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本命数釣り+多彩なゲスト 日立沖の一つテンヤ盛況

隔週刊つり情報編集部

夏本番を迎え、一つテンヤのマダイ釣りが各地で盛り上がってきた。

ここ茨城県日立エリアでは、日立沖の水深20~35mを中心に、状況により初心者でも釣りやすい水深15m前後の浅場を狙っている。

釣れるマダイは300~800g級主体に好日には2~4kg級も交えてトップ10枚前後という好模様。

ゲストも多彩でカサゴやメバル、ハナダイ、ホウボウ、ムシガレイ、カンダイなどが活発にアタリを送ってくれるから一つテンヤ入門や腕を磨きたい中級者におすすめだ。

釣行の写真

日立沖の一つテンヤも浅場で 釣れるシーズンに入った

テンヤは固定式、 遊動式をお好みで

山縣船長のおすすめは、各自が使いやすいテンヤを使うことだ。

おおまかな特徴としては、固定式テンヤは合わせが効きやすくハリの刺さりがよいこと、遊動式テンヤは魚が首を振ったときにオモリが振り回されることがないのでバラシが減ること、があげられる。

また、固定式テンヤはオモリの形状によってテンヤの泳ぎ(動き)が違いアピールが強い、遊動式テンヤはとくにオモリを8号以上にした場合、着底時の食い込みがいいという特徴もある。

どちらのテンヤが優れているとかはないので、固定式か遊動式かにこだわらず、使い慣れたテンヤ、実績が高いテンヤ、好みの色のテンヤを選ぶのがいいだろう。

釣行の写真

日立沖のマダイは夏場も期待十分

周年に渡ってマダイが狙える茨城県日立久慈漁港。

ポイントは港のすぐ前から南の磯崎沖、北の会瀬沖と広範囲に渡る。

夏場は水深10~25mの浅場狙いが中心で、中小ダイの数釣りに加え、多彩なゲストが交じるのが特徴だ。

また、一発大ダイが食ってくる時期でもあり、一昨年8月9日に10kgオーバーの特大サイズも飛び出し、昨年も7月19日には水深10mの浅場で4.1kg、3.1kgが上がった。

今回は初心者からベテランまでが楽しめる日立沖のマダイ釣りを紹介したい。

釣行の写真

2022年8月9日に上がった10.46kgのマダイ(写真提供:第八日正丸)

日立沖の一つテンヤマダイのタックルとテンヤ

日立沖の一つテンヤのタックルはほかのエリアとほぼ変わらない。

全長2.4m前後の専用ロッドにスピニングリールを組み合わせ、道糸はPE0.8号を巻いておく。

リーダーはフロロカーボンの3号前後を3m、使用テンヤは8号を使う人が多いが、とくに統一しているわけではなく、各自が使いやすい重さを選ぶスタイルだ。

タナを取り直しながら底近辺をキープする釣り方なので、底ダチが取れる重さのテンヤを選ぼう。

潮が速いときのために12号、16号のテンヤも用意しておくといいだろう。

船の流し方とタナ取り&誘いの手順

船長は様ざまな方法で船を流す。

風にうたせて横流しをしたり、パラシュートアンカーを入れて潮に流したり、船を風上に向けて道糸を立てたりと、潮と風の状況によって流し方は変わってくる。

道糸は真下に落ちていったり、斜めになったりとこれも状況によって変わるが、どの場合でも底に落としてから1m前後にタナを取って誘いを入れつつアタリを待つのが基本的な釣り方だ。

下の図にタナ取りと誘いの流れを示す。

タナを取ったあとも船は流れているので、仕掛けは引っ張られる。

潮の流れと風の向きが同じ場合は仕掛けは落ち着くのでそれほど浮き上がらないが、潮と風が逆のときなどはテンヤが数mも吹き上げられることもある。

潮の流れ方にもよるが、10~30秒に一度はタナを取り直して、テンヤを海底近辺にキープするようにする。

このときに着底が分かりにくければテンヤを重いものに交換する。

タナを取り直しているうちに、徐々に最初のタナ取り時よりも道糸が出ていくが、それが10mほどになったら、いったん巻き上げて再投入する。

夏のマダイは底近辺で食うことが多い。

タナは底から1mが基本だが、エサ取り(ベラ)が多いときなどは2m以上に上げてやる。

メバルやマハタなどは高めのタナで食ってくることが多いので、色んな魚種を狙いたいときはタナを広く探ってやるのもよいだろう。

タナを取ったあとは誘いを入れる。

基本はリフト&フォールだ。

とくにマダイは落ちてくるエサへの反応がよく、竿先を下げたときにアタリがよく出る。

大事なのはステイ(待ち)を入れることで、落ちてから静止し、数秒後にアタックしてくるケースも多い。

図に示しているとおり、テンヤの軌跡は上下運動と静止(実際には船に引かれて横移動)が繰り返される。

風が弱くて潮が緩いとき、船が流されない場合はとくにこの誘いが効果的だ。

タナを取ったらそのまま動かさずに待つ方法もある。

これは潮が速いときには有効な誘いになる。

船が風や潮で流され、それにつれ仕掛けは引っ張られるので、海中のテンヤは横の動きをしつつ吹き上がるような軌跡を取る。

アタったら即合わせ 小型の取り込みは抜き上げ

一つテンヤ釣りにおいて、アタリの出方は様ざまだが、いずれの場合も即合わせでよい。

強く合わせることにより、しっかりハリ掛かりさせる。

とくに親バリが口内に掛かる場合、合わせが甘いとハリが貫通せずにバラシの原因となりやすい。

マダイが掛かると、テンヤロッドを激しくたたきながら絞り込む軽快な引きを見せる。

竿先は水平方向より上に構え、暴れる魚の引きをいなしながらリールを巻く。

ドラグから道糸が引き出される場合は無理せずに魚の走るままに任せる。

海底付近に戻ったところで疾走が止まるので、竿の弾力を使って徐々に浮かせながらリールを巻く。

海面に魚が浮いてきたら、小型の場合は抜き上げ、良型であればタモ取りを頼もう。

とくに大型の場合、ハリ先が口際の硬い部分に刺さっただけだと、浮上したはずみでハリが抜けることがある。

タモ入れまで道糸は緩めないように注意しよう。

大ダイ出没注意

マダイは突然に大物が食ってくるのでくれぐれも油断は禁物、強烈な引きに備えよう。

次にあげた3つのチェックポイントを心に止めておいてほしい。

①ドラグ調整

締め過ぎず緩め過ぎず、ライン強度に応じた調整を。

②リーダーのキズ

指で触って確認、目でも確認しキズがあれば交換。

③ハリ先

ハリ先が甘くなったらシャープナー(砥石)で研ぐ。

とくに大切なのはドラグ調整で、締め過ぎは論外だが、緩め過ぎるのもよくない。

第八日正丸の山縣雄太船長によると、「根の近くで大ダイが食うこともあるので、ドラグが緩過ぎると根ズレで切られることがあります。少しきつめの調整のほうが、大ダイを取れる確率が高いようです」と言う。

ライン強度に応じた適切なドラグ調整を心がけよう。

なお、日立沖はゲストも豊富で、とくにカサゴ、メバルなどの根魚が多い海域だ。

これらの魚は誘いへの反応がよい。

カサゴはタナの取り直しでテンヤが着底するとき、メバルはフォールの誘いが効果的だ。

釣行の写真

取り込みは小型であれば抜き上げてもいいが、大型はタモ取りが安全

ENJOY MORE! 楽しみ方は自由

日正丸は、テンヤマダイ船の看板で出船しているものの、釣り方は一つテンヤだけではなく、タイラバ、ジグなどでも楽しめる(コマセ釣りは禁止海域のため不可)。

タイラバであれば60~80g、ジグであれば40~60gを潮の速さで使い分けてみよう。

潮によっては青物が食うことも多いが、そういうときにはジグが有効だ。

また、潮が速くて底ダチを取り直すたびに道糸が出ていくときは、重めのタイラバを使えば仕掛けの吹き上がりを抑えることができる。

それぞれの専用タックルを用意するのではなく、竿とリールはそのままで、テンヤからジグあるいはタイラバに付け替えて楽しむこともできるし、ソフトルアーを使ってもよい。

夏場の日立沖は水深が浅く、潮の流れもそれほど複雑ではないので、色いろな釣り方を楽しむことができる。

釣行の写真

マダイジギングはタダ巻きするだけでマダイが釣れる

港内の道路はあちこちに大きな水溜まりができている。

梅雨の終わりのこの時期、茨城県日立界隈は毎日のように夕立に見舞われていた。

雷雨に襲われるのは宵の口だけだが、大量の雨水は海へと流れ込み、浅場ポイントはすっかり泥濁りになっていた。

港に4時半に集合し、支度が済んだ第二日正丸はゆっくりと港を出て、進路を南に向けた。

舵を握るのは山縣雄太船長、さらにこの日は第八日正丸の山縣章太船長も同乗して竿を出す。

ポイントに着き、陸のほうに目をやると日立港の防波堤が延々と続き、その向こうにはひたち海浜公園の観覧車が見える。

最初の流し、船長がアナウンスした水深は22mだった。

底と中層に反応が出ているとのことだが、中層は青物だろうとのこと。

8号テンヤに冷凍エビを刺して投入する。

潮はあまり動いていないようで、スルスルと出ていく道糸は急にその動きを止め、着底のサインとなる。

素早く糸フケを取ってタナを1m上げればアタリを待つ準備は完了だ。

一つテンヤ釣りは道具立ても釣り方もシンプルそのものだ。

ほどなくアタリが出て、船のあちこちで500g前後のマダイが取り込まれた。

濁りによる食い渋りを心配していたが、マダイの活性は高く。

アタリは頻繁にある。

マダイのほかにカサゴやメバルも顔を出す。

コツコツしたアタリでハリ掛かりしないことも多いが、これはベラだろう。

釣行の写真

アベレージは500g前後

マダイとゲストが食い活発

日が高くなると真夏のような日差しになった。

風がほとんどないので、暑さが倍増する。

船は潮に乗ってユルユルと移動している。

道糸はほぼ真っすぐ立ち、底を取り直しても道糸はほとんど出ていかない。

これは釣りやすい状況だ。

夏場のマダイは底近くを狙うのがセオリーだが、あまり底に近いとカサゴが食ってくる。

25cm前後の良型カサゴなのでお土産にちょうどいいが、マダイを食わせたいのでタナを少し
上げてやる。

すると、キュン!と鋭く竿先が引き込まれ、300gほどの小ダイが上がった。

8時を回ると、南風が吹いてきた。

船長は船を風にうたせて広く流した。

道糸が斜めになり底が取りにくくなったので、テンヤを12号にして対応する。

朝に比べるとアタリは減ってきたが、タナが上ずったせいかマハタ、オキメバルが交じり始めた。

沖の魚礁周りのポイントを流したとき、隣のタイラバをやっていた釣り人に良型がヒットした。

断続的な引き込みはマダイ特有で、ドラグから糸を引き出していく勢いから2kg以上はありそうだ。

しかし、中層まで浮かせてあと一歩のところで惜しくもハリが外れてしまう。

日正丸では、テンヤマダイの看板を掲げているが、タイラバ、ジグなど好みの釣り方をしてもよい。

テンヤも固定式や遊動式とあるが、各自が気に入ったものを使って楽しんでもらえばよいというのが雄太船長の考え方だ。

とくにこの日はジグへの反応がよく、エビエサをしのぐアタリの多さだった。

私も次はジグとタイラバを持ってきてみようと思った。

沖揚がりの時間となり、マダイは0.3~0.6kgがトップ7枚、濁りがきつい悪条件だったが、まずまずの釣果となった。

ゲストはマハタ、メバル、カサゴ、ホウボウ、カンダイなど十目を数えた。

この多彩なゲストも日立沖の魅力の一つだろう。

この日は良型マダイは出なかったが、取材翌週には4.1kgを筆頭に、連日1kgオーバーを含む数釣りが続いている。

中小ダイの確実性と大ダイの意外性、どちらも兼ね備えているのが日立沖の魅力だ。

釣行の写真

水深20~30mのカケ上がりでよく釣れた

釣行の写真

当日は良型のカサゴやメバル、オキメバルなど、根魚がよく交じった

船宿information

茨城県日立久慈漁港 第八日正丸

080・4181・1091

備考=予約乗合、4時半集合。ルアー青物へも出船

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隔週刊つり情報(2023年8月15号)※無断複製・転載禁止

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