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ひと筋縄ではいかない難敵!東京湾のタチウオが熱い!

隔週刊つり情報編集部

東京湾奥川崎発→横須賀~下浦沖・ひと筋縄ではいかない難敵・東京湾のタチウオが熱い!

台風が来るたびに、海が一気に秋めいてくる。それにしても、今回の台風被害はひどかった。

楽しみにしていた釣行がいくつも潰れて落ち込んだが、実際に被害を受けた皆さんはそれどころじゃない。

お見舞い申し上げます。

さて、台風一過でグーンと冷え込んできた10月16日に、タチウオの様子を見ようと東京湾奥川崎の「つり幸」へと車を走らせた。

相手はタチウオ、ちょっとした条件の変化がうんと釣果に影響する気分屋だ。

午前6時過ぎに到着すると、もうタチウオ船には7人が乗り込んでいた。

どうも僕が最後の乗船者のようだ。

皆さん、気合が入ってる。

船長に相談して、空いていた右胴の間に釣り座をセット。

右ミヨシの人だけがルアー釣りで、ほかは全員エサ釣りだ。

コノシロの身エサが配られた。

船の写真

走水沖の水深60~70m前後にタチウオ船が集結

エサの写真

エサはコノシロの切り身

ATTENTION・防水バッグは優れもの!

秋は案外と雨の日が多い。

雨や波でずぶ濡れになる心配もあるが、防水バッグなら安心だ。

色いろなタイプがあるが、上部を巻き込む袋タイプに僕は落ち着いた。

中にカメラを入れたりしているが、瞬時の取り出しもスピーディーだ。

もう6年近く使っているがなんともない。

最近、財布やキーを入れる小さな防水バッグを安価で購入した。

高額な物から安価な物までメーカーによって違うが、それは長持ちするかどうかの問題かな?と思う。

バッグの写真

写真左が6年間愛用している「ストリームトレイル」の防水バッグ

早朝は浅場攻め

どこのポイントで釣るのかだが、船長は近場から順に探って最後には下浦沖を狙うつもりのようだ。

前日は下浦沖でバリ食い状態だったそうだ。

当日は大潮回りで潮がスッ飛ぶ状況だ。

下浦沖となると100m以上のタナも探るとになる。

そのあたりは前日に電話で聞いていたので、オモリは40、60、80、100号を用意していた。

さて、船は7時前に出船、まずは富岡沖付近を探ったが反応はなく、すぐに横須賀の軍港方面へと走った。

軍港の近くで数隻のタタチウオ船が反応を探して動き回っている。

しばらく反応を探したたのち、「水深12m。8~9mより下。下のほうの反応が濃いよ」とのアナウンスで8時ごろにスタート。

しばらくカメラを手ににして様子を見ると、すぐに左舷でタチウオが釣れ始めた。

サイズは70㎝程度が中心だが、取り込み時に宙を舞うタチウオはやはりきれいだ。

アタリがあってもエサを食ちぎられるケースも多発しているが、まあこれはタチウオだから致し方ない。

ミヨシの常連さんとあれこれ話しながら様子を見ていたが、通常のシャクリで食ったり、小刻みなシャクリで食ったりと、まあ色いろと変化するのも面白い。

8時40分ごろに僕も釣り座に戻って竿を出した。

オモリは40号、浅場のタチウオ釣りは本当に楽ちんだ。

2投目にゴツッときて、そのまま誘い続けたがダメ・・・エサが食いちぎられていた。

ウーン。

そうこうしているうちに、ルアーの人の竿が大きく曲がった。

竿を置いてカメラを手に様子を見に行った。

走りからすると青物のようだ。

タモに入ったのはイナダだった。

「平林さんの竿が!」

と船長が声をかけてくれた。

見ると置き竿がキューンと大きく曲がっている。

急いで釣り座に戻って取り込んだのは70㎝オーバーの本命。

ビックリした、置き竿にタチウオだ。

何隻かの船が姿を消した。

どうも走水沖へと走ったようだ。

その後はポツポツと釣れ続いていたが移動となり、9時半ごろに走水沖に到着した。

タチウオ狙いの大船団の横に入って再開。

「水深71m。60mから下」という指示が出た。

オモリは80号だ。

風が強く激しい波で大きく船が揺れるうえに潮も速いので、浅場の釣りに比べると随分と厳しい。

通常のパターンでシャクリ始めると、水深60m近くでモゾッ・・・、そのまま3回ほどシャクるとグーッと竿先が入った。

移動後の初物、90㎝近い本命だ。

バリ食いとはいかないまでも、その後もアタリは続き少しずつ数がのびる。

シャクって止めたところでモゾッ・・・その途端に波で船が大きく揺れて掛けられないケースも何度かあった。

小さなストロークで食わせるのに成功したこともあり、なかなか決まったパターンで攻められない。

釣行の写真

当日の早朝は横須賀沖の水深12m前後の浅場をオモリ40号で狙った

釣り人の写真

アベレージサイズは指3~3.5本幅クラス

釣行の写真

当日はほとんどの人が電動タックルを使用

当日のタチウオ仕掛け

基本的には1本バリを推奨しますが、深い部分を狙うときには、仕掛けの回収時間が長いため、2本バリも選択肢に入れて考えてみてください。

餌をつけずに素直な仕掛けをハリの根元に使用するのが良い結果を生むでしょう。

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釣れている人をまねる

浅場では苦労していた右トモの常連氏がなかなかのペースで釣り始めたので少し様子を観察した。

比較的大きなシャクリの後、アタリを待つ間をずいぶんと長く取っている。

アタリが出ても、そのまま待つ感じで、竿先の感触で食い込みの判断をしてスッと合わせる釣り方だ。

僕もそんな釣り方に変えてみたらアタリが出た。

そのまま竿の動きを止めていたら、モゾモゾが少し続いてグーッと竿先が持ち込まれた。

このパターンでいけると思ったが、2本上げた後が続かない。

結局は元の釣り方に戻した。

その後は、食わせて巻き上げるとフッとバレることが何度もあった。

ハリ先が甘いのかとチェックしたが、そうでもない。

そういえば船に取り込んだタチウオが、ハリが刺さっていない状態で縦にハリを噛んでいたケースが一度あった。

もちろん、ハリは簡単に口から出た。

今にして思えば、こんな日にはグーッと竿に乗った後に意図的に強い合わせをくれるべきだったのかもしれない。

反省!

まだアタリは続いていたが、船長は下浦沖への移動を決めた。

潮止まり付近の釣りやすい時間帯に、前日よかった下浦沖で勝負しようとの賭けだった。
 
11時半から下浦沖でスタートした。

周りにほかの船はいないが、さてどうか・・・。

水深100mちょいで70~90mとか、水深130mで100~110mとかの指示ダナが出て、随分と深いポイントを探ったが、船中で少し型を見る程度で時間が過ぎていく。

風もさらに強くなって、波も大きくなる厳しい状況だ。

結局下浦沖はパッとせず、船長は「走水に戻ります」とアナウンスした。

走水沖で船団と合流し13時半に再開。

水深63m、50~60mの指示ダナで最後の勝負。

ここではポツポツと数がのびて14時半に沖揚がりとなった。

トップは右大ドモ氏で25本、エサ釣りのスソは5本だった。

ルアーの人は最後に本命を釣って1本、ホッとした様子だった。

この時期になるとルアーは厳しいのかもしれない。

僕はなんとかツ抜けしてお土産は十分だった。

70~90㎝と型もまずまず。

船長は「下浦沖に裏切られた」と言っていたが、それは相手がタチウオのこと、ひょっとしたら大爆釣だったかもしれないから致し方ない。

いずれにしても、浅場から深場まで対応できる準備が大事だろう。

色んなパターンで食ったり食わなかったりして頭を悩ますタチウオゲーム、皆さんも遊び遊ばれてはいかがだろう。

釣り人の写真

つり幸はルアーも同船できる

釣り人の写真

周りを確認してスパッと抜き上げ

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隔週刊つり情報(2019年11月15日号)※無断複製・転載禁止

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