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専門船で気軽にチャレンジ!マハタ(信照丸/外房勝浦松部港)

隔週刊つり情報編集部

近年はマハタが釣れるエリアが拡大!外房は周年の専門船も!

ハタ科に分類される魚は世界で約500種以上、日本近海に約120種ほどいる大きなグループだが、そのうち関東周辺で船釣りの対象となるハタ科マハタ属の仲間はマハタ、モロコ(クエ)、イヤゴハタ、ホウキハタ、オオモンハタ、キジハタ、アオハタ、アカハタなど8種ほど。

今回のターゲットは、そのマハタ属の代表格である「マハタ」。

北海道以南の日本各地に分布し、主に本州中部以南の暖かい海の岸からあまり遠くない岩礁地帯に生息する。

一般的に根魚は岩陰などに潜んでいるイメージがあり、実際カサゴ類はそうだ。

しかしマハタが岩陰に隠れるのは危険を感じたときや休息をするときで、小魚などのエサを探すときは底から5mくらい浮き上がって活動するとされている。

マハタは根周りのヒラメ釣りや一つテンヤ、SLJ(スーパーライトジギング)などで遭遇するものの専門で狙う船は意外と少ない。

しかし、近年はマハタが釣れるエリアが広がり、泳がせ五目、マハタ&ヒラメ、根魚五目といった看板を掲げて、今回のテーマである〝イワシ泳がせ〟でマハタを狙える船宿が増えている。

本誌船宿データベースを元にした主な出船エリアを見ていこう。

●九十九里エリア

飯岡の幸丸はマハタ五目、片貝の二三丸がマハタとライトヒラメのリレー釣りスタイルで出船。

当地は近年マハタが増えているエリアの一つで、今シーズンは2~4kg前後の良型の釣果が目立つ。

主な釣期は飯岡が秋~春、片貝は秋~年明けの1月ごろまで狙う。

●外房エリア

大原の春日丸、第一松栄丸、天の清栄丸などがリクエストでマハタ五目、もしくはマハタとヒラメのリレー釣りで受け付ける。

主な釣期は秋~春。

勝浦松部の信照丸はイワシエサが入手できればほぼ周年マハタ五目で出船する。

目下は1~2kg級を主体に4kgオーバーを交えてトップ3尾前後釣れている。

●南房エリア

江見太夫崎の鈴丸がリクエストでハタ五目に、洲ノ崎の六平丸はマハタ主体の根魚五目を仕立船で受け付ける。

主な釣期は秋~春。

また、例年1月から西川名の竜一丸がイワシ泳がせの根魚五目船をスタートさせ、イサキを始めるまでの2月一杯が釣期となる。

●三浦半島西部エリア

長井漆山の昇丸、長井荒崎の丸伊丸、佐島の深田正夫丸などがハタ類やヒラメ、青物などを狙うイワシ泳がせ五目を仕立船で受け付ける。

釣期は秋~春。

●南伊豆エリア

当地はハタ類の宝庫と言われ、手石の愛丸、敬昇丸ではほぼ周年のモロコ(クエ)を看板に掲げつつ、モロコの食いが一段落する冬~春は、イワシ泳がせでマハタを始め、イヤゴハタ、ホウキハタなど様ざまなハタ類が釣れるハタ五目で出船。

今シーズンはイワシが不漁のため、目下はアジエサを使用。

●駿河湾エリア

沼津久料の魚磯丸がアジ(イワシ)泳がせのヒラメ&ハタで出船。

出船後に港前でサビキ仕掛けにてエサ用のアジを釣り、各自が20尾ほど確保したのち泳がせ釣りに転じるスタイルで、釣期はほぼ周年。

目下のエサはアジだが、釣り場にイワシの群れが回ってくるとイワシエサが主になる。

釣行の写真

外房勝浦沖の主なポイントは水深25~50m前後の岩礁帯

釣行の写真

南伊豆エリアは神子元島周りがメイン釣り場

外房の推奨仕掛けは1本バリタックルはヒラメ用でOK

ここからは、取材で釣行した外房勝浦松部港・信照丸の若船長、吉野達哉さんのアドバイスを踏まえて、イワシ泳がせのマハタ五目を紹介していこう。

釣り場は勝浦沖の水深25~50mほどで、起伏の激しい岩礁帯を攻めるため、ある程度の根掛かりは覚悟のうえの釣りとなる。
 
30ページの仕掛け図は外房のマハタ五目の一例。

仕掛けはヒラメと同じ胴つき式だが、当地のマハタの平均サイズは1~2kgほどで、時折4kgオーバーも釣れ、過去には10kgに迫る大物が上がった実績もある。

仕掛けは10kg級にも対応可能なハリス8~10号と太めの仕様が安心だ。

ハリス8号未満だとマハタの強烈な引きでハリス切れのリスクが高まり、10号を超えるとイワシエサの泳ぎが不自然になりアタリが遠くなるという。

ただ、主に夏場に狙う水深15~20m前後の浅場では、それほど数は出ないものの比較的大物が釣れる確率が高いうえ、ヒット後にドラグを出すと根ズレ切れのリスクがともなう。

そこでハリス12~16号の仕掛けを用いてドラグをきつく締めて勝負。

こうした浅場狙いでは、太ハリスでも元気に泳ぐ小アジがエサに向く。

出船後に港前にてサビキ仕掛けで釣り、エサにするそうだ。

用いられるハリは様ざまだが、若船長のおすすめは深海バリの16号。

ハリ先がネムリのタイプで、鋭いマハタにハリを飲み込まれても口元に掛かりやすく、一般的なムツバリより軸が長い特徴を持つ。

そのほかヒラメ仕掛けで定番の丸セイゴやイワシエサの泳ぎを優先して軸が細くて軽いチヌバリを愛用する人もいる。

ハリ部の仕様はイワシエサが弱りにくい1本バリを推奨しているが、ハリス8号の親孫式ヒラメ仕掛けでもいいとのこと。

オモリは80号を使用する。

仕掛けの寸法も様ざまだが、若船長のおすすめはハリス120cm。

捨て糸はイワシエサの根掛かりを軽減するため5号80~100cmとし、幹糸の長さはハリスより長くする。

全長2m以下の短いロッドを使う場合は、道糸と幹糸を直結して親子サルカンまで巻き込めるようにしておけば、取り込みで竿を立てて魚をタモに誘導する操作がやりやすくなる。

道糸は根掛かりによる高切れを防止するため、船長はPE3号(強度は約25kg)を推奨。

これならハリス10号(約15kg)に対して十分な強度があり、多少の根ズレにも耐えられるという。

リールはPE3号を200m以上巻ける中型両軸や、水深50m以上とやや深い場所も攻めることを考慮して小型電動を使う人も多い。

リールのドラグは、あらかじめ道糸をつかみ強く引いてズルッと出るくらいに調節しておこう。

竿は全長2.1~2.7m前後の6:4~7:3調子でオモリ80号に対応したヒラメ竿や硬めのゲームロッド、青物竿など。

マハタは4kgオーバーともなると引きも強烈なので、大型魚の引きを受け止める胴から元に張りがあるタイプが釣りやすい。

当地ではヒラメ用のタックルをそのまま使う人も多いそうだ。

釣行の写真

取材日はヒラメ竿と小型電動リールの組み合わせで釣る人が多かった

釣行の写真

(左)信照丸はレンタルタックルと船宿仕掛けでマハタに初挑戦する人も多いとか。(右上)信照丸の船宿仕掛けはハリス8号1本バリ、オモリ80号。(右下)ハリはハリ先がネムリの深海バリ16号

指示ダナはおおむね底上3~4mアタリがきても早合わせは禁物

先述したとおり、マハタはエサを探すときは底から5mくらい浮き上がって活動するという。

そのため同じイワシ泳がせの釣りでも、ヒラメは底を探るのに対し、マハタは底だけでなく3~5m上方までタナを探ることが重要だ。

指示ダナはおおむね底から3~4mで、釣り方の基本はまめに底ダチを取り、海底の起伏に合わせてタナを取る。

ブリやヒラマサなど歯が発達していない青物などは、エサを吸い込むように捕食し丸飲みする場合が多いようだが、マハタなど鋭い歯を持つ魚はエサに食い付き、弱らせてから飲み込むとされている。

アタリはコツンと小さいこともあれば、ゴツゴツと派手に出ることもあり様ざまだが、いずれにせよ早合わせは禁物。

「前触れもなく、いきなり引き込むこともありますが、最初の引き込みで合わせてしまうとバラすことが多いようです。マハタは一度食い付いたエサを放すことはほとんどないので向こう合わせで大丈夫です。2回目か3回目の強い引き込みで竿を起こして合わせてください」と若船長はアドバイスする。

ハリ掛かりしたマハタは根に潜ろうと強烈な抵抗をするので、まずはすかさず5mほど巻き上げて根から引き離す。

これができれば一安心だが、油断は禁物。

ヒット後の引き込みでハリスが根ズレしている場合が多く強引に巻き上げるとハリス切れに泣くこと
も。

根から引き離した後は断続的な引き込みを竿でためてかわし、電動リールであれば中速くらいで慎重に巻き上げよう。

釣行の写真

アタリがなくても1分に一度くらいのペースで底ダチを取り直してタナをキープ

誘い上げと再着底を繰り返し、宙層に浮いたマハタにイワシエサを見せつけアタリを出させる

指示ダナでなかなかアタリが出ないときに効果的な釣り方の一例が上の図。

マハタはホバリングするように悠然と宙に浮いてエサを探し、落ちてくるエサに敏感に反応するとされている。

なので底から5mの範囲で誘い上げと再着底を繰り返し、浮いているマハタにイワシエサを見せつけてアタリを出させるイメージで狙う。

アタリがきたら仕掛けを止めて引き込みを待ち、ひときわ強く引き込んだら合わせる。

常に誘い続けるのは根気も体力も必要だが、マハタは大型ほど高いタナまでエサを追ってくると言われているので、この釣り方は大型マハタの確率を上げる方法としても有効だ。

なお、手持ち竿で一日誘い続けるのは自分は無理・・・という方は、タックルは置き竿でも仕掛けを安定させやすい全長2.7m前後と長めのタイプのヒラメ竿と小型電動リールの組み合わせがおすすめ。

誘い上げと再着底を繰り返すとき、置き竿で仕掛けを操作し、電動のデッドスローで誘い上げれば楽ちんだ。

冬はイワシエサの泳がせ釣りでマハタを狙える船が増える好シーズン。

専門船でチャレンジするもよし、ヒラメとリレー釣りで狙うもよし、仲間を誘って仕立船で楽しむよし。

この冬、皆さんにもマハタの強烈な引きと極上の味覚をぜひ味わっていただきたい。

釣行の写真

ヒットした直後に魚を根から引き離す巻き上げを必ず行おう

イワシエサの付け方は口掛けがおすすめ

イワシエサの付け方は様ざまだが、1本バリ仕掛けを推奨する若船長のおすすめは口掛け。

口からハリ先を入れ、上アゴの硬い部分に刺し抜く。

ちなみに鼻掛けにする場合は、ハリが回って目に刺さらないように、ハリのフトコロにソフトタイプの夜光玉を通しておくといいそうだ。

釣行の写真

(上)1本バリ仕掛けはエサのイワシが元気に泳ぎ、弱りにくい(下)信照丸ではオケのイワシエサがなくなくると若船長がイケスから運んでくれる

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