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大洗のヒラメで初笑い 今後は「渡り」の大型に期待

隔週刊つり情報編集部

茨城の初釣りといえばヒラメ。

大洗沖では年末から大型交じりで調子を上げており、大洗港の昭栄丸で取材した1月2日の初出船も港には大勢のヒラメファンが訪れ、出船を心待ちにしていた。

釣り場は大洗沖の水深30m~40m前後。

砂地に点在する根周りを横流しで探ると朝から2kg、続いて4kgの大型が登場。

その後も流し変えるたびに0.5kg~1kg前後が釣れ上がる好況に恵まれた。

日が高くなり食いが一段落したものの、終わってみれば釣果は0.3kg~4kgを1~8枚、全員が本命を手にできた。

小野瀬茂船長によると、今後はイワシが接岸する時期を迎え、その群れを追う「渡り」と呼ばれる大型のヒラメが狙えるとのこと。これから寒さは厳しくなるが、大洗沖のヒラメ釣りは熱く燃え上がることだろう。

茨城で人気の釣り物といえばヒラメだろう。

解禁以来、好調な釣れっぷりを見せており、12月に開幕した大洗沖も好況だ。

初釣り取材で訪れた大洗港の昭栄丸では12月中旬に釣れた8.3kgを筆頭に6kg、6.5kgが下旬に釣れ、大晦日の出船でも6.5kgの大判が上がったという。

期待が高まる1月2日、昭栄丸には初出船を楽しみにしている常連さんが早朝から集まり、新年のあいさつをかわしている。

今日は満船、私は竿が出せそうもない。

皆さんがいい思い出を作れるよう、船中全員にヒラメが行き渡る楽しい一日となるよう願いつつカメラを準備する。

5時半過ぎに20名の乗船客とともに出船。

港の外まで進んだところで、大漁と安全を祈願し、鹿島神宮方面と大洗磯前神社へ拝礼したあと、全員に御神酒が振る舞われた。

初出船恒例のセレモニーのあとに向かったのは大洗沖の水深30m前後。

このポイントを選んだ理由について船長にうかがうと、風が強くてウネリもあって沖へは行けないため、岸寄りの根周りのポイントを選んだとのこと。

到着すると仲乗りのおかみさんから18cm前後のマイワシが配られる。

鹿島神宮

▲鹿島神宮と大洗磯前神社へ拝礼し、御神酒が振る舞われるのも初出船ならでは

期待と不安の初出船いきなり出た2kg級

「それでは始めましょう。エサを付けた方からどうぞ!」

午前6時半、船長のアナウンスでスタート。

風を舷に受けての横流しで探っていく。

1投目には、だれよりも早く釣りたい、1枚でいいから釣り上げたい、たくさん釣りたい、そんな釣り人の願いが込められているに違いないと考えていたら、右トモの鈴木良春さんがいきなりリールを巻き始める。

おかみさんが差し出すタモに収まったのは2kg級のヒラメ。

船中1枚目の初物を釣り上げて初笑いとなった鈴木さんは、「初ヒラメはうれしいですね。ヒラメ釣りが大好きで、昨年12月の解禁から昭栄丸には3回釣行して計32枚のヒラメを釣りました。平均10枚をキープしたいので、今日もたくさん釣りたいと思います」と張り切っている。

続いて左胴の間の加藤さんが1kg級のヒラメを取り込んだ。

加藤さんは実家に帰省した際に昭栄丸へヒラメの初釣りに行くのが正月の恒例行事になっているとのこと。

まずは1枚釣り上げてひと安心の様子。

やがて東の空が赤く染まり、水平線から朝日が昇ると、左ミヨシ4番の岸稔章さんの持つ竿が胴から絞り込まれた。

ドラグを作動させながら、手巻きで少しずつ魚との距離を縮めては走られる攻防を繰り返す。

やがて大ビラメが上がってきた。

おかみさんがタモを持って取り込みの準備に入るが、岸さんは疲れて竿を立てられず、タモへ誘導できない。

ヒラメは暴れるわけでもなく悠然と泳いでいるが、急に走られたら逃げられてしまうかもしれない。

カメラを構える私まで緊張してきた。

苦しい表情を見せつつ最後の力を振り絞り、竿を立てるとヒラメはゆっくりと海面に浮上、このチャンスを逃さずおかみさんが取り込んだ。

後検量4kgジャスト!

感動と疲労でヒラメを持つ手がプルプルと震えている。

とにもかくにもおめでとうございます。

一息ついたところで話をうかがうと、「あまりに重くて最初は根掛かりかと思いました。引きが強かったのでもう腕がパンパンです。こんな大きなヒラメは今まで釣ったことがないのでうれしいんですが、この1枚で今年の釣り運をすべて使い切ったかもしれません。次回の釣行からスランプになったらどうしよう」と複雑な表情の岸さん。

ヒラメ釣りの大作戦・上下左右に竿を動かし逃げるイワシを演出

茨城県東茨城郡の鈴木良春さんの大作戦は誘いとのこと。

たとえば潮が流れていないときにジッとアタリを待っているだけではエサをかじられるばかりで食い込まないことが多い傾向がある。

そんなときは上下に竿を動かして誘いを入れるのが有効だ。

でも鈴木さんは上下だけでなく左右にも竿を動かして誘いを入れているのだ。

竿を正面に構えた位置からだいたい左右45度の角度で絶えず竿を動かし続けてイワシが逃げる様子を演出しているという。

誘っているときの姿が神社の神主さんがお祓いしているように見えることから、鈴木さんは「拝み釣り」と名付けているそうだ。

この釣り方で大事なことはヒラメがイワシをくわえるような感触を見逃さないこと。

それに気づかず竿を動かし続けていると、ヒラメがイワシを放してしまったり、イワシがハリから外れてしまったりするらしい。

釣り座によっては左右のお客さんに迷惑をかけてしまうので、この誘いを行うには四隅に限られる。

そのためになんと前日の出船時間に船着き場へ行き、お客さんを見送ってから右トモの釣り座を確保しているという。

流れがないなら大作戦 上下左右の誘いで連発

この1枚が福を呼んだのか、次の流しではヒラメが集まっている場所に差しかかったようで、仕掛けを入れるや否や船中あちこちでアタリが訪れ、次つぎに竿が曲がっていく。

右胴の間、右ミヨシ、左トモ、左胴の間と、アタリは船中全域に広がり、おかみさんと船長はタモを手に船上を飛び回っている。

釣れるヒラメはほとんどが0.5kg~1kg級で、放流サイズは時どき見られる程度だった。

9時前には船中ほとんどの釣り人がヒラメをキャッチ。

中には5枚も釣り上げて、足元のオケにヒラメが積み重なっている人もいた。

10時を過ぎるとだんだんと潮が流れなくなってきた。

その影響でヒラメの活性が下がったのか、それともヒラメのサイズが小さいのかは分からないが船中のあちこちでアタリはあるものの、食い込みが悪く歯形が付いたイワシが上がってくることが多くなる。

そのうえタチウオの群れが回遊して仕掛けを切られてしまうため、大洗沖の水深40mへ移動となった。

するとこれが大正解。

朝方をしのぐペースで1kg前後のヒラメが船中各所で上がる。

その中でも右トモの鈴木さんは上下左右に竿を動かし、逃げるイワシを演出。

ご自身が「拝み釣り」と呼んでいる誘いで次つぎとヒラメを釣り上げていく。

まるで魔法でも見ているかのようだったその後は沖揚がりの12時前まで船中どこかでヒラメがアタる状態に。

最後の流しでは2kg級と2.5kg級も上がり、終わってみれば0.3~4kgのヒラメを1~8枚、トップは前出の鈴木さん。

これで今シーズン合計40枚を達成、平均10枚をキープできて満足そう。

最盛期に突入した茨城のヒラメ釣り。

数釣りも楽しめ、大型の出現率が高いこの時期がおすすめだ。

釣行の写真

▲2人が同時にヒットすることがたびたびあり、タモ入れも大忙し

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