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[出会いを求めてフラリと釣行。カマちゃんの船宿探訪(第36回)]ひらの丸のニューフェイス 見習い船長の奮闘に期待

隔週刊つり情報編集部

かれこれ10年以上前のこと。

初めて訪れた内房富津港ひらの丸のタチウオ取材で、哲ちゃんこと小幡哲也船長と出会った。

ていねいな接客、質問への的確な返答、笑顔交じりの会話、釣り人が帰った後の丹念な清掃……どれをとっても好印象だったことを憶えている。

プロフィール

カマちゃん・釜井 昌二(かまいしょうじ)

ホトケドジョウの生態観察に夢中。

アトリエぷらりおさかなイラストレーター。

A.T.LAB フィールドアドバイザー。

哲ちゃんとの出会いが岐路に

今でこそタチウオ船で人気を博しているが、そうなるまでの道のりは決して平たんではなかった。

船長になりたてのころは釣り人が来ない日が多く、海苔漁やガソリンスタンド、居酒屋でアルバイトをしながら食いつないでいた時期もある。

ある年の夏、そんな哲ちゃんにチャンスと転機がやってきた。

夏タチブームの到来である。

ちょうどそのタイミングで本誌の取材を受けたことで、お客さんがみるみる増えたと振り返る。

それがきっかけとなったのか、はたまた彼の日ごろの努力が結実したのか、タチウオが釣れていると満船で出船することも多くなり、今や押しも押されもせぬ人気船長となった。

ひらの丸は、店主の平野貞夫船長、おかみのあつ子さん夫婦が経営する船宿で、貞夫船長が6代目。

伝統釣法のエビスズキ釣りを継承していることでも知られる。

哲ちゃんの母は、あつ子さんの妹で、哲ちゃんは貞夫船長夫妻の甥っ子にあたる。

これまでは所有する2隻の船を貞夫船長と哲ちゃんの二人で切り盛りしてきたのだが、この家族経営の船宿に一人の青年が飛び込んできた。

浅倉俊船長、34歳。

目下修業中である。

千葉県市原市出身の俊船長は富津の少し南の竹岡で育ち、甲子園出場で一躍有名になった木更津総合高校を卒業。

在学中は柔道部に所属していた。

高校卒業後は東京にあるトヨタ自動車の専門学校に通い、卒業してからこの1月までトヨタ自動車販売店の整備士として勤めてきた。

その間、色んなことがあって、色んな人と出会ってきた中で、哲ちゃんとの出会いが俊船長の岐路となった。

元もとは釣り人としてひらの丸へ遊びに来ていた俊船長。

ひょんなことから2年前に哲ちゃんの船で仲乗りとして手伝いを始め、持っていて損はないだろうと、昨年2月に船舶免許を取得した。

初めて舵を持たせてもらったときに、自分の操船で魚を釣って喜ぶ人の姿を見て、船長になりたい気持ちが一気に膨らんだという。

接客も好きで、釣りも好きなことが、彼の背中をポンッと押した。

整備士としてのキャリアを捨てて、この2月からひらの丸の一員として働き始めた俊船長。

場面に応じて貞夫船長、哲ちゃんの船に乗り込んで仲乗りをしたり、マゴチ船を操船したりと日々奮闘中である。

そんな修業中の彼を取材したいと5月の初めにひらの丸へ出かけてきた。

釣り場の写真

ポイントは富津沖の水深10~20m前後が中心

船長の写真

操船中は真剣な表情が続く浅倉俊船長

出船前の写真

出船前に釣り方やエサ付けをしっかりレクチャーしてくれる

終日アタリの多い好日

乗船開始の6時よりも少し前に到着して支度していると、哲ちゃんと俊船長がやってきた。

気持ちいい朝のあいさつとテキパキとした乗船案内、少ししつこいくらいのていねいなレクチャーは、なるほど哲ちゃん仕込みだなと感じつつ、俊船長の個性が端ばしに見受けられた。

傍らで貞夫船長が見守る中、5人の釣り人と私を乗せて出船。

航程10分ほどの富津沖、水深7mからスタートした。

序盤と風が強まった終盤はやや苦戦したものの、アタリの多い好日で、撮影しながら竿を出させてもらった私も空振りなしでヒット連発。

結果、右舷トモの女性が6本を釣って竿頭。

55cmを超える大型も船中2本釣れ上がったが、ひらの丸で「マーゴン」と呼ぶ60cmオーバーは顔を出さなかった。

とはいえ、連日好釣果を出せていることは、見習い中ながらあっぱれ。

私も大満足で竿を仕舞った。

ありきたりな質問だと思いつつも俊船長に今後の抱負を尋ねると、「今は毎日一生懸命に仕事するのみです。一日も早く一人前の船長になりたいです。目標は、もちろん哲さんです」と答えてくれた。

若いころの哲ちゃんに少し似ているけれど、違うタイプの俊船長。

焦らず、驕らず、安全に頑張ってもらいたい。

釣行の写真

大型交じりで6本釣り上げ竿頭

釣行の写真

ひらの丸のマゴチ船は夏まで。早めに釣行を

釣行の写真

定番ゲストのヒラメも確保

船宿information

内房富津港 ひらの丸

0439・87・2183

090・6163・3115

● 予約乗合。第3金曜日定休。

● 釣り座は整理札による先着順(前日15時から船き場の札を取ることができる)。

【船宿アクセス】
●車/館山自動車道「木更津南」IC料金所を抜けたら富津岬方面へ直進して高速出口へ。最初の信号となる国道16号を左折し、そのまま富津岬方面へバイパスを10kmほど直進。左へ大きくカーブした先にある「時差式信号機」表示の交差点(デイリーストアがある交差点の一つ手前)を右折してしばらく進むと右手にひらの丸の案内看板がある。看板を右折して港内を進み、行き止まりの手前が乗船場と駐車スペース。

受付から出船までの流れ

ひらの丸の設備とサービス

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