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新年早々乗り上々 冬はヤリ&スルメ両方狙える後期

隔週刊つり情報編集部

年が明けると気になるのは沖イカの模様。

ここ数年はヤリイカが本格化するまではスルメ交じりの釣れ具合になることが多いが、1月2日の初出船で訪れた内房勝山港の新盛丸でも目下はスルメ、ヤリイカの両狙いで盛り上がっている。


ポイントは各所にあるが、取材日は平砂浦沖の水深190~240m前後を流しヤリイカ3割、スルメイカ7割でトップ58杯と新年から好スタートを切った。

例年、ヤリイカ狙いは4月前半まで続くが、当分はスルメ交じりの模様になると予想されるので、各種仕掛けを用意して釣行するようにしたい。

昨年11月末ごろから南房エリアのヤリイカが始まり、スルメイカが半分以上を占めるものの12月中も出船さえできればトップ50~60杯前後と好調をキープ。

新年初釣りの模様をお届けするにはうってつけのターゲットだろうと1月2日、内房勝山港の新盛丸へと向かった。

朝一からスルメが高活性

5時半の集合時刻になり、初釣りを楽しみにしていたお客さんたちで乗船場所は大にぎわい。

当日はヤリイカ船のほかワラサ船も満船だった。

ヤリイカ船に乗船した釣り人は左舷8名、右舷8名の総勢16名。

艫居正悟船長の舵取りで6時過ぎにゆっくりと港を離れた。

船はまだ薄暗い海を50分ほどかけて走り、ポイントの平砂浦沖へと到着。

潮回りを済ませたところで、7時に釣り開始の合図が出された。

「水深は190mです。ゆっくり深くなっていきますよ」とのアナウンスが流れる。

船長にポイントの詳細や最近の模様を聞こうと操舵室へ向かうと、僚船から新年のあいさつの無線が入ってくる。

初釣りを船上で過ごすのが初めてな私にとってすごく新鮮で正月らしい光景だった。

釣りをされている皆さんの様子を見ていると、最初は直結仕掛けで狙う方が多い様子。

出船前にあいさつした際も、「状況見てって感じになりますけど、最初は直結仕掛けでやってみようと思います」という方が7割だった。

最初の流しではミヨシ側のお客さんにスルメイカがポツポツと釣れたが多点掛けには至らず、すぐに流し直しとなる。

2流し目に入ったちょうど同じタイミングでご来光。

海上も穏やかで気持ちいい。

「朝のうちは高活性なのでおそらく入れ乗りになると思いますよ」と話してくれたのは、この日仲乗りを担当していた竹俣啓さん。

竹俣さんは新盛丸の常連で、よくヤリイカ船に乗船するとのこと。

取材当日も釣りをする予定だったが、予約時に満船となってしまっていたので、この日の仲乗りを買って出たとか。

そんな話をしていると、あちこちで電動リールのモーター音が響き渡る。

スルメイカの入れ乗りだ。

1杯、2杯、3杯……と次つぎに取り込まれる。

とくにミヨシ側の直結仕掛けの方はいいペースでスルメイカを釣り上げている。

「ほらね? 朝のうちはすごいペースで釣れるんですよ。日が高くなるにつれてスルメイカの釣れる間隔が長くなってくるんですけど、今度はヤリイカがよく顔を出すようになります。自分が釣りする場合はそのタイミングで直結仕掛けからブランコ仕掛けに替えることが多いですね」と話してくれた。

釣行の写真

▲後半はヤリイカの割合が多くなった

釣行の写真

▲ヤリイカとスルメイカの2点掛け

大作戦・ヤリイカ釣りの大作戦

2つの仕掛けを使い分けよ!

仲乗りの竹俣さんによると朝の早い時間にスルメイカを狙い、直結仕掛けにヤリイカが掛かるようになってきた頃合いを見てブランコ仕掛けに替えるという。

スルメイカメインの直結仕掛けにはプラヅノ18cmを10本、ヤリイカメインのブランコ仕掛けには上6本に14cmのプラヅノ、下4本に11cmのプラヅノ4本を結んだ仕掛けがよいとのこと。

状況により直結仕掛けで通すこともあるというが、ヤリイカとスルメの両狙いならブランコ仕掛けが断然おすすめ。

ちなみに巻き上げスピードは直結仕掛けならシマノのリールで17~18、ダイワのリールで20~21。

ブランコ仕掛けでヤリイカのアタリが出たら10~11程度のスピードで巻き上げると身切れもなく取り込めるという。

なお、プラヅノのカラーは日によって当たり外れが異なるため配色を変えた仕掛けを複数用意するとさらに好釣果が望めるそうだ。

(左)プラヅノの色、長さなどを変えて様ざまなシチュエーションに対応しよう (右)スペースに余裕がある場合は投入器を2つ設置し、直結仕掛けとブランコ仕掛けをすぐに変えられるようにするのもアリ

徐々にヤリイカの姿も!

その後も流し変えによる小移動を繰り返しながらコンスタントにスルメイカが上がり続ける。

8時近くになるとスルメイカとは違いスマートでやや白味の強いイカが上がるようになる。

ヤリイカである。

朝からブランコ仕掛けで通していたトモ寄りのお客さんがスルメイカ2点、ヤリイカ2点の4点掛け。

サイズは胴長30cmほどとパラソルと呼ぶにはやや小ぶりではあるが、十分なサイズである。

相変わらず直結仕掛けでスルメイカはバンバン上がるが、やがて直結仕掛けにもヤリイカが乗るようになる。

「このタイミングがブランコ仕掛けへの替え時ですね!」と竹俣さん。

朝方に直結仕掛けでスルメイカメインで狙っていた方も、9時半を回ったころにはブランコ仕掛けに替えるようになり、次第にヤリイカが交じる割合も多くなってきた。

その後もスルメイカ、ヤリイカともに順調に上がり続ける。

皆ホクホク顔でとても満足そう。

この日はサバの邪魔も少なく快適に釣れ続け、13時に沖揚がりとなった。

釣果は胴長30~35cmのスルメイカ、ヤリイカが7~58杯。

プラヅノ18cmの直結仕掛けで終日通した板谷晶広さんが最高だったが、ヤリイカだけで見ればプラヅノ11~14cmのブランコ仕掛けのほうに軍配が上がったようだ。

「これから2~3月にかけてがピークで、例年ならそのころに胴長40cmセンチ近いヤリイカも上がるようになります。ぜひ遊びに来てください」と船長。

初釣りがまだ済んでない方は釣行してみてはいかがだろうか。

釣行の写真

▲プラヅノ11cmのブランコ仕掛けの方はヤリイカだけで10杯以上を釣った

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隔週刊つり情報(2023年2月1号)※無断複製・転載禁止

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