、参加者全員安打を達成する好日となった。

もちろん遠征の大物釣りだけにだれでも手軽に気軽にとはいかないが、しっかり準備をしておけば、初挑戦だって夢をつかむことはできる。

釣行の写真

船中ファーストヒットは福島多恵さん。マイロッドを新調しての初カンパチ、おめでとうございます!

釣行の写真

この日のカンパチは6~10kg前後が多かった

状況に対応できる仕掛けの準備を

銭洲遠征船にも貸し道具はあるものの、タックルや仕掛けは持参するのが基本になり、それぞれエサ釣り用と泳がせ用を準備する必要がある。

エサ釣り用の竿はオモリ60号が背負えればなんでもよく、リールも手巻き、電動どちらでもいい。

肝心なのはムロアジを釣るためのサビキ仕掛け。

メーカーや釣具店から様ざまな仕掛けが発売されており、手前マツリでの消耗も激しいから多めに用意しておきたい。

泳がせ用の竿はオモリ100~200号に対応した全長1.6~1.8mほどのグラスワンピースなど。

剛樹の竿で言えば、10~20kg級のカンパチを視野に入れたスタンディングアーバスシリーズのSRなどが該当する。

リールはPE8~12号前後が300m以上巻けるレバードラグ式の中大型両軸。

体力に自信のない人はシマノ6000番、ダイワ800番などの大型電動リールでもいい。

オモリは150号と200号を使い分けるが、現在は潮の流れが速く200号を使うことが多いようだ。

仕掛けは図示したような胴つき1本バリ。

リーダーは幹糸式だったり、道糸直結で巻き込めるワインドオンリーダーだったり、捨て糸もダブルスナップで直接オモリを接続したりと仕掛けの仕様は様ざまあるが、とくにこれじゃなきゃダメということはない。

肝心のハリとハリスに関しては、釣れる魚のサイズとエサの大きさを考慮して決める。

現在釣れているチビムロ、中ムロサイズのエサならハリは22~25号、ハリスは40号全長2~2.3mが目安とはとび島丸の鈴木忠文船長。

もちろんいつ状況が変わるか分からないから、ある程度幅を持たせた仕掛けの準備も必要だろう。

ちなみに仕掛けの替え時について金本さんに聞くと、根掛かりなどで根ズレしてハリスに傷がついてしまったときはもちろん、例えばカンパチを釣ったり根掛かりで引っ張って、ハリの結びが締まりすぎたときも仕掛けの替え時だという。

慣れた人はハリを結び直したりするが、初心者は仕掛けごと交換してしまったほうが安心だ。

銭洲遠征出船前の準備

銭洲遠征は、とび島丸の場合午前1時ごろに出船して釣り場に着くのは5時半ごろ。

なので、タックルのセットは釣り場に到着してからでいい。

出船前にしておくのはロッドキーパーのセット、竿を安全な場所へ固定しておくこと。

準備が終わったらキャビンのベッドで体を休めておこう。

絶対に外れない金本流のエサ付け

泳がせ釣りで一番重要なのがエサの確保。泳がせるエサがなければ話にならないからだ。

通常は銭洲に到着、協定時間の6時から泳がせ釣りをスタートできる7時までの約1時間をエサ釣りに費やす。

この間にいかにムロアジを確保するかが大切。とはいえ大量に釣りすぎてもイケスの中で弱ってしまうので、15~20匹が目安になる。

もし足りなくなってしまったらという不安もあるが、途中で追加のエサを狙いにいくケースが多いから大丈夫。

ちなみにエサに最適なのは20~25cm前後のチビムロと言われるが、都合よくそのサイズばかりが釣れるわけではないし、30~35cm前後の中ムロでも問題なくカンパチは食ってくる。

ムロアジをハリに付ける方法は色いろあるが今回、金本さんに教わったのは上アゴ付近の硬い部分へ横に通し刺す方法。

トカラ列島など水深300mを狙うときも、この付け方なら仕掛けの上げ下ろしで外れることは一切ないという。

泳がせ釣りに慣れていない人にもおすすめの付け方だ。

掛けたら強引に底から離す

釣り方の基本も金本さんに教わったが、至ってシンプル。

船長の合図があったらなるべく遅れないように投入する。投入に遅れると周りとオマツリしやすくなる。

投入したら、とにかく一度仕掛けを着底させる。

オモリが着底したら根掛かりを避けるため素早く糸フケを取り底を切る。

この最初の着底が大チャンスで、やる気のあるカンパチやヒラマサは落下するエサを追いかけ、着底と同時にガブッと食ってくることがある。

いわゆる「着ドン」で、これがカンパチ釣りの一番のだいご味とは鈴木船長。

着底でアタリがなければどうするか。

船長が指示するタナ、おおよそ底から10~15mまで、ゆっくりリールのハンドルを回して巻き上げていく。

指示ダナまで誘ってアタリがなければ再度着底させ、誘い上げの繰り返しと、釣り方の基本はこれだけ。

アタリはムロアジが暴れる感触とは違って、グイッグイッと竿先を押さえ込むように訪れる。

ムロアジの暴れとアタリの感触の違いは初めてでも分かるという。

ちなみにアタリを待つときは、なるべく竿を水平近くに構えておく。

竿先を下げすぎるとアタリが分かりにくくなるためだ。

アタリがあったらどうするか? 

まずは止めて食い込みを待つ。

なかなか食い込まないときはリールのハンドルをゆっくり回してムロアジが逃げる様を演出してやるのもいい。

肝心の合わせどきは、簡単にいえば竿先が大きく引き込まれてから。

早合わせは厳禁で、とくにムロアジが中型以上の場合はスッポ抜けたりエサだけ取られてしまう。

ガッチリ合わせを入れて無事ハリ掛かりしたら、最初の10mはとにかく強引にでも巻いて魚を根から離す。

底でモタモタしていると根に潜られてバラシの原因となる。

電動リールの場合は最高速で巻き上げる。

ドラグ調整の目安を金本さんに聞くと、おおよそ12~13kgとか。

10kg級までならズルッとドラグが滑る程度だが、30kg級になるとそれでもズルズルと道糸を引き出してしまうという。

そんな場合はさらにドラグを締め込んで、とにかく魚を底から引き離す。
 
20mも底を切ってしまえば、あとはこっちのもの。

引いているときは竿でため、止まったら竿を立ててリールを巻く、ポンピングでグイグイと巻き上げる。

もし途中で体力が尽きて巻き上げが辛くなったら、竿をキーパーに掛けてのウインチでもいい。

オマツリしながら上がってくることも多いが、あとは仲乗りの裕巳船長に任せておけばうまく処理してタモですくってくれる。

カンパチの時合はいつ訪れるか分からないが、周りで釣れ始めたらとにかくチャンス。

そんなときは新しいエサに付け替えて投入し直してみるのも一手。

着底と同時にガツンとくることがある。

ハードルの高いイメージのある泳がせカンパチだが、とにかく難しく考えず、ぜひ一度チャレンジしていただきたい。

泳がせ釣り必須の3アイテム

タックルや仕掛けのほかに、泳がせ釣りをするに当たって用意しておきたいのが①エサのムロアジをハリから外すハリ外し、②イケスからムロアジをすくうネット、③根掛かりしたときに道糸を巻き付ける根切り棒。

すべて持参となるので忘れずに用意しておこう。

釣行の写真

遠征釣り、泳がせ釣りともに初めての上田真聖さんは貸し道具で9.5kgをキャッチ!

釣行の写真

銭洲初体験の酒井俊春さんも無事本命ゲット

I N F O R M A T I O N

西伊豆・土肥恋人岬 とび島丸

0558・99・0159

備考=予約乗合、0時半集合。泳がせ貸し道具は手巻き5000円、電動8000円

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隔週刊つり情報(2023年9月1号)※無断複製・転載禁止

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