一度の釣行で2種類の釣り物を楽しめるリレー釣りは欲張り派の釣り人にはたまらない出船スタイル。
ここ南房洲ノ崎港の佐衛美丸では、早朝はフラッシャーサビキでムツを狙い、その後はキントキ五目に転進する冬限定の人気メニューで出船。
ムツは25~40cm級の良型主体にいい日は20尾以上釣れている。
後半のキントキ五目は30~45cm級のキントキが5尾前後、これにキダイやカンコ、アヤメカサゴなど多彩なゲストが釣果に花を添える。
当地のムツ&キントキ五目は1月も大いに期待できそう。
リレー釣りファンにイチ推しだ!
ムツの釣り場は洲ノ崎沖110mダチ。 食いの立った流しは多点掛けで良型連発
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キントキ五目のポイントは水深70~80m
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南房洲ノ崎港の佐衛美丸では夜明けが遅いこの時期限定で暗いうちはムツ、明るくなってからはキントキ五目というリレー釣りで出船しているとのこと。
釣行したのは12月10日。
前日はムツがトップで20尾前後。
キントキは2~3尾と数こそのびなかったが代わりにカンコやアヤメカサゴにキダイなどが埋め合わせしてくれたようだった。
3時半に受付を済ませ、すぐに船着き場へと移動する。
佐衛美丸は電話予約順に船に乗り込み、好きな席を選ぶシステムだ。
ムツ狙いは早朝の2~3時間がチャンスタイム
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キントキは30cm級がアベレージ
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幸先よくムツが釣れ上がる
4時10分に私を含めた6名で出船。
航程20分ほどでポイントに到着すると、「水深は110m。タナは底ベッタリですよー」と船長から開始の合図が出された。
通常は底から10mほどまでムツは浮くのだが、潮具合なのかこの日はムツが底に固まっているようだ。
この場合、着底して糸フケを取ったら1m巻き上げたところでアタリを待つ。
アタリがなければ静かに竿を上げて再び静かに戻すような誘いが効果的。
派手な誘いは逆効果になりかねないので注意が必要だ。
カケ上がりを流すので、時折底ダチを取り直すことも忘れてはならない。
さっそく「きましたよ」と右舷ミヨシの篠塚さんが声をかけてきた。
タックルをたたくような派手な魚信はムツ特有で、幸先よく2尾のムツを取り込む。
「後ろでも釣れているよ」との船長の言葉にトモへ移動すると、すでに篠塚さんが3尾のムツを抜き上げており、笑顔で撮影させてくれた。
左舷トモの治久丸さんも同じく3尾釣り上げ、「友だちからもらったムツの炙りを食べたときの衝撃が忘れられずに今回初めてムツ釣りに来ました」とうれしそう。
当日は速潮ながら、一流し1投で確実にムツがヒットしてきたが、4流し目からサバが邪魔をし始めた。
仕掛けを下ろしている途中や巻き上げ中にサバが掛かってきてオマツリが頻発。
巻き上げ中にサバが掛かると、道糸にムツの歯が触れて高切れしてしまったりと一気にペースダウン。
ムツ釣りの残り時間も1時間を切ったところで私も竿を出した。
1mタナを切ったところで静かに竿を動かしているとガガガッとアタリ。
追い食いさせるためしばらく待っているとガガガッとアタリが大きくなったので、デッドスローで3mほど巻き上げたところから中速でリーリングを開始。
時折激しく抵抗してくるのを楽しみながら3尾のムツとサバを1尾抜き上げた。
仕掛けを見るとハリスが1本切られていたが、そのまま次の流しも投入。
すると着底してすぐにアタリがあり、今度はムツ4尾とサバ2尾を取り込む。
次の流しでもすぐにアタったが、巻き上げ始めるとプツンとした感覚で道糸が切れてしまった。
気を取り直して仕掛けを付け直しているとドサッと私の隣で音がする。
振り返ってみると治久丸さんが50cmもあるムツを釣り上げていた。
その後4投目でムツ2尾、5投目でムツ1尾にイサキ1尾、6投目でトゴットメバル2尾を釣ったところで、「明るくなったのでキントキに行きます。オモリは100号です」と船長が釣り物の変更を告げた。
当日最大50cm級のムツ
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45cmの大型キントキも
移動すること2分で88mダチのポイントに到着、第2ラウンドが開始されたが、ヒメやベラなどがうるさいので70mダチへと小移動。
船長の指示ダナはムツと同じく底ベッタリで、誘い方はオモリがトントンする位置からゆっくりと竿を立てるようにとのこと。
すると治久丸さんが25cmのキダイを釣り上げ、直後に右舷トモの菊地さんの竿が激しく揺さぶられた。
リーリング途中で力強く抵抗するのはキントキの特徴。
治久丸さんは35cmのキントキを釣り上げると、すぐに同級のキントキを追釣してみせた。
ミヨシに目を移せば、左舷ミヨシの山下さんが良型アヤメカサゴのダブルに続いて40cmオーバーのカンコも釣り上げる。
ほかの皆さんにも根魚がヒットしてきたが肝心のキントキがもっと釣れてくれればと思っていると、右舷ミヨシの篠塚さんが大きく竿を曲げる。
これまでにない突っ込みをいなしながら徐々に巻き上げて海面を割ったのは、船長も驚きの45cmもあるキントキだった。
篠塚さんは要領をつかんだのか、しばらくして40cmのキントキも釣り上げて気を吐く。
私も撮影の合間に竿を出したところで船長から、「捨て糸をできるだけ詰めてください」との指示があったので、捨て糸を5cmほどにして底をトントンしていると、キダイやカンコなどが釣れ上がったが全部一番下のハリにヒットしていた。
そして沖揚がりの時間を迎える。
ムツの釣果は25~50cmが一人8~18尾、キントキは一人0~3尾だったが、ゲストの根魚たちが花を添えてくれた。
この日のキントキは最大45cm
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アヤメカサゴは良型ぞろい
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知っ得!ムツ釣りの便利グッズ
手元が暗いのでヘッドライトが重宝する。
また新品のオモリは銀色が目立つためマジックで黒く塗るとサバ対策に役立つ。
ムツの歯はガラスのように切れるのでハリ外しは柄の長いペンチで行ったほうがいい。
高切れ対策にリールは2組あると安心だが、なければ道糸の予備を用意しておくといい。
万全の準備で好釣果を狙いましょう!
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Tackle Guide
竿はオモリ負荷80号の7:3~6:4調子で全長2~2.7m前後がベスト。
クロムツのオモリは150号で、仕掛けはフラッシャーサビキ。
フラッシャーには動きが悪くなるのでエサは付けない。
キントキの仕掛けはオモリ100号の胴つき3本バリ。
エサはサバの切り身が支給されるが、釣ったサバをエサにしたりイカやカタクチイワシを持ち込む人もいる。
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隔週刊つり情報(2023年1月15号)※無断複製・転載禁止