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相模湾のカワハギシーズンイン 腰越沖は数より型狙いの滑り出し(池田丸/相模湾腰越港)

隔週刊つり情報編集部

9月14日、カワハギ狙いで相模湾腰越港の池田丸へ。

三浦半島久比里では、カワハギは周年の釣り物として昔から認知されているが、ほかの地区では10月ごろから年明けまでが一般的な釣期であり、

どちらかといえば冬の魚だ。

ところが近年のカワハギブームもあってか、シーズンは各地とも長くなりつつある。

受付で親方に話を聞くと、夏カワハギをやりたいというお客さんが増えてきたため、希望で8月から出船していたとのこと。

カワハギは夏場、産卵のため浅場に移動してくる。

群れが散っているので拾い釣りになるケースが多いが、アタリがあれば大型主体となることが多い。

とはいえ現在は9月中旬とあってシーズン的には端境期に当たるが、10月以降の盛期を占うにはいいタイミングかもしれない。

平日とあってお客さんは4人グループが1組のみ。

6時になり遠藤政嗣船長の操船で出船となる。 

釣行の写真

釣り場は腰越沖の水深12~30m

誘い方を工夫し様子見

最初のポイントは腰越沖の水深12m。

船長の合図で一斉に釣り開始。

4人グループのうち、自前のタックルを手にしているのは大ドモだけで残る3人は貸し道具。

釣りの経験はあまりないようだ。

釣り始めると水温がまだ高いせいか、エサ取りの猛攻にあう。

キタマクラを筆頭にササノハベラ、キュウセン、ネンブツダイ、トラギス、小型のマダイ、エソ、オキゴンベなどが顔を見せる。

貸し竿組はそんなエサ取りでもキタマクラ以外はすべてバケツに泳がせているのが微ほほ笑えましい。

このところの釣果は中大型主体にいい人で14~15枚とのことだが、昨日から急に濁りが入ったためアタリは激減してしまったという。

とりあえずタタキで様子を見るが、アタリがないので竿先をピョコンピョコンと上下させ続ける省エネ釣法に切り換える。

カカッ、ククッという微細なアタリはスルーして上下誘いを続け、ころ合いを見て仕掛けを回収。

エサを付け直して再投入するパターンで探っていく。

7時になり、大ドモで20cm級の本命が上がる。

これをきっかけにバタバタとアタリが続くかと思われたが単発に終わる。

ハリはハゲバリ系を使っていたが、釣り方もしくは合わせ方がマッチしないのか、ゴンッといいアタリがきてもハリ掛かりしない。

そこで途中から丸セイゴ型の食わせ重視のハリに変更。

8時過ぎにゴンッとアタリがきたのですかさず竿先を送り、スーッと立てるとカンカンカンとうまくハリ掛かりした。

上がってきたのは20cm級のカワハギ。

なんとかパターンをつかんだと思ったが、それ以降は外道のアタリばかりが続く。

1時間後、久びさにゴンッと強いアタリがきたので、一呼吸置いてから合わせを入れるとハリ掛かり。

23cmほどのまあまあサイズを取り込んだ。

釣行の写真

根周りのポイントでは底を切ってエサ取りをかわしたい

27cm級が上がる

船長はこまめに流し変えては徐々に東へ移動しつつ、この時期としては深みのポイントである30mダチも流してくれるが、なぜかアタリが連発する好ポイントには当たらない。

やはり潮の濁りが影響しているのか本命のアタリは極端に少ない。

生体反応がないのは経験の乏しいビギナーさんには辛く、いつ心が折れて釣りを中断してもおかしくない状況だ。

しかし、エサ取りの多彩なアタリのおかげで、飽きることなく釣りを続けられるのがこの釣りの魔力でもある。

10時半、突然胴の間で歓声が上がる。

見るとミヨシ3番で26~27cmの良型が上がった。

そこから再び本命のアタリが遠のき時間だけが過ぎていき、沖揚がり10分前にトモ2番で25cm級が取り込まれたが、これを最後に本日の釣りは終了。

釣果は20~27cmのカワハギが一人0~2枚、5人で5枚とまれに見る激渋の一日に遭遇してしまった。

とはいえ、3日後の17日は15~29cmが2~14枚と完全復調。

10月以降のハイシーズンに向けて、徐々にペースは上がってくるだろう。

釣行の写真

当日使用したハリはハゲバリ系と食わせ系の2種。この日は丸セイゴ型の食わせバリにハリ掛かりがよかった。

釣行の写真

池田丸は初心者大歓迎。船長がエサの付け方や釣り方をていねいに教えてくれる

知っ得!生アサリがベスト

カワハギ釣りではエサのよしあしが釣果を大きく左右する。

池田丸では朝に受付で生のアサリを購入することができ、これが小粒で非常に上質だ。

ただし、そのままだとヌルヌルプニュプニュしてエサ付けしにくいため、塩やうま味調味料、あるいは専用の粉でアサリの身を締めて使うのが常套手段だが、締めすぎるとせっかくの生アサリの威力が損なわれる。

そのため、海水で洗ってヌルヌルを落としたらザルに広げて水気を取り、そのまま使うか締めるにしても最小限に留めたほうがいい。

釣行の写真

アサリエサはクーラーで保冷し、こまめに取り出して使おう

Tackle Guide

仕掛けの基本はシンプルな胴つき3本バリ。

釣り方や釣り場によってハリの種類やハリスの長さ、集寄や中オモリなど様ざまなパターンが存在し、こればかりは経験を積んで少しずつ学んでいくしかない。

重要なのはハリ先の鋭さ。

予備のハリを多めに用意し、頻繁に取り替えよう。

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【隔週刊つり情報(2022年10月15日号)※無断複製・転載禁止】

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